2019年5月26日日曜日

WOWOW一周忌追悼番組 西城秀樹「YOUNG MANよ永遠に」


 平成から令和に年号が変わり、昭和が生んだ不世出のシンガー西城秀樹さんが亡くなった一周忌当日(516日)、彼の死を惜しむファンがフィルム・コンサートに詰めかけたと聞く。また命日の当日1830からWOWOWでヒデキのスペシャル・プログラムがオンエアされている。





 その放映プログラムは『ブロウアップ ヒデキ』『西城秀樹ライブ~バイラモス2000~』『傷だらけの勲章』の3本立てだった。『傷だらけ~』以外の2本は、ヒデキの最大の魅力であるライヴ映像だ。



昨年の追悼記事でも紹介したが、その一本『ブロウアップ ヒデキ』からふれていく。このライヴ映像は19757月より敢行されたヒデキ初の全国ツアー「全国縦断サマーフェスティヴァル」を収録したドキュメント作品だ。ここには以後ヒデキのライヴには欠くことのできない存在となる吉野藤丸バンド(メンバー紹介では吉野藤丸&U.F.O.)の初お披露目でもあった。その初日となったのは720日、富士山麓に設営された巨大な特設野外ステージでのパフォーマンスだった。


この作品は、同年10月には一般劇場公開されており、19853月にはビデオ化され、さらに20157月に発売された9枚組DVD BoxThe Stages Of Legend –栄光の軌跡―Hideki Saijo And More』にも収録されている。なお昨年のヒデキの訃報に際し、この作品は717日から全国3ヶ所のライヴ・ハウス(Zepp)での再上映会が実施され、ほぼ即日完売という人気ぶりだった。





そして、もう一本『西城秀樹ライブ~バイラモス2000~』は彼の9作目で、ラストの映像作品でもある。これは彼の通算80作目のシングル<Bailamos>の発売を記念して2000331日に新宿厚生年金会館で行われた一夜限りのスペシャル・ライヴだ。今回はこの2本のライヴ映像について、参考資料を加え詳細データをまとめてみた。なおカヴァーには(オリジナル・アーティスト:発表年)を表記した。





『ブロウアップ ヒデキ』(19751010日 松竹系劇場公開作品)


富士山麓特設ステージ~オープニング、Get Dancin’ (ディスコ・テック&セックス・オー・レターズ1974)、悲しみのアンジー(Angie)(ローリング・ストーンズ:1973)、恋の暴走、情熱の嵐、グッド・バイ・ガールズ札幌~愛の十字架、傷だらけのローラ(フランス語)この愛のときめき、旅は気ままに、大阪球場~激しい恋、青春に賭けよう、至上の愛、グッド・バイ・ガールズ、エンディング




(サポート・メンバー)


演奏:藤丸バンド、永尾公弘とザ・ダーツ、コーラス:クルクル、指揮:惣領泰則



このライヴの初日は1975720日で富士山麓に設営されたステージでスタートした。そこに全国から3万人を集客するというビッグ・イベントだった。その移動に使われたバスの車中では、ファンの大合唱<青春に賭けよう>がおこり、既に臨戦態勢だ。そのオープニングはクレーンに乗って降臨という派手な演出でファンを興奮のるつぼに引き込んでいる。巨大スクリーンもない当時では破格の来場者サービスだったはずだ。またヒデキは常にヘッド・フォンをモニターとして装着しているが、そのルーツをたどれば、ドラマーだった彼が1971年に初来日したシカゴの(ドラマー)ダニエル・セラフィンに影響されたものではないかと思える。


また大阪球場のラストでの倒れても倒れても起き上がるその様は、「ジェームス・ブラウンのマント・ショー」を彷彿させるほどだ。


この映像作品での収録曲は15曲だが、全20曲収録のライヴ・アルバム『ヒデキ・オン・ツアー』も発表されている。とはいえ映像の③⑩⑬はアルバム未収録で、ファンであればどちらも聞き逃せないはずだ。なおは前年に発表した第3作のライヴ・アルバム『リサイタル/新しい愛への出発』(197525日)に収録されている。

 余談になるが、このライヴは当時テレビのスペシャル番組で放映されていたと記憶する。私はヒデキが歌う、フランキー・ヴァリの<瞳の面影My Eyes Adored You)>を日本語訳詞(「もう一度~」で始まるヴァージョン)が目に焼き付いている。このヒデキの選曲センスが光る全米1位ナンバーは残念ながら映像化されていない。




