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2026年3月15日日曜日

The Pen Friend Club:『Songularity』リリース★インタビュー後編

The Pen Friend Club『Songularity』

リリース★インタビュー後編
(インタビュー前編はこちら

前列左よりリカ(A,Gt,Cho)、そい(Key,Cho)、西岡利恵(Ba,Cho)
後列左より平川雄一(Gt,Cho)、祥雲貴行(Dr)、中川ユミ(Glo)、Niina(Vo)
大谷英紗子(Sax)は現在海外在住で休団中

“「自分一人では辿り着けない場所に行ける」
という面白さのほうが大きいです。“

●本作『Songularity』の曲作りとレコーディング期間を教えて下さい。また各ソングライターの方を含めて、その期間のエピソードをお聞きしたいです。

◎平川:曲作り自体は2023年頃から断続的に始まっていて、本格的に「アルバムとしてまとめよう」と動き出したのは2024年の後半でした。
ソングライターそれぞれが持ち寄った曲を、何度もアレンジし直し、歌詞を書き換えながら、レコーディングも含めてかなり長い期間じっくり向き合うことになりました。
多くの楽曲では、前々作に続いてミュージシャンのYouth Yamadaに作詞を担当してもらっています。一方で、Niinaの単独曲や彼女がメインで手がけた楽曲は彼女自身が作詞し、リカの曲でも作詞で共作しました。そして前述したように今回、そいも初めてペンクラに楽曲を提供しています。
結果的に、合計5名のソングライターを擁するバンドになりました。『Songularity』の制作を始めてからは、まるで曲が溢れるように次々と生まれていった感覚があります。
あるライブの打ち上げで「曲が増えすぎてどうしようもない」と悲鳴を上げていたところ、音楽家のカンケさんから「じゃあ二枚組にしてしまえばいい」と言われて(笑)。あの一言も、今振り返ると印象深い、この作品の転機となった出来事だと思います。
個人的に特筆すべき点としては、僕と西岡利恵との作曲共作が増えたことです。
 「コード進行とAメロ、サビまではあるけど、Bメロだけ思いつかない」といった場面で西岡利恵に助けを求め、そこから一緒に曲を完成させてもらうことが何度もありました。

◎西岡利恵:『Songularity』 の制作がどんな風に始まったのか記憶があいまいになるくらい長かった気がしてますが、作り始めて曲が増えていく中で20曲2枚組にしようって話になって、いいねー!て盛り上がったものの録り始めるとやっぱり多くて、なかなか進まなくて焦りつつもなんとか録り終えたという感じでした。
曲作りに関しては、今回自作曲の他に平川と4曲、Niinaと2曲共作もさせてもらってます。曲の一部だけを作ったり、もともとあるコード進行に合わせて一部メロディを考えたりとかが多いんですが、自分には思いつけないものがまず基準にあって作っていくというパターンだからこそ思いつくものがあって、これが楽しいんです。

●業界では大先輩のカンケさんからのアドバイスは大きいですね。また作曲面で平川さんは西岡さんとの共作曲が増えたとのことで、初期のレノン=マッカートニーのようですが、パート毎に繋げて1曲に仕上げていくコツはどういったことでしょうか?各々にソングライティングのスタイルがあるので、自然に1曲として仕上げていくのは大変だと思いますね。

◎平川雄一:レノン=マッカートニーのように、というのは光栄ですが(笑)、実際はもっと実務的です。
僕の場合はコードや構造の骨組みを先に作ることが多いのですが、展開部分で行き詰まることがある。そういう時に西岡に渡すと、自分では選ばないメロディの跳躍やリズムの処理が返ってくる。それで一気に曲が立体的に跳ねるんです。
大変さよりも、「自分一人では辿り着けない場所に行ける」という面白さのほうが大きいです。
最終的には、どちらがどこを書いたかよりも、“The Pen Friend Clubの曲として自然かどうか”が基準です。そこさえ揃っていれば、スタイルの違いもむしろ「良さ」になると思っています。

◎西岡利恵:平川との共作の場合、平川が作ったコード進行がまずあることが多いんです。そのコードの雰囲気である程度方向性が示されるのと、たぶんもともと聴いてきた音楽のジャンルや年代に重なる部分もあるので、世界観が大きくズレたりは起こりにくかった気がしてます。


後列左より4人目がリカ(A,Gt,Cho)

◎リカ:今回のアルバムの製作期間の中で私が1番心に残っているのが、前作のレコーディングの為にメンバーのお家に集まった時にNiinaとリーダーがセッションしながら曲を作ったことです。(のちに「Grow」になる曲です。)
残念ながらその場に全員が集まっていたわけではないのですが、メンバーの家族も一緒に呑んだり食べたりしながら温かいカジュアルな空気の中で音楽を作る場に居られたことが、自分の中で知らずに抱いていた憧れや夢見ていたことが思いがけず現実となって目の前に現れたような感覚でとても幸せな時間でした。これまでのバンド活動の中でも、自分の人生の中でも忘れられない時間だと思います。
その日の夜にお風呂の中で"Lily's Smile"というサビのフレーズが頭の中に流れ出して、次の日には私も曲作りを始めていたのがボイスメモに残っていました。その日に感じた気持ちや感覚が消えないように、すぐにでも曲に落とし込みたかったのをよく覚えています。


 
Lily’s Smile (Official MV)

●楽しいレコーディング風景が目に浮かびます。またそんな出来事が自身のソングライティングにも影響されたということですね。リカさんはペンクラに加入されたことがきっかけで、シンガー・ソングライターとして成長できたことは何でしょうか?

◎リカ:自身で曲を作ることも、自分の声や演奏が録音され作品として残ることも、ステージに立つことも、このバンドに加入してから初めて経験する事ばかりなので、自分自身がシンガー・ソングライターという自覚はあまり無いんですが全てにおいて成長させてもらっているのではないかなと思います。
ペンフレンドクラブは私にとっての音楽活動のスタート地点であり、今もなお大切な場所です。

Niina(Vo)

◎Niina:一年以上前のある日、何人かで集まって曲の最初のコードを作り始めた時から、こんなにも早く時間が過ぎたなんて、いまだに信じられません。
あの週末、あの集まりこそが、今こうして胸を張って「完成した」と言える、唯一無二のペンクラ・アルバムへと向かう旅の始まりでした。そしてそれは、私たちバンドメンバー一人ひとりが前へ進むための、確かな原動力でもありました。

もちろん、その道のりは決して平坦ではありませんでした。意見がぶつかり、苛立ち、言い合いになったこともあります。確か、何人かは泣いたはずです。(私もその一人です!)

