2001年11月7日水曜日

☆Ellie Greenwitch:『Brill Building Sounds』(Brill Tone/444)



今までバリー・マン、キャロル・キング、ジェフ・バリーと、ブリル・ビルディングに勤めていた偉大なソングライターの未発表曲/レア・トラックを集めた作品集の第4弾がリリースされた。ジェフ・バリーが来れば次はエリー・グリーンウィッチしかない。バリー=グリーンウィッチで数多くのヒットを生み出してきた訳だが、この CD はシンガーとしての彼女にスポットを当てたコンセプトになっている。まずディスク2 は彼女の2枚のソロアルバム『Composes,Produces,And Sings』『Let It Be Written,Let ItBe Sung』に、62 年の RCA, 64 年の Red Bird のシングルを加えた内容だ。この内 RCAの "My Mama Don't Like Me" は Raven からの CD にも入らなかったもの。ディスク1は28 曲中18 曲は62 年から66年の未発表曲。シンガーとしての曲が多いのでオリジナルは少ない。残り10 曲がシングルとしてリリースされたもので、58年に Ellie Gaye 名義で発表された "Cha Cha Charming" のB 面の "Silly Isn't It" は初収録。61年に Ellie Gee And The Jets でリリースされたシングルや、Red Bird でのもう1枚のシングルや未発表に終わったシングル、さらに65年に Electra からリリースされたオムニバス LP 『Leader Of The Pack』収録されていた 2 曲がその内容だった。バリー・マンやキャロル・キングのような曲の深みはないが、キャッチーな曲を書かせれば超一流の彼女だけにも魅力的な曲も多い。
(佐野)


☆Who:『Live At Leeds-Deluxe Edition』(ポリドール/7023/3)

フーの代表作のみならず、すべてのロック・ライブ・アルバムの最高峰である『Live At Leeds』が遂に完全版で姿を現した。史上最強のライブ・バンドであるフーが最も充実していた70年に録音されたこのアルバム、タイトルのとおりリーズ大学で70年2月14日に録音されたライブの全てだ。私事で恐縮だが、フーで一番最初に買ったレコードがこのアルバムからカットされた "Summertime Blues" のシングルだった。ちょうどこの70年のことになる。まるで爆撃機のようなヘヴィなギター、ベース、ドラムのアンサンブルに血が踊った。中1の時だったが、翌71年にようやく LP で最新版の『Who's Next』を買い、ハードなビートを内包しつつもリリカルで美しいサウンドに驚き、スタジオ録音のフーの魅力にさらに引かれていった。それから30年、遂に完全版を聴けるようになったのだから、喜びもひとしおだ。ディスク1は数年前にリリースされた 8 曲がプラスされた(1曲はディスク2 へ) "Special Edition" である。ディスク1については以前 VANDA 本誌でレビューしているので割愛するとして、注目は "Special Edition" から回った1曲を抜いた19曲が初 CD 化のディスク2 だ。ディスク2 全体が『Tommy』であり、たった3 人で演奏し、4人で歌いながら、緻密さをまったく失わないテクニックとコンビネーションに脱帽するしかない。だいたいスタジオの名盤というのはライブになると雑になるのが常だが、フーは違う。さらにダイナミズムがプラスされ、あまりのカッコよさに言葉を失った。やっぱりフーは最高だ。(佐野)
ライヴ・アット・リーズ デラックス・エディション

2001年11月1日木曜日

「林哲司全仕事」(VANDA編/音楽之友社刊)

スーパーヒット・メイカー林哲司のワークスに迫ろうとしたのが本書。ヒストリー、ロング・インタビュー、ワークス徹底紹介、代表曲3曲のスコアと音楽分析、杉山清貴、萩田光雄、新川博、藤田浩一、朝妻一郎、奥山和由インタビュー、全作品リスト、サムライ三島スタジオ徹底解剖、ニューアルバム制作日記など、林哲司の魅力に多角的に迫る。ハイライトは林哲司×竹内まりやスペシャル対談。