参考:カヴァー収録曲について


Get Dancing



フォーシーズンズなどのプロデューサーとして知られるボブ・クリューが手がけた覆面グループ、ディスコ・テック&ザ・セックス・オー・レターズのデビュー曲であり代表曲(全米10位)。この曲はこのグループのセッションにも加わっているケニー・ノーランとクリューの書下ろし。このコンビはパティ・ラベル率いるラベルに<Lady Marmalade>、フランキー・ヴァリの<瞳の面影>で全米1位を獲得。またノーランはソロでも<夢のバラード(I Like Dreamin’)>を全米1位に送り込んでいる。

悲しみのアンジー


ザ・ローリング・ストーンズ幻の来日となってしまった1973年に発売された第14作『羊の頭のスープ(Goats Head Soup)』からの先行シングルとなった彼らの傑作バラードの1つ。7作目(バラードとしては2作目)の全米1位(全英5位)を記録。当時、このタイトルがデヴィット・ボウィーの前妻アンジェラのことではないかということで話題になった。









Bailamos 2000 20001122日 / Polydor : UPBH-1012JRX-8017~8

IntroductionUpside Down(Vamos A Bailar)(ジプシー・キングス:1987)、Sunshine Day(オシビサ:1976)、Black Magic Woman(フリートウッド・マック:1969)、BailamosRemix Ver.エンリケ・リグエシアス:1999)、MakingLive Rehersalヤングマン(Y.M.C.A.) (ヴィレッジ・ピープル:1978)~情熱の嵐~ヤングマン(Y.M.C.A.) ジェラシー、悲しき友情、ジプシー、決起大会模様最後の愛、ラストシーン、眠れぬ夜(オフコース:1975)、愛の十字架、サンタマリアの祈り、MakingLove Torture★⑭ギャランドゥ(Remix Ver.)、激しい恋、ブーメランストリート、傷だらけのローラ、いくつもの星が流れMakingLove Torture~-Part2~Bailamos(Encor)Rain of Dream~夢の罪、㉑ナイトゲーム(グラハム・ボネット:1981Ending


(サポート・メンバー)

Gt.:吉野藤丸、黒田英雄、B.:長岡道夫、Key.:塩入俊哉、Dr.:鎌田清、Per.:木村誠、
Sax:竹上良成、Cho.:Milk(宮島律子、永井理絵)



 この作品は2000331日に開催されたヒデキ80枚目のシングル<Bailamos>の発売記念を兼ねた、東京・新宿厚生金会館におけるスペシャル・ライヴだ。


派手な演出で沸かせるのではなく、実力派ミュージシャンを揃えじっくり歌を聴かせるスタイルに、ヒデキのパフォーマンスにかける意気込みが伝わってくる。
ここでのセット・リストは彼にとって思い入れの深いナンバーや、エスニック系のカヴァーが並び、これまでのライヴの集大成的な雰囲気が漂ってくる。



参考:カヴァー収録曲について

 
Vamos A Bailar

 キリンビール淡麗CMに起用された<Volare>でお馴染みのフランスのラテン・ロック・グループ、ジプシー・キングス。彼らが1989年に発表した第6作シングルで全米ラテン・チャート3位を記録。第4作『Mosaique』に収録されている。


Sunshine Day


1969年にガーナ出身のテディ・オセイを中心にアフリカ系ミュージシャンで結成されたアフロ・ロック・バンド、オシビサ。彼らが1975年に発表した第6作『Welcome Home』に収録された通算10作目のシングル。全英でスマッシュ・ヒットを記録した代表曲のひとつ。1997年にはファンカラティーナを代表するユニット、マット・ビアンコが第7作『World Go Round』でカヴァー。彼ら20作目のシングルとして全米ダンス・チャートを賑わしている。


Black Magic Woman


ピーター・グリーンが率いたブルース・ロック・バンド時代のフリートウッド・マックがサード・シングルとして発表。その後、1970年にサンタナがセカンド・アルバム『天の守護神(Abraxas)』でカヴァー。カルロス・サンタナの官能的なギターを前面に打ち出したこのヴァージョンは、シングル・カットされ全米4位の大ヒットを記録。バンドの人気を世界的レベルに押し上げた。


Bailamos


フリオ・イグレシアスの次男エンリケ・イグレシアスの第14作シングルで代表作。本国スペインチャートを制覇し、全米1位、全英4位を記録。彼が世界に飛躍するきっかけとなった第4作『Enrque』に収録されている。





 補足になるが、この『ブロウアップ ヒデキ』は6月2日10:00と14日19:30、そして『Bailamos 2000』は142100からWOWOWで再放送されるので、このデータを参考にしていただければ幸いだ。なお今回放映された作品を含め、彼には9作の映像作品がある。またこれら以外にもスペシャル番組でのライヴも何回となく放映されている。WOWOWでも1990年代に一度彼のライヴが放映されたことがあった。そこでは<青春に賭けよう>をアカペラで歌っていたと記憶する。それは1996年に発表された盟友吉野藤丸がアレンジを担当したセルフカヴァー・アルバム『LIFE WORK』に収録されたヴァージョンのようだった。可能であれば、これらについても再放映を期待してやまない。
(鈴木英之)