それでも、そんな混沌の中には、いつもたくさんの笑いがありました。頭の中でクリエイティブな火花が散り、互いのアイデアがぶつかり合うことで、次々と新しい発想が生まれていく。解決策を見つけ、笑える瞬間を見つけ、前に進むためのモチベーションを見つけながら、バンドとしての絆を保ち続ける——それは本当に多くの章からなる旅で、私はそのすべてを心から楽しんでいました。

ひとつ、当時とても辛かった出来事をシェアさせてください。

私は自分で掲げた目標と、それを達成することへのメンバーからの期待に、強いプレッシャーを感じていました。気持ちが追い込まれ、ストレスからやる気を失い、作業を先延ばしにしてしまっていた時期がありました。締め切りが迫る中、スケジュールを守ることで精一杯だったバンドリーダーの平川さんを、限界まで追い込んでしまったと思います。彼も、きっと私と同じか、それ以上に大きなストレスを抱えていたはずです。

私は彼を怒らせてしまい、私自身も感情的になってしまいました。それは、メンバーとの間で経験した中で、最も大きな衝突でした。

それでも私は、その日のうちに立ち直ることができました。
メンバーに囲まれ、支えられていたからこそ、その日、私は自分の役割を最後までやり遂げることができたのです。あの瞬間はとても緊張感があり、繊細でしたが、同時にバンドやメンバー、そしてこの音楽を聴いてくれる人たちへの愛を、強く実感しました。
多くのことを学び、そしてあの出来事があったからこそ、私たちは以前よりもさらに強く結ばれたのだと、今ははっきりと感じています。

●Niinaさんは日本に帰国して6年、ペンクラに加入されてから3年になりますが、幼い頃から15年の長い期間イギリスで生活されていたので、日本に生まれ育って暮らしてきた他のメンバー達とは考え方や感覚的なズレはある筈です。お話を聞いて、そんなカルチャーの違いや期待に対するプレッシャーから立ち直ることができたのも、音楽を通して平川さんをはじめメンバー達と理解し合えたからだと考えだと思います。
本作のレコーディングやこれまでのライブ活動を経て、これからもこのバンドで長く活動していける自信がついたのではないですか?

◎Niina:そうですね、正直、バンド活動以外のところからくるストレスで、続けられるのかと不安になった時期は一時的にありました。でも、そこで一度状況や自分の気持ちを落ち着かせてみると、こんな仲間は一生見つからないなと思ったんです。
ただの音楽好き同士が、たまに集まってバンドをやるという関係ではなくて、これはもしかしたら私だけがそう思っているのかもしれませんが、死ぬまでの友達だと思っている人たちです。
これまで頑張ってきたアルバムや、積み重ねてきたライブの経験も含めて、今のところ、私が東京に住んでいる限りは、みんなと楽しく音楽を演奏して、歌って、作り続けていきたいという気持ちが強いです。

前列左がそい(Key,Cho)

◎そい:今回は1曲、「Merry-Go-Around」を作曲させていただきました。実は大元のメロディ自体はかなり前にできていて、数年前に「The Pen Friend Clubにこんな曲があったらいいな」とイメージして作ったものなんです。平川さんにも一度聴いてもらったのですが、当時制作していたアルバムの方向性とは少し合わず、いったんお蔵入りになっていました。
そこから時間を経て、メンバーの意見も取り入れながら構成を再構築し、今回あらためて形にすることができました。平川さんのアレンジによって世界観がより立体的になり、Niinaの歌が入ったことで、想像以上にドラマティックな楽曲になったと感じています。

●そいさんが作曲された「Merry-Go-Around」が、アレンジによってペンクラ・サウンドに生まれ変わったようですね。以前からご自身はソロのシンガー・ソングライターとして活動されていますが、ペンクラに加入して7年近くになります。ソロ作品にフィードバックされて得られたものはなんでしょうか?

◎そい:ペンクラに加入してから、コーラスワークの魅力を強く感じるようになり、自分のソロ楽曲にも積極的に取り入れるようになりました。
そして、これまでしっとりとした楽曲が中心だったソロ活動にも、ペンクラから学んだノリよく盛り上がれる曲など新しい方向性が加わり、表現の幅が広がったと感じています。



“『Songularity』は、
今のThe Pen Friend Clubがどこに立っていて、
どこへ行こうとしているのかを、
そのまま音にしたアルバム”

●では各メンバーの方からお聞きしたエピソードの中で、完成してから振り返って、本作にとって重要だったと感じたものを教えて下さい。

◎平川:『Songularity』は、今のThe Pen Friend Clubがどこに立っていて、どこへ行こうとしているのかを、そのまま音にしたアルバムです。
全20曲、頭から最後まで通して聴いてもらいたいです。今の時代とは逆行してるとは思いますが、それでもアルバムという形を信じたいと思っています。


◎西岡利恵:曲数が多いことそのものも『Songularity』の重要な色になってる気がしてるんですが、さらに今回5人のメンバーが作曲していることもあって、たくさんの曲の中でも色んな世界観に切り替わっていく感じがおもしろいなと思っています。


◎リカ:じっくりと製作に時間をかけたこと、そして今まで以上に楽曲に対する自分たちの考えや意見をみんなで伝え合えたような気がするので、そのことは作品全体の仕上がりにとても大きく影響しているのではないかなと思います。
時間をかける事に私はメリットもデメリットも感じましたが、少しずつ濃さを重ねながら、時間に余白も生まれ、その間に新しい視点やアイデアも多く生まれたような気もします。


◎Niina:アルバム制作の過程で私たち全員が経験した、あの"感情ジェットコースター"のような日々が、いくつかの曲を完成させるまでの道のりを形作っていったのだと、私は強く感じています。

個人的には、「無理に強がらなくてもいい」ということに気づきました。
できるだけ多くの曲を一人で、誰の力も借りずに作り上げたいという自分のプライドよりも、グループとして一つになり、それぞれの強みやアイデアを持ち寄って素晴らしい曲を生み出すことの方が絶対大切だと気づきました。
お互いのベストを引き出すためのチームワーク、つながり、そして支え合い。
それこそが、私にとってこのアルバム制作において欠かせない、とても大切な要素でした。


◎そい:これまでは、どちらかというと平川さんの色が強いバンドという印象があったかもしれません。でも今回は、メンバーそれぞれの個性を活かしながら楽曲を制作し、意見を交わし合ってアルバムを完成させることができました。それはバンドにとって大きな変化だったと思います。
私は作詞には関わっていませんが、メンバーそれぞれが“自分たちが歌う言葉”に真剣に向き合っていたのも印象的でした。時間をかけて丁寧に作ったからこそ、聴くほどに味わいが深まる作品になったのではないかと感じています。


左より平川雄一(Gt,Cho)、祥雲貴行(Dr)、西岡利恵(Ba,Cho)、
リカ(A,Gt,Cho)、大谷英紗子(Sax)、Niina(Vo)、中川ユミ(Glo)

●本作の曲作りやアレンジ、レコーディングのイメージ作りで聴いていた楽曲を
メンバー全員で合計20曲程を選曲下さい。

『Songularity』着想曲プレイリスト

Back In The U.S.S.R./The Beatles(『The Beatles』1968年)

Now And Then/The Beatles(『Now And Then - Single』2023年)

A Day In The Life/The Beatles
(『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』1967年)

Surf’s Up/The Beach Boys(『Surf’s Up』1971年)

That Same Song/The Beach Boys(『15 Big Ones』1976年)

Summer Means New Love/The Beach Boys
(『Summer Days (And Summer Nights!!)』1965年)

Isn’t She Lovely/Stevie Wonder
(『Songs in the Key of Life』1976年)

You Are the Sunshine of My Life - Single Version With Horns
/ Stevie Wonder (『Original Musiquarium』 1982年)

Eden Rock/The Fifth Avenue Band
(『The Fifth Avenue Band』1969年)

Eyes Of The World/Grateful Dead(『Wake of the Flood』1973年)

Paradise/Norah Jones (『Visions』 2024年)

