2012年11月15日木曜日

☆Beach Boys:「Isn’t It Time(Single Version)」&☆Brian Wilson:『That Lucky Old Sun AOL Sessions』(iTunes Download Only)&☆Beach Boys:『Fifty Big Ones Greatest Hits』(Capitol/97374428)


まずはCDでリリースされたラストのボックスから紹介しよう。レアリティーズを作る意図はなく、シングル・ヴァージョンがあっても馴染みの深いアルバム・ヴァージョンなどを使っている。目玉はやはりマーク・リネットらのステレオ化計画が『Wild Honey』まで進んでいたことを明らかにする「Darlin'」と「Wild Honey」のステレオがまず目玉。「Darlin'」はステレオになってピアノの影に隠れていたホーン・セクションがクリアに聴こえ実に素晴らしい出来。「Wild Honey」はテルミンとキーボードが左右に分離したが「Darlin'」ほどの驚きはない。ただ中間の1分12秒から7秒ほどのほんの小さなバックコーラスがステレオでは消えていた。一番の問題は「Isn't It Time」はシングル・ヴァージョンで、このヴァージョンはイントロに新しいコーラスが付けられ1コーラス目からブライアンの歌にコーラスが付けられていた。ここまではメリットといってもいいが、この曲のハイライトともいうべき2分15秒からのジェフリー・フォスケットによる美しいサビが、マイクの歌に変更されジェフリーのようなファルセットが出ないから音程を下げ、メロディも変えられていたのが大デメリット。シングル・ヴァージョンは4秒長いがアルバム・ヴァージョンの方がはるかに出来がいい。

この「Isn't It Time」のシングルはiTunesのダウンロード・オンリーで発売されたが、このシングルはEPになっていて20119月、シカゴでの50周年記念ライブの「California Girls」、「Do It Again」、「Sail On Sailor」はこれだけでしか聴けないので威一括でダウンロードが必要。ついでに20095月と古いが、ブライアンの『「That Lucky Old Sun AOL Sessions』(Morning Beat/Forever She's Be My Surfer Girl/Can't Wait Too LongMidnight's Another Day/Going Home/Southern CaliforniaiTunesでのダウンロードだけで入手できるAOLでのスタジオライブだった。CDより音が少なくシンプルながら味わい深くこれも必要なのでお忘れなく。(佐野)
商品の詳細