2019年5月19日日曜日

名手達のベストプレイ第3回~ジム・ゴードン


 ジム・ゴードンほど波瀾に満ちた人生を歩んだドラマーはいないだろう。
60年代半ばからThe Wrecking Crew(レッキングクルー)のレコーディング・セッションに参加し、先輩格のハル・ブレインと共にそのボトムを支えてきた。
 70年代になると更にその活動範囲を広げ、ロサンゼルスのスワンプ・シーンに加わり、Delaney & Bonnie & Friendsのメンバーとしてイギリス・ツアーに参加する。そこではエリック・クラプトンとの出会いから稀代の名盤『Layla And Other Assorted Love』(70年)に参加し、Derek & The Dominosのメンバーとなる。
 このクラプトンとの蜜月時期にはビートルズ解散後ソロに転じたジョージ・ハリスンの『All Things Must Pass』(70年)やジョン・レノンの『Imagine』(71年)にも参加、その名はブリティッシュ・ミュージック・シーンでも高名な存在となり、アメリカ本国とイギリスを股に掛けた一流ドラマーとして活躍していくことになる。
 しかしその後70年代後半に統合失調症による自殺未遂、83年には母親を殺害するという事件を起こし音楽業界から退いてしまった。2019年現在もその罪でカリフォルニアの医療刑務所にて服役中である。
 ここではハル・ブレイン氏ジョー・オズボーン氏に続き、ジム・ゴードン氏を心より敬愛するミュージシャン達と、彼のベストプレイを挙げてその偉業を振り返り、いつの日か適うと信じて氏の復帰を心から願いたい。
また今回からサブスクリプションに登録された全楽曲をプレイリスト化し、試聴出来るようにしたので興味を持った方は是非フルレングスで聴きながら読んで頂きたい。


【ジム・ゴードンのベストプレイ5】
●曲目 / ミュージシャン名
(収録アルバムまたはシングル / リリース年度)
◎選出曲についてのコメント


 【角谷博栄(ウワノソラ)
今回はファースト・アルバム『ウワノソラ』ウワノソラ'67の『Portrait in Rock'n'Roll』に参加しているドラマーのナルハシタイチ君に一部選曲してもらいました。
https://uwanosora-official.themedia.jp/


●What Is Life / George Harrison
(7”『What Is Life』/ 71年)
◎Phillip Spectorのプロデュース。George Harrisonの大好きなアルバム『All Things Must Pass』にも収録。もう本当にかっこいいです。
こんなドラムの音、令和では聴けないのかなぁ。(角谷)

●Why Does Love Got To Be So Sad? / Derek & The Dominos 
(『Derek & The Dominos ‎– In Concert』 / 73年) 
◎スタジオワークでのタイトさとは一線を画す、ライヴならではのパッション全開の一曲。 バンドの熱気と共にインプロで展開される約9分半の中、異様な執着を感じる程に叩きまくっているライドシンバルが癖になります。個人的に彼といえばこの曲。
オリジナル音源よりも断然ライヴです。(ナルハシ)

●Apache / Michael Viner's Incredible Bongo Band ‎
(『Bongo Rock』/ 73) 
◎レアグルーブでも有名な架空で作られたこのバンドでもゴードンがプレイしています。 パンクさもあってかっこいいです。(角谷)

●Apostrophe’ / Frank Zappa 
(『Apostrophe’』/ 74年)
◎60’~70’のセッションマンの中でも、ゴリっとしたサウンドと肉厚なグルーヴが彼の持ち味(だと思っています)ですが、その真骨頂とも言えるプレイに満ちた一曲。小気味良いシンバルワーク、それでいて重厚なドラムサウンドが◎。ひたすらヘヴィに畳み掛けていくプレイがカッコいいです。(ナルハシ)

●Parker's Band / Steely Dan
(『Pretzel Logic』 / 74年) 
◎ポーカロとゴードンのツインドラム。最高な組み合わせ。ツインドラムだけでも高揚してしまいますが、曲もカッコイイ!(角谷)

 
What Is Life / George Harrison


西浦謙助(集団行動 / mezcolanza etc)】 
集団行動HP https://www.syudan.com/
ツイッターアカウント @tikanakangana 
 

●I Don't Want to Discuss It / Delaney & Bonnie & Friends 
(『On Tour With Eric Clapton』/1970年) 
後のデレク・アンド・ザ・ドミノスメンバーが全員参加のこの曲(というかこのアルバム)、ジムのドラムがパワフルでキレッキレです。
演奏陣を牽引しています。