Underdressed at the Symphony
/Faye Webster(『Underdressed at the Symphony』2024年)

Feeling Sad Tonight/Carole King (『Rhymes & Reasons』 1972年)

A Summer Song/Chad & Jeremy(『Yesterday’s Gone』1964年)

Let No Man Steal Your Thyme/Pentangle(『Pentangle』1968年)

Grand Hotel/Procol Harum(『Grand Hotel』1973年)

Lost Stars/Keira Knightley
(『Begin Again (Music From and Inspired
By the Original Motion Picture)』2014年)

SANDY/Ronny & The Daytonas(『SANDY』1964年)

Band On The Run/Paul McCartney & Wings
(『Band On The Run』1973年)

Do It Again/The Beach Boys(『20/20』1969年)



●リリースに合わせたライブの予定が判明していればお知らせ下さい。

◎平川:リリース後は、4月から6月にかけてレコ発ツアーを予定しています。

・4月25日(土)
  東京・渋谷LOFT HEAVEN
・5月2日(土)
  大阪・天満橋RAW TRACKS
・6月20日(土)
  名古屋・鶴舞KDハポン

【詳細・予約】
アルバムの楽曲を中心に、今のバンドの形をそのままライブで伝えられたらと思っています。


●最後にメンバー皆さんから本作『Songularity』のアピールをお願いします。

◎平川:現メンバーのうち5名が作曲を担当しており、演奏面でも以前とは違う一面も覗かせる、メンバーそれぞれの個性がはっきりと表れた、非常にバラエティに富んだ曲が揃っています。初めてThe Pen Friend Clubを聴く方にも、今のバンドの幅や奥行きを自然に感じてもらえる作品だと思います。


◎西岡利恵:メンバーそれぞれの持ち味とか、バンドとしての変化がこれまで以上に感じられるアルバムなってると思います。最後まで聴いてみてもらえたら嬉しいです。


◎リカ:ボリュームたっぷりなので聴き終わると満足感もたっぷりですが、不思議とまた最初からリピートしてみようかなとも思える中毒性もあるアルバムだな、なんて思います。
聴いていると色々な国や星々を旅しているような気持ちに私はなります。
みなさんにも「Songularity」の世界をゆったりと何度でも楽しんでもらえたらいいなと思います。


◎Niina:今までのペンクラとはまったく違う、作曲したメンバーそれぞれの個性がはっきりと表れた、最高にクセになるアルバムだと思います!
一聴して「この曲めっちゃいい!」という曲もあり、何度も聴いて、しっかり聴いて、、気づいたらすごく好きになっている曲もある。
そのどちらも、このアルバムならではの楽しみ方だと思っています!


◎そい:個人的な話になりますが、アルバム制作期間中に第一子を授かりました。お腹に命が芽生えたなかでの制作でしたが、メンバーに支えられながら無事にレコーディングを終えることができました。そんな背景もあって、私にとっては特別な思い入れのある作品になっています。ぜひたくさん聴いて、それぞれの楽しみ方で味わっていただけたら嬉しいです。


◎祥雲貴行:
2枚組のアルバムというと、自分が高校生くらいのときには今よりも聴くことが多かった記憶があります。
まず曲がたくさん入っててうれしい~という無邪気な感想があって、キャッチーな1枚目と渋めな2枚目というのがありがちで、最初は1枚目の方が好きだけど聴き込んでいくと2枚目の方が好きになっていくパターン。
「Songularity」への印象もそれに似ていて、MDプレーヤーでJ-POPをヘビロテしてた当時の、今思うと自分の原点のような気持ちを思い出しました。

「Songularity」はそれぞれの曲に作曲者の個性がよく出ていながら自然な全体の調和もあるので、通しで聴くとより深い満足感があると思います。
メンバーたちの少しずつ異なる好みや生い立ちが互いにインスピレーションを与えていて、そういうところから生まれる意外性がアルバム全体の奥行きにつながっているのかなと思いました。
またそんな意外性から、ドラムのアレンジを考えレコーディングを進める過程では予想外に苦労したり楽しめたりする瞬間が多く得られました。

ときどき思わぬ角度から不意打ちをくらうような新鮮さ、バンドの中心部にある古典へのリスペクト、意欲、未来への期待。
アルバムを聴く時間を通じてそういったもの(あるいはまったく別のもの)を感じてもらえたら幸いです。


◎中川ユミ:今回の新しいアルバムは2枚組で20曲あります。毎回再生する度に(ちょっと多いな…)と思うのですが、いつの間にか2週目3週目といつまでも聴いていたりします。本当に飽きがこないので、ぜひいろいろな方に手に取ってもらいたいと思います。


◎大谷英紗子:メンバーの想いが今まで以上に詰まったアルバムになっているのではと思います。全曲オリジナル、本当にすごいアルバムです。私はレコーディングしながら、いちファンとして楽しんだ感覚でした。是非お気に入りの曲を見つけて色んな場面で聴いていただけたら嬉しいです。


(設問作成編集、本編テキスト:ウチタカヒデ


2026年3月14日土曜日

The Pen Friend Club:『Songularity』リリース★インタビュー前編

 ~WebVANDA管理人推奨・今年聴くべきアルバム~

 
 The Pen Friend Club(ザ・ペンフレンドクラブ)が、『Back In The Pen Friend Club』から約2年振りとなる待望のニューアルバム『Songularity』(Penpal Records/PPRD-0011)を3月18日にリリースする。 
 本作は全収録曲が20曲で2枚組という、そのボリュームばかりか、2022年9月の『The Pen Friend Club』以来となる、全曲がメンバーによる作曲のオリジナル作品(全て英語歌詞)ということで、熱心なファンにとって喜ばしい内容となっている。 
 
前列左よりリカ(A,Gt,Cho)、そい(Key,Cho)、西岡利恵(Ba,Cho)
後列左より平川雄一(Gt,Cho)、祥雲貴行(Dr)、中川ユミ(Glo)、Niina(Vo)
大谷英紗子(Sax)は現在海外在住で休団中

 まずは彼らザ・ペンフレンドクラブ(以下ペンクラ)のプロフィールに改めて触れよう。2012年にリーダーでギタリスト兼メイン・ソングライターの平川雄一により結成された。ビーチ・ボーイズやフィル・スペクター周辺の60年代中期のウェストコースト・ロックをベースとした音楽性を持ち、60'sマニアである平川のセンスを基に活動している男女8人組のバンドである。これまでに幾度かのメンバー・チェンジがあり、特にボーカリストは現在のNiinaで5人目になるが、こうしてバンド活動を14年も継続しているのは稀有なことで、バンドとして強固なアイデンティティが確立されているからに他ならない。
 現在までに9枚のアルバムをリリースしており、内カバー曲を中心としたクリスマス・アルバム1枚、ライブ・アルバム1枚、全曲カバー・ナンバーを収録したアルバム1枚をリリースしており、2枚組となる本作が加わることで、彼らのリリース・カタログも多彩になってきた。  なお本作のレコーディングには、米国の温故知新系ロックバンドWondermintsの主要メンバーで、ブライアン・ウィルソン・バンドにも長年参加して参謀格だった、ダリアン・サハナヤ(Darian Sahanaja)がハンドクラップで参加しているのは注目に値する。これはブライアン信奉者同志で親交のある平川のために友情参加しただけではなく、本作のクオリティを素直に認めたからだろう。2004年に幻の未完成アルバム『Smile』(Rec:1966~1967年)をリレコーディングし『Brian Wilson Presents Smile』として蘇らせた、最大の功労者として知られる一流クリエイターのダリアンが、世界的には無名である日本人インディーズ・バンドのレコーディングに参加すること自体が稀なのだ。

