2021年5月2日日曜日

【ガレージバンドの探索・第十一回】The Squires

 Pebbles Vol.1 や Psychedelic Unknowns などのコンピレーションにも収録され、ガレージクラシックスとして知られるThe Squiresの「Going All The Way」。ガレージサウンドの荒々しさに美しさも兼ね備えた名曲だと思う。気が遠くなるようなオルガンも魅力的。Farfisaのオルガンの音らしい。

Going All The Way / The Squires

 The Squiresは60年代に結成されたコネチカット州ブリストルの高校生バンドで、結成当初はThe Roguesという名前のバンドだった。このThe Roguesで65年にシングルを一枚、地元のPeytonレーベルからリリース。(PEYTON – P-1001) その後66年にニューヨークのスタジオで録音した音源のうち、「Going All The Way」(B面: Go Ahead) がAtco Recordsからリリースされている。(ATCO Records – 45-6442)この時Atco Records の案によりバンド名が変更されたそうだ。The Squiresとしてのリリースも当時はこのシングル一枚のみ。

 ティーンガレージはあまりバンド単独のアルバムで聴くには適さないジャンルに思えるしThe Squiresに関しても「Going All The Way」だけで聴かれることが多いかもしれない。と言ってもアルバムが存在していれば他の曲も聴いてみたくなる。1986年にCRYPT RECORDSから出ていたアルバム、The Squiresのシングル曲の他、TheRogues名義でリリースした音源と、未発表のデモ音源、スタジオ音源から構成された『GOING ALL THE WAY WITH THE SQUIRES! 』 (CRYPT LP-008) を購入してみた。

 「Going All The Way」のB面曲、The Byrdsに影響を受けたとされる 「Go Ahead」や、その他の未発表曲の多くも随所にセンスのいいメロディックさが感じられたり、と思えばThemの「Gloria」のカバーや、未発表デモのThe Originalなど、威勢のいい楽曲も含まれバンドの多様さを楽しめる。

Go Ahead / The Squires

 2015年にはさらに未発表のデモやライブ音源が追加され、The Rogues期の「Going All The Way」「Go Ahead」のボーナス7インチが付いたLPもリリースされている。デモ音源などをまとめているので、本来商品化されるような状態の音源でないようなものもあるのだけれど、そんな生々しさが愛おしく感じられるのもティーンガレージの魅力のひとつに思える。


【文:西岡利恵

参考・参照サイト

http://ontheflip-side.blogspot.com/2011/07/song-of-week-going-all-way-squires.html?m=1