● Power To The People / John Lennon
 (7”『Power To The People』/1971年) 
◎曲構成が超シンプルだからこそパワフルなドラムが光ります。「Power To The People」と歌っていない箇所のバスドラムのベタ打ちが、メッセージ性の強いこの曲の推進力を強調していてすんばらしいです。

●Charlie Freak / Steely Dan
 (『Pretzel Logic』/1974年) 
◎物憂げなピアノが印象的ですが、同じメロディのループなのに全く退屈しないのはジムの力強いシャッフルとセクションごとのスネアのゴーストの変化が効いているなと。シンプルですがえらい難しいと思います。

● Fallin' In Love / The Souther-Hillman-Furay Band
 (『The Souther-Hillman-Furay Band』/1974年) 
ウエストコーストの才能が集まったスーパーグループ。爽やかでポップなこの曲ではタムを絡めた多めの手数のジムのドラムが堪能できます。

●Rich Girl / Daryl Hall & John Oates
 (『Bigger Than Both of Us』/1976年)
◎この曲大好きなのですが、ジムが叩いていたとはつゆ知らず。改めて聴くと付点のバスドラムの位置が本当絶妙でして、粘っこいドラミング内ですごく良いアクセントになっています。
 
Fallin' In Love / The Souther-Hillman-Furay Band 



平田 徳(shinowa)
http://www.shinowaweb.com


 ●Smell Of Incense / The West Coast Pop Art Experimental Band
(『Volume 2』 / 67年)
◎サイケ好きにはよく知られる米西海岸の有名バンドで、後にプロデューサー諸々で大成功するマイケル・ロイドが在籍。Reprise からの67年のアルバム ”Volume 2” にゴードンが参加しており、サイケクラシックとして名高い ”Smell Of Incense”は Jim Gordon のプレイと思われます。

●Wasn't Born To Follow / The Byrds 
(『The Notorious Byrd Brothers』/ 68年) 
◎映画 ”イージーライダー” で二人が荒野をバイクが疾走する場面に流れる曲で、多くの人が憧れる名シーンだと思う。軽快なドラミングが心地よく、ドライブミュージックの最高峰のひとつ。なおアルバム自体も30年来愛聴しております。

●California Home / Mark Eric 
(『A Midsummer's Day Dream』 / 69年) 
◎鼻にかかった脱力ヴォーカルに完璧な演奏というギャップも見事なアルバム。オブスキュアに点で存在するかのようなソフトロックのアルバムも、プロダクトとしてはきちんと確かな一流ミュージシャンが参加していたという、線でつながることが理解できた一枚。
その中から冒頭を飾る一曲。

● I Looked away / Derek & Dominos 
(『Layla And Other Assorted Love Songs』/ 70年) ◎高校生の頃、クリーム以降のクラプトンは親父が聴く音楽と思っていましたが、ちょっと大人になりかけた19才の冬に聴いたレイラの一曲目、ギターよりも歌よりも、音は素朴だけど異常にたくましく力強く、気持ち良すぎるエイトビートに心奪われました。いまだにレイラのアルバムは何よりもドラムを聴きたくて聴いています。 

● The Incredible Bongo Band
(『Bongo Rock』/ 72年) 
◎全編にボンゴがフィーチャーされるバックにて、ゴードンが出しゃばらず、まさに職人としてグルーヴの壁を作っています。それにしても上手いです。音の粒立ちがよく本当にビートが美しいんです。これこそがセッションドラマーとしてまさに求められた技だったんだろうな。あえてこれ1曲は選びませんが、ゴードンのプレイが堪能できる一枚。


California Home / Mark Eric 



The Bookmarcs(洞澤徹 & 近藤健太郎)】 
https://www.thebookmarcs.net/


 ●Only You Know & I Know / Dave Mason
(『Alone Together』/70年)
◎トラフィックのメンバーだったデイブ・メイスンのファースト・ソロアルバム冒頭を飾るナンバー。軽快なアコースティックギターカッティングのイントロでは、シンバルを使わず、スネアのみのリズムキープが面白い。アウトロのドラミングも最高。(近藤)

●Midnight At The Oasis / Maria Muldaur 
(『Maria Muldaur』/73年)
◎マリア・マルダーのソロ・デビュー作収録のヒット曲。エイモス・ギャレットの名演が有名だが、安定のリズムと、ブラシをオーバー・ダヴィングしたと思われるプレイが心地よい、永遠の名曲。(近藤)

 ●Feelin' That Your Feelin's Right / Minnie Riperton 
(『Adventures In paradise』75年) 
◎ジャケの良さも含めてのミニーリパートンの傑作アルバム『Adventures In paradise』 からの1曲。官能的なまでのキープに絶妙なタイム感のフィルは、ドラムを聴いているだけでご飯何杯でもいけます。(洞澤)