 ここでは筆者による収録曲全ての詳細解説と、平川を中心としたメンバー達へのインタビューの前編と後編の2回に分けて紹介する。また曲作りやレコーディング中イメージ作りでメンバー達が聴いていたプレイリストを後編でお送りする。 

Harbinger (Official MV)

 DISC-1冒頭の「Harbinger」は平川が全コード進行、ベースの西岡利恵が全メロディという共作になっている。また平川や西岡が手掛けた曲を中心に英語歌詞を多く手掛けるのはニューヨーク在住の日本人音楽家Youth Yamadaだ。この曲は昨年9月にドラムレスのラフミックスを聴かせてもらったヴァージョンからブリリアントな導入部であると感じて、このアルバムは傑作になるだろうと確信した曲である。イントロのギター各種のアルペジオ、複雑に転回しながら心に響くコーラス・パート、ビートリー(ポール・マッカートニー)なギター・ソロ、ドラムの祥雲貴行がプレイする多彩なフィル、そして「Let’s see the beginning of you that's to come・・・」で締める歌詞も非常に良い。
 続く「Got To Be Rock And Roll」は先行シングル第二弾で2月27日に配信開始された、平川作曲、Yamada作詞によるシンプルなロックンロールで、コーラス・アレンジはビーチ・ボーイズからの影響が強い。イギリス育ちでネイティブな発声のNiinaのボーカルは、こういったスタイルの曲でも強い説得力があり、堂々とした歌唱で聴き惚れてしまう。

 
Got To Be Rock And Roll (Official Short MV) 

 チェンバロ(ハープシコード)の刻みとシャッフル・ビートの「Never Let You Go」は平川=Yamada作のソフトサイケ・ナンバーで、弊サイト読者に強くアピールするだろう。中期ビートルズ風の複雑なコーラス・パートや変拍子とワルツ・パートが挿入されたり、深いリヴァーブを効かせたブレイクがあったりとアレンジも非常に凝っており、カート・ベッチャーがプロデュースしたEternity's Childrenの諸作からヴァン・ダイク・パークスの『Song Cycle』(1967年)まで許容する音楽マニアは聴くべきだ。
 インタビュー後編でリカ(アコースティック・ギター&コーラス)が触れる「Lily’s Smile」は先行シングル第4弾で、リカが作曲と歌詞のモチーフを作り、そこからNiinaが娘に捧げた歌詞を書いたラヴソングになっている。ペンクラとしては珍しいヒスパニックなリズムとスイング感を持ったサンシャイン・ポップだ。後半のパートで現在海外在住である大谷英紗子が帰国のタイミングでダビングした複数のサックス・プレイを聴ける。またコーダでは娘Lilyの笑い声もオーバー・ダビングしており、スティーヴィー・ワンダーの「Isn't She Lovely」(『Songs in the Key of Life』収録 1976年)を彷彿とさせて微笑ましい。
 「Begin Tomorrow」も昨年9月のラフミックス段階から注目していた深い音像を持つ平川=西岡=Yamada作の曲で、ブライアン・ウィルソンにアンダース&ポンシアのセンスが加わったソングライティングとアレンジに感心したが、全コード進行とヴァース1は平川、ヴァース2を西岡が手掛けている。その西岡がプレイする耳に残るベースラインとそいがプレイするオルガンの響き、また平川のバリトンギターとユニゾンする中川ユミによるグロッケンのオブリガードも重要だ。
 このオブリのラインだが、ペンクラの1st『Sound Of The Pen Friend Club』(2014年)に収録されたブルース&テリーの「Don't Run Away」(1966年)をカバーした際に遡る。嘗て同曲をこよなく愛する山下達郎氏が「Only With You」(『BIG WAVE』収録/1984年)としてオマージュした自作曲があり、同じようにグロッケンのオブリガードを入れているのだが、こちらは山下氏のオリジナルである。ペンクラの「Don't Run Away」カバーではこの「Only With You」のオブリのラインを引用するという二重構造のオマージュをしており、当時筆者しか指摘しなかったと平川から聞いたが、非常にマニア心をくすぐった。今回この「Begin Tomorrow」で、再びこのオブリのラインを登場させているのが嬉しい。

 渋谷系から入ったソフトロック・ファン読者のために、平川=Yamada作の「The National Bird」にも触れるべきだろう。同曲はRoger Nichols & The Small Circle Of FriendsやThe Carnivalに通じる、疾走感あるボッサのリズムを持つソフトロック・ナンバーで、Niinaの表現力あるボーカルも相まって完成度が高い。アレンジ的にこのタイプの曲では高域にトランペットに配置させてオブリをプレイさせるのが定石だが、ここでは大谷のサックスとゲストのMiyu Ohashiによるフルートのユニゾンにしているのがペンクラらしく独自性を感じる。是非7インチでシングルカットして欲しいナンバーである。
 Niinaのソングライティングによる「Really Feel」、そい作曲による「Merry-Go-Around」(作詞はYamada)はそれぞれ彼女達のカラーが出ており、前者は現代的でコンテンポラリーな曲調であるが、平川をはじめメンバー達によるアレンジによってペンクラ・サウンドに仕上げているのが見事だ。左チャンネルのギターやハモンドオルガン系の音色やビーチ・ボーイズ風のコーラス・パートが肝になっている。後者はフィル・スペクターのフィレス・サウンドをオマージュしたことでより原曲が活きている。
 平川以外では唯一のペンクラ・オリジナルメンバーで、弊サイトのガレージバンドの連載コラムでもお馴染みの西岡単独作曲の「Thelma」と「Die Alone」は、異なるタイプの曲を器用に書き分けている。いずれもYamadaによる英語の歌詞で、前者はテルマというミュージカル女優に歌を懇願するシーンを描いており、80年代英国ギター・ポップの匂いがするが、平川がプレイするバンジョー・ソロが始まるとアメリカン・カントリー・ポップになるという展開が面白い。後者ではタイトル通り、一転してシリアスなサイケデリック・ブルース・ロック風で、この作風は前々作『The Pen Friend Club』で西岡が披露していたスタイルである。ここでは平川のスライドギターのソロ、祥雲のドラミングが一級のプレイで何度も聴きたくなる。


 
Grow (Official Short MV) 

