2006年5月24日水曜日

Radio VANDA第74回選曲リスト(2006/6/1)

Radio VANDA は、VANDA で紹介している素敵なポップ・ミュージックを実際にオンエアーするラジオ番組です。

Radio VANDA は、Sky PerfecTV! (スカパー) STAR digio の総合放送400ch.でオンエアーしています。

日時ですが 木曜夜 22:00-23:00 1時間が本放送。
再放送は その後の日曜朝 10:00-11:00 (変更・特番で休止の可能性あり) です。

佐野が DJ をしながら、毎回他では聴けない貴重なレア音源を交えてお届けします。


特集:Beatles MONO特集Part2

1.All My Loving...(カウント入り。ただしStereo)

2.And I Love Her...Long Version。ただしStereo

3.Love You To

4.Tomorrow Never Knows...UK Mono,matrixXEX606-1のみ収録のヴァージョン。ウルトラレア!

4.Fixing A Hole

5.She's Leaving Home

6.Being For The Benefit Of Mr.Kite

7.I Am The Walrus...アメリカ盤シングル

8.Blue Jay Way

9.Don't Pass Me By

10.Why Don't We Do It In The Road

11.I Will

12.Yer Blues

13.Helter Skelter

 

2006年5月8日月曜日

☆The Bugaloos The Complete Series(Rhino/R2-971607)DVD3枚

2001年にRhino Handmadeからビデオテープのボックスでリリースされていた「バガルーズ」がついにDVD化された。バガルーズは1970912日より197112日に渡ってNBCネットワークで毎週土曜日に放送された子供番組。Tranquility Forest という森に暮らしている背中に羽を付けた男の子3人と女の子1人の "バガルーズ" と、バガルーズと友達のスパンキーを目の敵にして森から追い出そうとしている Benita Bizzarreという魔女とのドタバタコメディで、登場人物はバガルーズと Benita 以外はすべて縫いぐるみだった。VANDAで特集を組み、このHPでも既に紹介済みなので、内容については詳しくはかかないが、このバカルーズの劇中歌は『The Bugaloos』のタイトルで当時キャピトルからリリースされ、2000年には日本のVivid SoundCD化されているので、既にご存知の方も多いと思う。曲はプロデューサーのHal Yoeglerが半数以上を作曲し、他にチャールズ・フォックスとアル・カーシャが2曲づつ提供しただけあり、音楽的にも好ナンバーが並んでいた。番組ではほぼ毎回バガルーズの面々が歌を披露、楽器を持っていても実際に弾いている訳ではないが、その大半はレコードとは違う放送用の別ヴァージョンだった。そして4曲は番組だけのオリジナル曲で、キャッチーで気品がある「I'm As Happy As Can Be」は、アルバム収録曲よりも出来がいい。そう、バガルーズは毎回挿入歌の楽しみもあった。しかし何と言ってもバガルーズの魅力は、バガルーズの紅一点、ジョイ(Joy)ことキャロライン・エリスの可愛らしさだ。ピンクのチュチュのような服を着て、顔は日本人好みの童顔、いつも笑顔を絶やさないジョイを見ることが、バガルーズ・ファンの本音だ。(事実、アメリカのバガルーズのホームページもジョイのファンばかり)そして今回のDVD化にあたって、メンバーへのインタビューが収録されていた。ジョイはいったいどうなっているのか?ロニー・スペクターみたいに太ってしまったら嫌だなあとちょっと危惧したが、ジョイは確かに歳をとったが、顔の輪郭はそのままで、あの笑顔はまったく変わっていなかった。体型もスレンダーだし、いい年のとり方をしている。反面、リーダー格で男っぽく、一番背が高いI.Q.は、現在ではやせこけてしわも多く老人のように変貌してしまった。一番背が低く、童顔でマスコット的存在だったCourageは、ひげをたくわえた落ち着いた紳士になっていて、まったく人間の将来なんて分からないものである。黒一点?のHarmonyだけはインタビューに登場しなかったが、元気なのかな。DVDは日本のアマゾンでビデオの1/3くらいの金額で入手できるのでとてもリーズナブル。ただしリージョン1なので、リージョン・フリー・プレイヤーで見よう。リージョン・フリー、PAL対応のDVDプレイヤーは1台は持っていないとね。
(佐野)
The World of Sid & Marty Krofft - The Bugaloos Complete Series

2006年5月1日月曜日

☆Teddy Bears:『The Teddy Bears Sing!』(東芝EMI/TOCP67982)