●Rock And Roll Slave / Stephen Bishop 
(『Careless』76年)
◎ Stephen Bishopの大好きなアルバムから。控えめながらも、曲の後半頻繁に出てくるタム回しは”泣きのギター”ならぬ”泣きのドラム”といったところでしょうか。 まさにドラムが歌っていますね。(洞澤)

●Lie To Me / Bill LaBounty
(『This Night Won't Last Forever』78年)
◎Bill LaBountyといえば「Livin' It Up」が有名ですが、このアルバムもAOR史の中でかなりの良曲揃いだと思います。特にこの曲はゴードンのハイハットの刻みの息遣いが、歌とうまく溶け合ってなんとも心地よいグルーヴを生み出しています。(洞澤)


  
Feelin' That Your Feelin's Right / Minnie Riperton 





増村和彦(GONNO × MASUMURA etc)
http://www.ele-king.net/writters/masumura_kazuhiko/


●Now That Everything's Been Said / City 
(『Now That Everything's Been Said』/ 68年)
◎ジム・ゴードンの推進力とタンバリン・シェイカーの絡みがナイス。 よくよく聴くとピアノのタイムがすごくよい。

●Marrakesh Express / Crosby,Stills&Nash (『Crosby,Stills&Nash』/ 69年)
◎お願いだからダラス・テイラーに叩いていて欲しかった名盤中の名曲。

●Some of Shelley's Blues / Nitty Gritty Dirt Band 
(『Uncle Charlie & His Dog Teddy』/70年)
◎Michael Nesmithのカバー。 数多あるジム・ゴードンのプレイの中で最もリラックスしていて楽しそう。 その分所々少しだけおらついていて、それがまたかっこいい。

●Love Song / Lani Hall 
(『Sun Down Lady』/72年)
 ◎ミッドナイト・ランブル・ショー(http://www.midnightrambleshow.com/)からの推薦。
ブラシ8ビートの最高峰!

●Do You Know / Joey Stec
(『Joey Stec』/76年)
◎MillenniumのメンバーでもあるJoey Stecのソロ。空間豊かなリズムの中で、低いチューニングのドラムと高いチューニングのコンガのアンサンブルが心地よい。ジム・ゴードンらしくベードラ、スネアでしっかりビートを進めながら、ハイハットとシェイカーの絡みも気持ちいいし、ハイハットのアクセントのダイナミクスがかっこいい。


Do You Know / Joey Stec 



 【松木MAKKIN俊郎(Makkin & the new music stuff / 流線形 etc)】
http://blog.livedoor.jp/soulbass77/ 


●Grazing In The Grass / The Friends Of Distinction
(『Grazin'』/ 69年)
◎アールパーマー、ポールハンフリーの系譜に位置する「ソウルドラマー」としてのジム・ゴードン。美しさと安定感では両者を凌ぐのだから超一流である。ドラムソロも嬉しい。

●Somebody Found Her (Before I Lost Her) / Dennis Lambert
(『Bags & Things』/ 72年) 
プリAORとして究極の1曲。強拍でハットがオープンがちになるのがゴードンらしい。間奏以降の怒涛の流れにはただただ聴き惚れるのみ。
最高!

●Song For Paula / Bobby Whitlock  
(『Bobby Whitlock』/ 72年)
◎圧倒的な実力で『レイラ』を支えた男の傑作ソロ。こんなに熱く激しく、長いフィルも多いのに、ゴードンの安定感たるや流石は職人!何度聴いても感動的。

●American City Suite-All Around The Town / Cashman & West
(『A Song Or Two』/ 72年) 
◎アルバム全編がポップス歌伴ドラムの完成形。中でもこの曲のカッコよさは筆舌に尽くしがたい。本当にうまいなぁ…!

●American Lovers / Thomas Jefferson Kaye
 (『First Grade』/ 74年) 
◎フェイゲン&ベッカー作で知られるこの曲。あらゆる技を盛り込んでシンプルなメロディを盛り上げる。この素晴らしい構成力! 
名演、名盤は枚挙に暇がないゴードン。どうしてももう一枚『The Souther-Hillman-Furay Band』(74年)を次点として挙げさせてください。


American Lovers / Thomas Jefferson Kaye 



Masked Flopper(BB5数寄者)

●Dream Weaver/ Rick Nelson 
(『Another Side Of Rick』/ 68年)
◎Everly Brothers同様にBritish Invasion後にセールス的に伸び悩み人気低迷時の ソフトロック風佳作。Rickの歌唱にうまくからむナチュラルなドラミング。

●California Dreamin'/ Brotherhood 
(『Brotherhood』/ 69年)
◎Paul Rever & The Raiders脱退メンバーが結成したバンドで、Raiders時代から Jimはセッションで参加することが多かった。重厚なサウンドを支えるドラミングは秀逸。