 DISC-2は先行シングル第三弾の「Grow」から始まり、この曲が誕生したきっかけはインタビュー後編でも触れられるが、歌詞も手掛けたNiinaがヴァース1とサビを作曲し平川は全体のコード進行を作った原曲に、西岡がヴァース2を足して完成させている。Niinaによる歌詞は一人称で自らを描いたようで、様々な葛藤に打ち勝っていこうとする姿に感動してしまう。サビへの導き方も自然でアレンジ的にも完成度が高く、パート毎に3人それぞれが作ったとは思えない不思議な統一感があり、バンドメンバーの絆を強く感じさせた。
 続く「You’re The One 1965」は平川=Yamada作で、歌詞の世界観とややファースト・テンポのシャッフル・ビートから典型的なソフトロックである。優和なヴァースからサビでビターなマイナーに転調する感じなど、Spiral Starecaseの「More Today Than Yesterday」(1968年)、マニアックなところではThe Golden Gateの「Lucky」(『Year One』収録 1969年)あたりに通じて好きにならずにいられない。
 「In Your Light」はリカの単独のソングライティングで、英語詞はNiinaと共作している。この曲は70年代初期シンガー・ソングライター系の曲調とアレンジで、恐らく彼女が敬愛しているであろうキャロル・キングの匂いを強く感じさせる。こういった従来のペンクラとは毛色の異なるサウンドを許容している点が新鮮である。 
 一転して初期ビーチ・ボーイズ風の「Breakin’Up」は平川=西岡=Yamada作で、ほぼ全体を平川が作曲しヴァース1を西岡が修正したようだ。とにかくボーカルのNiinaがシャウトしまくる、ライブで映えする曲である。ペンクラの魅力はこういったタイプの曲に象徴される、一般音楽リスナーが初見で楽しめる親近性を持ちながら、DISC-1に収録された「Never Let You Go」や「Begin Tomorrow」など、筆者のようなコアなマニアック層にもアピールする深い音楽性を内包させている点なのだ。

 主にNiinaのソングライティングした原曲に西岡がサビを追加した「Little Life」は、マイナーからサビでメジャーに転調するブルース進行のバラードだ。ひと際シリアスな歌詞であるが、Niina自身と平川やリカらによる美しいコーラスが効果的に機能して曲の完成度を高めている。
  西岡=Yamada作の「For It's Worthwhile」は、ワルツに一部変拍子が入る独特なリズムに複雑なコーラス・アレンジが絡む美しいラヴソングだ。Yamadaによる歌詞は奥ゆかしく恋の手ほどきをしており、基本リズムを刻むバンジョーは平川、後半パートで入る間奏のサックス・ソロは大谷がそれぞれプレイしている。
 そして本作の先行シングル第一弾として2月20日にいち早く発表された「California Again」は、DISC-2の後半に収録されており、平川=西岡=Yamada作で、ヴァース1は西岡、ヴァース1の一部とヴァース2の作曲は平川がそれぞれ手掛けている。いきなりビーチ・ボーイズの「Do It Again」(1968年)を意識したアレンジなのはペンクラらしいのだが、こういったノベルティ感覚に近い曲もNiinaのボーカリストとしての力量で聴かせてしまうのはさすがである。

 
California Again (Official Short MV) 

 多感な時期をイギリスで育ったNiinaのソングライティングによる「Promise」は、実にオーセンティックなカントリーソングで驚かされる。英国人によるアメリカン・ルーツミュージックへの憧憬という感覚に近いのかもしれないが、嘗て英国のザ・バンドとされたブリンズリー・シュウォーツのニック・ロウやその弟子筋で、日本でも信奉者(筆者もだ)が多いエルヴィス・コステロなど良質のカントリーソングを残した先人も多いのだ。ここでは平川によるスティールギターを模した味わい深いスライドギターやバンジョーのプレイが楽しめる。
 一転して続くタイトル曲「Songularity」は平川作のギター・インスト曲で、アップビートなサーフィン&ホット・ロッドとは異なる、6/8拍子の静かで美しいバラードだ。骨格はビーチ・ボーイズの「Summer Means New Love」(『Summer Days (And Summer Nights!!)』収録 1965年)だろうが単純にそれだけではなく、『Pet Sounds』(1966年)収録の「Let's Go Away for Awhile」で多用されたティンパニやバリトン・サックスなど楽器編成であり、同アルバムの歌物で展開されたコーラス・アレンジを投入しているのは平川のセンスであり、まったく聴き飽きない。

 ラストの「Be Here With You」は平川=Yamada作で、こちらは完全にビートルズとポール・マッカートニーへの愛情のこもったオマージュであり、骨格はWingsの「Band on the Run」(1974年)だが、モザイク的に複数曲のエッセンスを付加している。この「Band on the Run」自体ビートルズ時代の『Abbey Road』(1969年)B面の「You Never Give Me Your Money」から「The End」のメドレーの内、ポール単独曲を1曲に凝縮させた感がある。この曲でも僅か2分58秒の尺にドラマティックな展開を凝縮させており、特にテンポアップするブリッジのパートのバックには、「A Day In The Life」(『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』収録 1967年)で、ジョン・レノンとポールがそれぞれソングライティングしたパートを繋ぐ24小節のため、プロデューサーのジョージ・マーティンがアレンジしたオーケストラの「無調クレッシェンド」までオマージュさせているのだ。このアイデアを実現させるのはなかなか困難なので、正に脱帽してしまった。

 アルバム全編を通してこれまでのペンクラ史上、最高傑作であることは間違いないので、筆者の詳細解説と彼らへのインタビューを読んで興味を持った音楽ファンは、速やかに予約し入手して聴いて欲しい。いや聴くべきだ。


The Pen Friend Club『Songularity』
リリース★インタビュー前編
“今回はより開かれた状態で、
今のバンドの姿をそのまま封じ込めた作品”

●前作『Back In The Pen Friend Club』(フル・カバーアルバム)から約2年振り、全てオリジナル曲のアルバムとしては、2022年9月の『The Pen Friend Club』以来になります。 しかも今回は2枚組で全20曲というボリュームですが、こういったコンセプトでリリースすることは、以前より計画していたんでしょうか? 

◎平川雄一:前作が新体制での「挨拶がわりのカバーアルバム」だったこともあり、次はオリジナル曲だけでアルバムを作る意識は早い段階からありました。 前々作の8thアルバム『The Pen Friend Club』(2022年)に始まった【オリジナル曲のみでのアルバム制作】を継続したかった、という気持ちです。

メンバーと制作を進める中で曲数が自然と増えていき、今のThe Pen Friend Clubの状態を削らずに残すなら、この形が一番正直だと感じ、2枚組20曲という構成になりました。 個人的にはバンドの歴史の中で2枚組の大作を一つは作っておきたい、という願望もずっと持っていました。

●フル・オリジナルアルバムとして、その『The Pen Friend Club』と本作の違いは、2枚組20曲を収録というボリューム、またボーカリストがNiinaさんに変わったことで、前々作(『The Pen・・・』)とアプローチをどの様に変えるよう心掛けたでしょうか? 
Niinaさんのキャラクターや声域のブライト・ポイントというのか、メジャーキーの曲の比率が増えたと感じました。

◎平川雄一:メジャーキーの曲が増えたのは、単純に曲数が増えたから、ということだと思います。僕自身がもともとあまりマイナーキーの曲を書かないので、数が増えれば自然とそうなる、という感じですね。 

今回大きく違うのは、ソングライターの人数です。
前々作『The Pen Friend Club』(2022年)は、コロナ禍での制作でした。オリジナル曲のみでアルバムを作る、という強い意志のもとで、「自分たちの手で希望を見つける」ような感覚があったと思います。
ただ、その時代の空気もあって、どこか鬱屈としたトーンがアルバムに滲んでいるのも事実です。
そして前々作は、僕、西岡利恵、リカの3人による作曲でしたが、今回『Songularity』ではそこにNiinaとそいが加わり、5人のソングライターでの体制になりました。
人数が増えれば、メロディ、コードの発想も変わります。今回はそうした複数の書き手の個性が、そのままアルバムの広がりになっています。
前々作が「限られた状況の中で希望を探す作品」だったとすれば、今回はより開かれた状態で、今のバンドの姿をそのまま封じ込めた作品だと思っています。

●前作からクラウドファンディングを利用してアルバム制作のバジェット(予算)を確保されていますが、この切っ掛けや苦労点などあれば聞かせて下さい。 

◎平川:クラウドファンディングを使い始めた一番の理由は、制作のスピードと自由度を保ちたかったためです。 
正直、これが無かったら厳しかったと思います。
制作費の目処が立つことで、より妥協せずに進められる。一方で、支援してくれる方々に対する責任、緊張感が、結果的に作品の完成度を押し上げてくれたと思っています。
「レコーディング見学」や「ハンドクラップでの録音参加」などの返礼品もあり、ファンの方々と一緒に制作している感覚があり非常に楽しかったです。

●本作制作において、クラウドファンディングの成果が大いに出ていることで良かったです。今後もこの手法を導入してコンスタントに新作をリリースしていきたいですか?