フィル・スペクターがメンバーとして参加し、全てのスタートとなったのがこのテディ・ベアーズだった。Doreよりリリースした「To Know Him Is To Love Him」がジリジリとチャートを上げ全米1位を獲得、その実績で大手のインペリアルと契約して1959年にリリースしたのが唯一のアルバムとなった本作である。アネット・クレインバードの素直で哀調のあるヴォーカルを生かしたアルバムは、メロウな曲がいっぱいで、アメリカン・ポップスが好きな人にはたまらない内容だ。まだ一発でスペクターと分かるようなサウンドは開花していないが、十分楽しめる。スペクターの後の大活躍は書くまでもないが、アネット・クレインバードはキャロル・コナーズと名前を変えて作詞家として活躍を続け、マーシャル・リーブはプロデューサーとなって自らのレーベルを作ってスマッシュヒットを放ったこともあった。このアルバムはかつてLPでリイシューされたが、CD化は初めてで、アルバム未収録の「If You Only Knew」を入れ、モノとステレオを同時に収録したため、価値ある仕様となった。惜しむらくはシングル・ヴァージョンの「You Said Goodbye」を入れなかったことだ。アルバムはABAの構成だが、このシングルヴァージョンはAABAの構成で2番のパートがあるため26秒も長く、テイクがまったく違うため、コンプリートにならなかったのは残念。なお、この3社共同の「ジャケ買い」シリーズで、ブライアン・ハイランドの『Stay And Love Me All Summer』もリリースされていたが、ボーナストラックが無い上に、同時期にリリースされた『Tragedy』がリリースされなかったのはどうにも片手落ちで購入しなかった。この手の「ちょっといいアルバム」は名盤ではないだけに、流れを押さえないといけない。少し前にリリースされたラブ・ジェネレーションも3枚目の『Montage』だけが突然リイシューされ、あまりに唐突で購入しなかったが、アナログを持っていないのならともかく、ボーナス・トラックもないストレート・リイシューなら、ポツンとリリースされただけでは購入意欲はそそられない。(佐野)
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☆Hot Doggers:『Surfin' USA』(ソニー/MHCP1046)

ソニーから紙ジャケで、ブルース・ジョンストンのがらみのサーフィン&ホットロッドのアルバム5枚がリリースされたが、文句なしのハイライトが本盤。(残り4枚はSundazed盤とまったく同じ)ブルース・ジョンストンとテリー・メルチャーの最初のコラボライトとして知られる本作は1963年にリリースされたものだ。大変なレア盤で、私も入手に大枚を払ったものだが、こんな何百ドルもするレア盤のリイシューには心から喜びたい。アルバムは当事新進気鋭のビーチ・ボーイズのヒットにあやかり3曲はビーチ・ボーイズのカバー、ディック・デイルのヴォーカル曲が1曲で、残りの8曲はインストという典型的なサーフ・ミュージックの作りになっている。ブルース中心のヴォーカル曲は無難な出来で、その少し粘着質のサウンドは、同時期のブルースのソロである『Surfin' 'Round The World』と一致する。注目はエレキ・インストで、特にギターのリフがずれていくラフな「Pipeline」はガレージ・パンク風でカッコいいし、ビンビンエレキを響かせる「Walk Don't Run」はエネルギーに満ちていてこれも非常にカッコいい。バッキングは西海岸の名うてのセッション・ミュージシャンだろうから、余裕でキメてくれる。ボーナストラックには嬉しいことにテリー・メルチャーが本名のテリー・デイでリリースした2枚のシングルが4曲全て収録された。特に「Be A Soldier/I Love You,Betty」はフィル・スペクターのプロデュース作品で、曲はジャック・ニッチェが書いていて、初期のスペクターサウンドが楽しめる。この価値あるリイシューは誰の手と思ったら木崎義二さんの監修だった。かつてほとんど誰も注目していなかったブルース・ジョンストンの特集を自らの「ポップシクル」誌で組んだ伝説のライターが木崎さんなので納得だ。(佐野)
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Beach Boys:『Songs From Here & Back』(Hallmark/XPR3940)