●Hound Dog/ Anna Black 
(『Thinking About My Man』/ 69年)
◎ブルージーな歌唱にからむ演奏を見事に支えるドラムにパーカッションの構成は見事。

●Marrakesh Express/ Crosby, Stills & Nash 
(『Crosby, Stills & Nash』/ 69年)
◎The Holliesから却下され米国西海岸で日の目を見た、という喜びと軽快なJimのリズムと 異国情緒が重なる不思議な曲。

●Sandcastles at Sunset / The Surf Symphony 
(『Song Of Summer』/ 69年)
◎インスト企画もので浜辺の情景にちなむ曲を集めた快作。いわゆるイージーリスニングの 範疇ではあるが時々聴きたくなる魅力がある。


Marrakesh Express/ Crosby, Stills & Nash 



 【ウチタカヒデ(WebVANDA管理人)

●Hurt So Bad / Bobby And I 
(『Bobby And I』/ 68年)
◎マイナーからメジャーへのコード・チェンジが繰り返されるテディ・ランダッツォ作曲らしい陰影のあるバラードがオリジナルだが、この男女ヴォーカル・デュオのカバー・ヴァージョンではハイテンポなジャズ・アレンジで演奏される。ゴードンのドラミングがその原動力となっているのは言うまでも無い。

 ●Paxton Quigley's Had The Course / Chad And Jeremy 
(『The Ark』 / 68年)
◎ゲイリー・アッシャーが手掛けた英フォークロック・デュオのラストアルバム収録でシングルカットもされたソフトサイケの隠れ名曲。時代的に早すぎたオペラ・プログレ・ポップであり、職人ゴードンは各パートに的確にその能力を駆使したプレイをしている。断末魔的なコーダをノリノリのシェイクで攻める様が極めてクールだ。

●Gimme Some Lovin' / Traffic
(『Welcome To The Canteen』/ 71年)
◎スティーヴ・ウィンウッド配するスペンサー・デイヴィス・グループ、66年のメンフィス・ソウル系譜のモッズ・アンセムがオリジナル。ウィンウッドが次に組んだトラフィックの71年のライヴ盤では、ゴードンが叩くスワンプ・リズム・パターンを核にして3倍の尺で演奏され、会場を興奮の坩堝と化す。

●Rikki Don't Lose That Number / Steely Dan 
(『Pretzel Logic』/ 74年)
◎スティーリー・ダン史上最高位のシングル曲を取り上げるのは躊躇するが、業界屈指の一期一会セッション故に生まれた名作ではないだろうか。ハイハット・ワークの絶妙な揺れ、フェイゲンのヴォーカルに呼応するオブリガートのようなラテン・フィールのタム転がしなど聴き込むほどに、その非凡な技巧を思い知るのだ。

●Please Call Me, Baby / Tom Waits 
(『The Heart Of Saturday Night』/ 74年)
◎酔いどれ詩人(実際は下戸)として日本にも信奉者が多いトム・ウェイツのセカンドは、プロデューサーのボーンズ・ハウのコネクションとしてゴードンが全面的に参加している。語るような独特なテンポで歌うウェイツの「世界観=タイム感」を崩さないプレイは、一流の職人ドラマーとしての真骨頂である。
 
 
Gimme Some Lovin' / Traffic 



 (企画 / 編集:ウチタカヒデ)

2019年5月12日日曜日

ヨシンバ:『ツヨクヨハク』(Happiness Records/HRBR-014)


 喫茶ロック・シーンの流れからフォーキーなロック・バンドとしてデビューしたヨシンバが、5月15日に13年振りとなる5枚目のオリジナル・アルバム『ツヨクヨハク』をリリースする。
 彼等は武蔵野美術大学の学生だった吉井(b)、荘田(a.g)、中澤(e.g)が中心となり結成され、98 年8 月にテイチク・レコードよりファースト・シングル「これを恋と云えましょうか」(TECN-11385)でメジャーデビューする。この曲は某テレビ局の深夜アニメ番組のエンディング・テーマに抜擢されたことで、アニメ・ファンからも熱烈に支持されたという。
 同年11月にはマキシシングルの「くもの糸」(TECN-12470)と、翌99年4月にはファースト・アルバム『042』(TECN-28548)をリリースし、フォークやソウルからソフトロックに至るまで様々なエッセンスを内包したサウンドで高く評価された。
 一時活動を休止した後、2001年に新たに、佐治(ds) 、鈴木(b)そして西村(key)を加えて活動を再開しマグネットレコードに移籍する。同年9月には、著名イラストレーターの矢吹申彦氏がジャケットを手掛けたセカンド・アルバム『ハズムリズム』(MAGL-3004)をリリースした。
その直後佐治が脱退するも新たに朝倉をドラマーに迎え、02年10月にはサード・アルバム『足りないもの』(MAGL-3005)を発表する。
 しかしバンドの苦難は続き、翌03年9月今度はオリジナル・メンバーの荘田と中澤が脱退してしまう。残った吉井に西村、鈴木、朝倉の4 人で再始動することになりMIDI Creative へ移籍。06年6 月にフォース・アルバム『4』(CXCA-1187)をリリース後、マイペースに活動を続けてきた。
 現在のメンバーは、ヴォーカルとギターの吉井功に、キーボード兼コーラスの西村純とドラム兼コーラスの朝倉真司の3名となっている。 彼等の魅力はこの様なバンドの歴史が刻まれた、ペーソス溢れる吉井の個性的なヴォーカルではないだろうか。