◎平川雄一:そうですね、特にコンスタントに作品を作っていく僕らのようなバンドにとってクラウドファンディングは、有効な仕組みだと感じています。
続けるかどうかはその時々の状況次第ですが、少なくとも今は、僕らも楽しみながら取り組めています。(レア音源をファン向けに出せるのが嬉しかったりします。) 


インタビュー後編に続く>こちら


(設問作成及び編集、本編テキスト:ウチタカヒデ






2025年12月26日金曜日

WebVANDA管理人選★2025年のベストソング


 今年も恒例のWebVANDA管理人が選ぶ年間ベストソングを発表したい。
 幣サイト母体のVANDA誌が指向するソフトロック系ではないカテゴリーの楽曲も一部選出しているが、これまで同様に分け隔てなく音楽の多様性を許容することが管理人の信条であるので、どうか理解して頂きたい。選出した楽曲は、今年2025年にリリースされ、弊サイトで取り上げた作品を中心に、管理人が執筆前に幾度もリピートした収録曲であり、アルバムを象徴する曲である。
 今回もインディーズ・レーベルからリリースされたミュージシャンの作品が多く、プロモーションがメジャーに比べて限定的な彼らを応援する意味で今後も続けていきたいと思う。毎年の繰り返しであるが、この記事で改めて知った各アルバムは、これからでも遅くないので、リンク先から是非入手して聴いて欲しい。
 今年も選出趣旨からコンピレーション、セルフカバーを除く他者のカバー作品は除外とした。昨年同様、順位不同のリリース順で紹介する。
    ※サブスク登録ベストソング・プレイリスト 


 ☆She Is Mine / 近藤健太郎 
(『Strange Village』収録・レビュー記事はクリック 
シャッフル・ビートで始まる、とっておきのソフトロックであるこの曲は、レジェンド・シンガー・ソングライター杉真理がコーラスで参加し、その美声でこの曲を格調高くしている。アレンジ的にもよく練られていて、共同プロデューサー及川雅仁がプレイするヴィブラフォンの旋律を聴いて切なくなるビーチボーイズ・ファンもいるだろう。詞曲共に完成度が高く、ファースト・ソロアルバム『Strange Village』を代表する曲である 。


 ☆子午線 / 北園みなみ
(『Meridian』収録・旧作レビュー記事はクリック
 Lampの2014年の『ゆめ』でその手腕を発揮していた鬼才クリエイターの10年振りの新作であり記念すべきファースト・ソロアルバムの冒頭曲である。転調とテンポチェンジを繰り返す、音楽を深く考える人のためのジャズファンクだ。ストリングス・セクションは、今も戦禍の中にあるウクライナはキーウのスタジオ”Kaska Records”にて、同スタジオの主でプロデューサーのアナトリー・シュマルグンの下でレコーディングされ、これ以上ない緊張感をこの曲に与えている。 


 ☆贅沢な週末を / Nagakumo
(同名配信シングル・旧作レビュー記事はクリック) 
2023年にも年間ベストに選出し、今も音楽通から熱く注目されている大阪の4人組ネオネオアコ・バンドの今年春の配信シングル曲。得も言われぬ疾走感と極上で甘酸っぱいサビのメロディ、表現力豊かで透明感のある紅一点コモノサヤのボーカルなど、そのスタイルはデビュー当時からであるが、メイン・ソングライターのオオニシレイジのソングライティング・テクニックも更に向上したように思える。来年にはニューアルバムを期待できるだろう。 


 ☆お星さま採集~白鳥倶楽部のテーマ~ / スワンスワンズ
(同名シングル・レビュー記事はクリック
偶然出会ったセルフ・プロデュース・アイドル・デュオのシングルで、3分弱の尺なのだがパート毎に転調を繰り返してメロディも複雑で、歌詞の世界にインスパイアされたこのサウンドは、サイケデリック・プログレッシブロック・マニアでないと作れない。特にサビのメロディはクラシック音楽の素養がないと編み出せないし、ブリッジのペンタトニック・スケールのメロでクールダウンさせるテクニックも巧みだ。そのセンスも含め令和のシド・バレットかロイ・ウッドと呼べる。 


 ☆Night In Soho / Wink Music Service
(同名7インチ・レビュー記事はクリック
拘りのポップ・グループWMSの7インチ・シリーズの第5弾。ロンドンのウエスト・エンドの一角にあったソーホー地区への憧憬の歌詞を持ち、曲調やサウンドも歌詞の世界そのままに60年代へのオマージュに満ちている。ジミー・ウェッブ作「Up, Up And Away」のリフが引用され、イントロやコーラスを含めたサウンド全般は、ソフトロックのエッセンスを濃縮して1989年に制作された英国のSwing Out Sisterの「You On My Mind」をオマージュしている。


☆いちょう並木の枯れるまで / 生活の設計
(『長いカーブを曲がるために』収録・関連作レビューはクリック) 
今月初頭7インチでリリースされたばかりの「タイニー・シャイニー」や、片寄明人がプロデュースした先行配信シングル「稀代のホリデイメイカー」も悪くないが、このサイトに相応しいベストソングとしてはこの曲を選ぶ。アルバム・リリース前のライブでも披露されていた、シャッフルのサンシャイン・ポップ然としたソフトロックで、弊団体監修書籍『ソフトロックA to Z』でピックアップしたKeithの「Ain't Gonna Lie(嘘はつかない)」をオマージュしている。


 ☆ナサリー / 無果汁団
(『ナサリー』収録・レビュー記事はクリック
普遍的バラードでサビの8小節目で解決させるテンション・コードが入る瞬間は鳥肌が立つ。新主流派以降のジャズ・ミュージシャン(ドナルド・フェイゲン含む)やスティーヴィー・ワンダーとそのフォロワー達しか自在に使いこなせない高度なコード進行というか、こういった無垢なバラードに、そんなサムシングなスパイスを付けられるのが、彼らの音楽理論の教養の高さやセンスを強く感じさせる。本曲収録の4thアルバムは彼らの最高傑作となった。