ついにビーチ・ボーイズのニュー・アルバムがリリースされた。過去のライブとソロの寄せ集めと言っても、新しいビーチ・ボーイズのアルバム・リリースは2003年のネブワースのライブ以来3年ぶりであり、待ち望んでいた1枚である。ただしこのアルバムは日本国内で買うことはまず不可能。というのもHallmarkが作ったCDのため、全米のHallmark Gold Crown Store内で直接買うか、インターネットで購入できるのは北米在住者だけだからだ。インターネットではHallmarkの会員になることすら不可能である。日本のHallmarkでは輸入しないし、八方ふさがり状態。2007年に大手のディストリビューターから発売する計画があるとは書かれているが、カラ手形かもしれないし、内容が変わるかもしれない。さらに発売は515日から723日の期間限定、販売も4000枚限定と、焦る情報ばかり書かれている。しかしだ。eBayがあった。eBayとは、アメリカ版のYahooオークションみたいなもので、実は私はこのCDeBayで買って送ってもらったばかり、何故か発売前からかなりの数が売られていて(もちろんブートじゃないよ)、オークションにしなくても一発買いのものも出ていて、私は少々高いが一発買いで買った。たしか17ドルだったかな(定価は約11ドル)送料込みで25.5ドルだったので3000円もかからない。支払いはPayPalに登録してPayPalを使える所から買えば(相当数が使える)、VisaMasterがくっついているクレジットカードからその価格で買えるのだ。PayPayと同じ機能を持つ「yahooかんたん決済」が手数料を取られるのに対し、PayPalは手数料がないのでとても利用しやすい。会費もかからない。日本に送ってもらうのにはship toworldwideというところにしないといけないが(これもたいがいworldwide)、国別の送料が書いてある店も多く、そうなるとbuyのキーを押してからPayPalの確認をして、送料込みの値段を打ち込めば、一回の操作だけでもう完了となる。このCD429日に申し込み、連休の狭間で配達がある56日にもう着いた。是非お試しあれ。さて、まずは目玉のソロから話をしよう。初めてCD化されたブライアンの「The Spirit Of Rock And Roll」は今まで聴いたSweet InsanityWilson Projectの音源ではなく、新たに録音されたものと思われる。メンバーはワーダーミンツとジェフリー・フォスケットを抜いたブライアン・バンドのメンバー。アレンジに疾走感がなく、何といってもドラムパターンが歌のアクセントに合わせているのが気に入らない。ダリアン達のサポートが欲しかったと改めて感じた次第。名曲なのにねえ。アルの「PT Cruiser」は既に紹介したアルのサイトで直接売っているCDシングルの流用で、まったく同じテイク。現代のホットロッド賛歌だね。マイクの「Cool Head,Warm Heart」はマイクお得意のミディアム・テンポのバラードで、特にイントロのアカペラが美しい佳曲。もちろんそれぞれ3人のオリジナルである。1曲目から9曲目はカリフォルニアのユニヴァーサル・シティのUniversal Amphitheatreでのライブで、CDにクレジットはないが、1974年と1989年のライブだそうだ。ただし1曲目と6曲目に書かれている「Intro」と「Car Medley Intro」はナレーションだけなので、ライブは実質7曲となる。どれもハーモニーは十分だし、リード・ヴォーカルは力強いし、演奏もしっかりしていて文句の付けようがない仕上がりだ。ライブ・アルバム用に録音していたことをうかがわせる。「Dance Dance Dance,Wouldn't It Be Nice,Surfer Girl,Kokomo,Little Deuce Coupe,I Get Around,Good Vibrations」のどれもいいが、マイクの強力なバスヴォイスが生きる「Dance Dance Dance」が特にいいかな。(佐野)
Songs from Here & Back The Beach Boys CD 2006 Issue Hallmark  Gold Crown

☆Carnie Wilson:『A Mother's Gift』(Big3/36787-2)

ブライアン・ウィルソンの娘であるカーニー・ウィルソンのソロ・アルバムがようやくリリースされた。ようやく、というのは彼女のソロは『For The First Time』というタイトルで、何年か前から予定されていて、amazonでも予約を受け付けていたからだ。しかし、ずっと発売されることはなく、このアルバム自体はお蔵入りになったようだが、カーニーは自分の子供をもうけたことから、「子守唄」をイメージしてこのアルバムを企画、こうしてめでたくリリースされたのである。自分のご主人のギターをバックに、父親のブライアンと共演し、姉妹のウェンディ夫妻から曲をもらい、さらに叔父のデニス、カールの曲をカバーして、実にウォームフルなアルバムが出来上がった。まずは目玉であるブライアンとの共演曲「You Are So Beautiful」を紹介しよう。デニスの愛唱歌として知られるこの名曲、ブライアンは時々リードヴォーカルを取りながら全てのバックコーラスを担当、うっとりとしてしまうようなドリーミーな1曲に仕上がった。基本的にアコースティックギターをベースにシンプルに作られたこのアルバムは、カーニーのしっとりと落ち着いた歌声と相まって、まさしく「子守唄」になり得る「母の贈り物」になった。心に染みるカールの「Heaven」、ウェンディに加え母親のマリリンにダイアン、ジンジャーという「ハニーズ」がバックコーラスに加わったデニスの名曲「Forever」は美しく、文句なしの仕上がりだ。カーニー夫妻が書いた「When You Dream」、ウェンディ夫妻が書いた「With The Sun」はともに優しさ溢れるきれいなチューンで心地よい。ストリングスの調べとカーニーの声が溶け合った「Over The Rainbow,夫のギターだけをバックにしっとりと歌われる「What A Wonderful World,ジム・ブリックマンがピアノを弾いた「A Mother's Prayer」など、聴きどころは多くお薦めだ。(佐野)
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