 本作『ツヨクヨハク』には長年の交流で培ったゲスト・ミュージシャンも多く、09年からサポート・ベーシストを務めてきた隅倉弘至(初恋の嵐)は全曲参加し、ギタリストには、玉川裕高(元コモンビル~赤い夕陽)、鳥羽修(元カーネーション)、中森泰弘(HICSVILL、SOLEIL)が各曲で素晴らしいプレイを披露している。 レコーディングはスタジオ・ハピネスで録られており、エンジニアは同スタジオの主でヨシンバのメンバーとも旧知の平野栄二が担当している。
 では筆者が気になった主要曲を解説していこう。


   
 冒頭の「だんだん」はイントロのアコースティック・ギターの刻みと、サイケデリックなキーボードのフレーズから曲の魅力に引き込まれていく不思議なムードを持っており、シド・バレット参加時の初期ピンクフロイドやトラフィックのファンにもお勧めである。アコギは中森、クラリネットには佐藤綾音が参加している。
 続く「朝焼けの空に」はフォーク・ロック調のアレンジで、ロジャー・マッギンを思わせるフレーズのエレキ・ギターは玉川によるものだ。メンバー3名によるコーラスの重ね方も見事である。

朝焼けの空に

 「冬の果実」はサウンド的に異なるのだが、ヴァースのコード進行が80年代英のエレポップ・デュオであるネイキッド・アイズの「When The Lights Go Out」(『Burning Bridges』収録/83年)に通じて好きにならずにいられない。吉井の声質もピート・バーンのそれを彷彿とさせて非常にいい。印象的なエレキ・シタールは中森のプレイだ。


 そして先月初頭に音源入手後一聴して筆者がベストトラックと感じたのは、5曲目の「アイラブユーすら言えず」である。キーボード主体の空間が狭いサウンドではあるが、吉井の存在感のあるヴォーカルで音像が広がっていくのは見事である。佐藤による多重録音のクラリネットのフレーズもこの曲のキーデバイスとなっていて耳に残る。個人的にも今年のベストソング候補になるだろう。
 鳥羽のヘヴィーなスライドギターが利いている「東京も君もいつも」は、はっぴいえんどに影響を与えたことで知られるバッファロー・スプリングフィールド(66~68年)の匂いがして、東京に対するアイロニーな歌詞と相まって完成度が高い。「I Am the Walrus」(ビートルズ/67年)を彷彿とさせる展開を持ったチェロは上田晴子のプレイだ。
ラストの「君が僕」はイントロ無しで始まるシンプルなバラードで、サビのドラマチックな展開が非常に美しく、朝倉と隅倉のリズム隊のコンビネーションと表現力も随一で、アルバムの着地点として相応しい曲といえる。ストリングス・アレンジはメンバーの西村で、ヴァイオリンは秋久ともみのプレイである。

 アルバムを通して吉井のソングライティングとヴォーカルの個性が光り、それを支えるメンバーとゲスト・ミュージシャンが織りなす良質なサウンドは、従来のファンから弊誌読者の音楽通にも強くアピールするので、興味を持った方は是非入手して聴いて欲しい。
(ウチタカヒデ)

2019年5月7日火曜日

【ガレージバンドの探索・第五回】 The Barbarians

出典元: Music Museum of New England http://mmone.org/ 

The Barbariansは昔買ったコンピ『Garage Beat '66 2: Chicks Are for Kids』( Sundazed Music ‎/ SC 11140)に「Hey Little Bird」という曲が入っていて、朴訥な歌い方やかわいらしいメロディが好きだった。
オールデイズレコードのリイシューシリーズで、アルバム『THE BARBARIANS』(ODR6440)が出ていたので他の曲も聴いてみたくなって購入してみた。
唯一作のアルバムに、ボーナストラックとしてシングルの3曲が追加されている。いかにもガレージという曲が多いかなと思っていたのだけれど、アルバムを通して聴くと、「Mr. Tambourine Man」や「House Of The Rising Sun」、
メキシコの作曲家Lorenzo Barcelataの「Marie Elena」のカバーまで含まれていて意外な印象だった。