 ☆A White Heron/白い鷺 / Cambelle
(『Magic Moments』収録・レビュー記事はクリック) 
ローラ・二ーロ風コード進行のイントロのピアノから耳に残り、歌詞と曲が高次元で溶け合った、その世界観にはノスタルジーを超えたサムシングが潜んでおり、熊谷慶知のソングライターとしての能力や歌詞の世界を表現するソフトなボーカルには感心するばかりだ。アナログシンセ・ソロやエレキギターのリフ、歌詞に呼応するドラミングも曲を構築する重要なエレメントとなってこの曲の完成度を高めている。初期オフコースの匂いもする。 


 ☆NOVA ERA / Saigenji
(同名配信シングル・関連作レビュー記事はクリック) 
バークリー音楽大学でアジア人初の助教授となったYUKI KANESAKAとのコラボレーション第2弾で、ライヴパフォーマーとしての彼を如実に現している。ミナス・サウンド系のコード進行とポルトガル語の歌詞に、激しいビートが映えており、YUKI の新主流派風ピアノ・ソロ、Saigenji 自身によるフルート・ソロも繰り出され、正にブラジリアン・エクスペリメンタル・ダンスナンバーとなった。来年はこのコラボレーションがアルバムとして結晶することを願っている。


 ☆街のレヴュー / The Bookmarcs
(『BLOOM』収録・レビュー記事はクリック
男性2人組ユニットのフォース・アルバムの重要曲で、イントロからAzymuthの「Fly over the Horizon」に通じるアナログ・シンセのポルタメントが効いたフレーズから引き込まれる。横浜関内にあるレンガ作りのカフェ”馬車道十番館”を舞台にしたと思しきラブソングで、近辺のロケーションが織り込まれており完成度も高い。サウンド的には前出のアナログ・シンセやエレキベースのアクセント、シンセタムのフィルによって、横浜のナイト・シーンが目に浮かぶ演出で脱帽してしまう。



音楽活動再開☆特別枠

☆除霊しないで / フレネシ
(同名配信シングル・関連作レビュー記事はクリック) 
音楽活動再開後初の配信シングルで、11年もの長いブランクを感じさせないクオリティである。テーマから極めて独自過ぎるが、サビでキャッチーなリフレインにしてしまうという言葉選びをした歌詞、音数をそぎ落としたレトロフューチャーなエレクトロポップ・サウンドは健在で、唯一無二なフレネシ・ワールドが炸裂している。来年にはニューアルバムも期待できそうなので、更に不可思議な楽曲を期待している。


(選曲及びテキスト:ウチタカヒデ

2025年3月2日日曜日

近藤健太郎:『Strange Village』

 The Bookmarcsやthe Sweet Onions、近年はSnow Sheepでの活動でも知られる、近藤健太郎がソロ・シンガーソングライターとしてのデビュー・アルバム『Strange Village』(blue-very label/FLY HIGH RECORDS / VSCF-1780/blvd-049)を3月5日にリリースする。
 2021年5月に7インチでリリースしたファースト・ソロシングル『Begin』から約4年、その間にThe Bookmarcsの『BOOKMARC SEASON』(2021年9月)やSnow Sheepの『WHITE ALBUM』(2023年3月)といった別グループでの曲作りやレコーディングを挟みながら、ソロ用の楽曲を仕上げていった姿勢には敬服するばかりだ。

 本作では近藤が敬愛するThe Beatles(特にポール・マッカートニー)をはじめ、60年代以降の英国ロックや同国の70年代パワー・ポップ、80年代前半のネオアコースティック、70年代アメリカン・ポップスから映画音楽に至るまで幅広い音楽ジャンルへのオマージュを隠すことなく内包させた集大成というべき、全編英語歌詞のアルバムを完成させたのだ。“Strange Village”というタイトルはこれまでの作品からは意外ではあったが、少し不思議で魅惑的なポップス、空を超え夢の中で見た物語の世界を旅するように聴いて欲しいという、近藤の想いがあるという。 
 共同プロデューサーには、『Begin』でもタッグを組みサウンド作りで全面的に関わってきた及川雅仁で、これまでにRicaropeや常盤ゆう等のサウンド・プロデューサーとしてインディーポップス・ファンには知られている。 またゲスト・ミュージシャンには、伝説のコラボレーション・アルバム『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』(1982年)に参加したシンガーソングライターの杉真理を筆頭に、small gardenの活動や小林しのとのコラボも記憶に新しい小園兼一郎、名古屋市を拠点に活動をするインディーポップ・デュオthe vegetabletsの西田浩一と西田美紀が参加している。ミックスダウンは及川、マスタリングはmicrostarやnicely niceでの活動の他、昨年は松尾清憲の『Young and Innocent』のサウンド・プロデューサーを務めた佐藤清喜が担当しているのも注目だ。
 アルバム・デザインにも触れておくが、名作『ジョンの魂』(1970年)を彷彿とさせるコンポジションのジャケットやブックレット写真とデザイン全般はfumika arasawa、ブックレット写真の一部はdavis k.clainが手掛けており、blue-very label作品ではお馴染みのアートディレクション・チームが手掛けている。


 弊サイトではお馴染みの近藤のプロフィールにも改めて触れよう。1998年に男性3人組のポップス・バンドthe Sweet Onions(以降オニオンズ)を結成し音楽活動を開始する。同バンドでは2枚のフルアルバムをリリースしている。2000年にはオニオンズのドラマー高口大輔に、Coa Records所属のバンドHarmony Hatchのメイン・ソングライターだった小林しのと3人組ユニット”Snow Sheep”を結成し、23年越しでファーストアルバム『WHITE ALBUM』をリリースしたのは記憶に新しい。
 そして2011年には、アコースティック・ユニット”manamana”を主宰していた、作編曲家でギタリストの洞澤徹との男性2人のポップス・ユニットThe Bookmarcsを結成し、これまでに3枚のフルアルバムをリリースしている。この様に多岐に渡る形態で活動し、それぞれでボーカル、ギター、ピアノ、ソングライティングを担当しており、オニオンズが所属する自主レーベルphilia recordsも主宰して、CDリリースやイベント企画、小林しのや藍田理緒への楽曲提供やサウンドプロデュースも手掛けてきた実績の持ち主である。 
 現在はラジオ番組『The Bookmarcs Radio Marine Café』(マリンFM)のナビゲーター、『ようこそ夢街名曲堂へ!』(K-mix)の準レギュラーとして出演するなどラジオ・パーソナリティーとしての顔も持っている。

 
近藤健太郎 (Kentaro Kondo) "Strange Village" 
1st.full album trailer 

 ここからは筆者による収録曲の詳細な解説と、近藤と及川が曲作りとレコーディング中にイメージ作りで聴いていたプレイリストを紹介する。
 冒頭の「We aren't free (as it is now)」は、ビートリーな導入部からマニアは唸るだろう。敢えて挙げないが、メンバーのソロ含め複数の曲がオマージュされているので聴いて確認しよう。本編はアコースティック・ギターの刻みと複数のエレキギターから構築されており、導入部でも演奏されるメロトロンやアナログシンセを模したカシオトーン含め近藤が演奏し、及川もベース以外に他のエレキギターやドラム、パーカッションまで担当して2人でこのサウンドを完結させている。タイトルにもある”We aren't free(僕達は自由じゃない)”という問題意識のある歌詞と、近藤の爽やかな歌声とのギャップが英国ロック直系である。
 続く「Find Love」は、キャッチーなメロディとプリティなサウンドが印象的なラヴソングで、この曲も近藤と及川の2人だけでレコーディングされており、近藤による一人多重コーラスも聴きものだ。
 そして「The Magic Is Coming」だが、これまでの近藤のソロ曲では主流でなかったブルーアイドソウル系の濃いサウンドで、センター右寄りのエレキギターのカッティングと左チャンネルのクラヴィネット系キーボードの刻みが心地いい。このサウンドのカラーは、恐らく共同プロデューサーの及川のセンスやThe Bookmarcsの洞澤からの影響もあるだろう。本曲にはthe vegetabletsの西田浩一、美紀夫妻がコーラスと同アレンジで参加して、その存在感のある歌声を聴かせており、small gardenの小園兼一郎もサックス・ソロで特徴的なプレイを披露して、マジカルでポジティブな歌詞の世界を演出している。筆者はマスタリング直後の音源を聴かせてもらって、ファースト・インプレッションで最も反応した曲である。
 再び2人だけでレコーディングされた「Floating Bird」は、近藤が弾くエレピのリフやヴォコーダーをかましたコーラスが耳に残る。プリティなサウンドと対比した、”Stop watching silly TV shows(馬鹿げたTV番組を観るのをやめよう)”の歌詞が、スノッブな近藤の心情を現わしていて、Prefab Sproutのパディ・マクアルーンに通じるものを感じた。


 弊サイト読者が最も好むだろう「She Is Mine」は、シャッフル・ビートで始まる、とっておきのソフトロックである。この愛すべき曲には、レジェンド・シンガーソングライター杉真理がコーラスで参加し、その美声でこの曲を格調高くしている。アレンジ的にもよく練られていて、及川がプレイするヴィブラフォンの旋律を聴いて切なくなるビーチボーイズ・ファンもいるだろう。詞曲共に完成度が高く、本作を代表する曲の候補としても挙げておきたい。
 変拍子ビートのパートを持つ「City In The Cloud」は、目まぐるしく転回し実験的でありながらポップスとしてまとまっている小曲だ。連打されるキックのシンコペーションを強調させる的確なマイキングがなされていたり、突然ピアノのグリッサンドが挿入されたりとアイデアも素晴らしく、よく研究されている。
 一転して「Tonight」では、アコースティック・ギターのアルペジオによる静かなラヴソングで、曲の進行に合わせてアコースティック・ピアノやリズム隊が加わっていく。対位法のオブリガードはMaaya Kosekiによるフレンチホルンで、この曲の雰囲気に効果的である。
 続く「Ebony Night」でもKosekiのフレンチホルン、更にMarin Sugawaraのフルートが加わることで、本作の”少し不思議で魅惑的なポップス”というコンセプトに沿ったアレンジが施されていて聴き飽きない。トッド・ラングレンの「The Night the Carousel Burnt Down」(『Something/Anything?』収録/1972年)を彷彿とさせて好きになってしまう。
 カントリー・タッチのトラベルソング「Silent Adventure」も味わい深い曲で、近藤のアコースティック・ギターのカッティングに及川のパーカッション(ボンゴ)が絡んでいく間奏では、Sugawaraのフルートがソロを取って、旅した土地の景色をフラッシュバックさせてくれる。


 本作後半はファースト・ソロシングル『Begin』収録曲のアルバム・ヴァージョンが収録されており、オリジナルの7インチのアナログからCDのデジタル用にミックスが施されている。先ず「American Pie」は、12弦ギターのアルペジオが肝になったマージービート・ポップロックで、オリジナルのイントロにあったSE類がオミットされたことで、尺が短くなっている。
 ピアノを中心にした美しいバラードの「Heaven」は、オリジナルとほぼ変わらない尺で音質を向上させたミックスになっている。この曲は2021年当時弊サイトのインタビューで近藤が触れているが、2013年頃にピアノだけで作ったデモを寝かしていたあと、ヴァースのメロディを変えてリメイクして良い仕上がりになったという。The Dream Academyのケイト・セント・ジョンのプレイを彷彿とさせる印象的なオーボエ・ソロは、「Ebony Night」でフルートをプレイしたMarin Sugawaraである。
 ソロシングル・タイトル曲「Begin」は、「American Pie」と同様に20秒ほど尺が短くなっているが、オリジナルのエンディングのSEがオミットされただけで本編に違いはなく、音質向上されている。The Beatlesの「For No One」や「Mother Nature’s Son」などポール・マッカートニーの影響下にあるソングライティングは、典型的な近藤作品といえる。フレンチホルンのソロは他収録曲と同様にMaaya Kosekiのプレイであり、この曲でも存在感を発揮している。

  曲順は前後するが、「Begin」前の12曲目の「My Sweet Farm」は、熱心なポール・ファンは一聴して分かるが「Ram On」(『Ram』収録/1971年)をオマージュして、主に近藤がウククレでプレイしている小曲だ。及川はメロディカ(鍵盤ハーモニカ)でソロやコードをつけて、近藤と2人でハンドクラップをするなど、レコーディングの楽しい雰囲気が伝わってくる。なお本収録は“Village Version”で、オリジナル・ヴァージョンは今後発表されるだろう。
 本作ラストの「Change My Mind」は、近藤のアコースティック・ピアノと及川のコントラバスを中心に演奏されるバラードで、かけがえのない友情を讃えた歌詞が秀逸であり、イノセントな近藤の歌声に心打たれる。及川はジャズ・ミュージシャンの奏法であるピッツィカートでコントラバスをプレイしており、エレキベースでは出せない重低音を響かせ、この曲をより一層崇高な音像に導いているのも聴き逃せない。


 最後に総評となるが、複数のバンドやグループで活動してきた近藤健太郎が、一人のシンガーソングライターとして紡いできた楽曲を収録した集大成といえる本作は、収録曲全てが丁重に構築されている。より近藤らしさが滲み出た作品を聴きたいと思った音楽ファンや筆者の解説を読んで興味を持った読者は、リンクしたサイトから予約入手して聴いて欲しい。


近藤健太郎『Strange Village』プレイリスト

 
近藤健太郎
◎ずっと好きで聴いてきた曲、愛あるオマージュを感じる音楽、
浮遊感が心地よいサウンドを中心にセレクトしました。

 ■Every Night / Paul McCartney(『McCartney』 / 1970年)
 ■Be Nice to Me / Todd Rundgren
(『Runt.The Ballad Of Todd Rundgren』 / 1971年)
■魅惑の君 / BOX(『BOX POPS』 / 1988年)
■Forever / The Explorers Club(『Freedom Wind』 / 2008年)
■DREAMIN' / Benny Sings(『CITY MELODY』 / 2018年)


及川雅仁
◎製作中、ビートルズ関連以外でよく聴いていたものです。
音質や編曲についても影響を受けたと思います。
ベニーシングスは以前近藤さんに教えて頂いてから大分ハマりました。

■Pay You Back With Interest / The Hollies
(『For Certain Because』 / 1966年)
■Long Promised Road / The Beach Boys(『Surf's Up』 / 1971年)
■Fight the Power, Part 1&2 / The Isley Brothers
(『The Heat Is On』 / 1975年)
■Another Day / Jamie Lidell(『Jim』 / 2008年)
■LATE AT NIGHT / Benny Sings(『CITY MELODY』 / 2018年) 
 


 (テキスト:ウチタカヒデ) 








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