1964年マサチューセッツ州ケープコッド、プロヴィンスタウンで、Victor "Moulty" Moulton(Drummer  and  Singer)、Bruce  Benson(Guitarist)、Ronnie Enos(Lead Guitarist / 65年にJeff Morrisに交代)、Jerry Causi(Bassist and  Singer)によって結成されたThe Barbariansは、ニューヨークのJoy Recordsと
契約を結び「You’ve Got To Understand」「Hey Little Bird」を録音する。
「You’ve Got To Understand」は、George Goehring(「Lipstick On Your Collar」などの作曲家)とJohn Kuntzの作。個人的にはこの曲が一番気に入っている。


   


Moulty は14歳の頃爆竹で遊んでいて左手を吹き飛ばしてしまった為、義手のドラマーだった。マネージャーはメンバー達に海賊に見せかけるようなラフでワイルドなファッションをさせ、アメリカ初の長髪のバンドとして売り出した。この宣伝効果で、曲自体はヒットしなかったにも関わらずChuck Berry、James Brown、The Beach Boys、The Rolling Stonesなどの豪華な顔ぶれと共にAmerican International PicturesのコンサートフィルムThe T.A.M.I. Showに出演している。

1965年、新たにLaurie Recordsと契約し、プロデューサーDoug Morrisのもとで「Are You A Boy Or Are You A Girl」「Take It Or Leave It」を録音。Doug Morris、Ron Morris作の「Are You A Boy Or Are You A Girl」は当時の長髪に対しての世間の反応を表したThe Barbariansに相応しい歌詞だった。
年の終わりにアルバムと、シングル「What The New Breed Say」「Susie Q」をリリースした後、バンドはMercury labelへの移籍を考えていた。その時期、Doug Morrisは左手を失ったMoultyのメロドラマ風自伝ソング「Moulty」を提案。録音まではしたものの、Moultyはこの曲のリリースを断った。
しかし1966年、Laurie RecordsはBob DylanのバックバンドThe Hawksを雇って録音したものにMoultyのボーカルを入れて無断でリリース。
激怒したMoultyがLaurieの社長を追いまわし、シングルのコピーを叩き割って投げつける騒動となったらしい。当然ながらバンドはレーベルを離れ、その後もMercuryへの移籍は叶わず解散。

   

大きなヒットもなく有名とは言えないかもしれないThe Barbariansだけれど、Moultyはガレージ・シーンに強烈な印象を残した。
The Ramonesの「DO YOU REMEMBER ROCK‘N' ROLL RADIO」の中では 

Will you remember Jerry Lee, 
John Lennon, T.Rex and OI Moulty?  

と歌われ、Moultyがロックンロール・アイコンとして愛されたことが窺える。  
【文:西岡利恵(The Pen Friend Club)/編集:ウチタカヒデ】




2019年5月3日金曜日

藤本有華、Vacation Three出演ライヴイベントのご紹介


弊サイトで紹介したバンドの6月開催のライヴでお勧めのものを紹介したい。
まずはThe Pen Friend Club (ザ・ペンフレンドクラブ)のメインボーカリスト藤本有華が、バンド活動と平行して、ソロ・ライヴを続けているのはペンクラ・ファンの間にも知られていると思う。
昨年から彼女はJAZZにも挑戦しており、船橋市にあるJAZZ BAR "COQUELICOT"に不定期で出演し、来月3回目となるライヴを予定している。JAZZ・スタンダード・ナンバーの他、ペンクラブのオリジナル・ソングもその美声で披露する予定だ。
JAZZアレンジされたペンクラ・ソングも聴いてみたいファンは是非駆けつけて欲しい。


藤本有華がJAZZを歌う*第3弾
●JAZZ live @ COQUELICOT
●日時:6月8日土曜日19:30〜
3ステージ
●出演者・ボーカル:藤本有華
ピアノ:青方均
●チャージ:2500円

藤本有華プロフィール:
2009年、T-time.というアコースティックバンドを結成し、音楽活動を開始。2011年〜マイスペ(バンド)、2015年〜ピアノの弾き語り(ソロ)を経て、2016年よりザ・ペンフレンドクラブのメインボーカルとなる。同時にソロ・ヴォーカリストとしての活動も続けている。



続いて中村大率いるアコースティック・トリオの Vacation Threeは、昨年11月7日にファースト・アルバム『One』をリリースしたばかり。中村の類い稀なソングライティング・センスと歌声、サックスの仲本興一郎、女性パーカッション奏者おきょんのプレイは一聴の価値ありだ。
またこのライヴでは、弊サイトでもデビュー時から評価が高いシンガー・ソングライターのSaigenjiとのジョイントというベスト・マッチで言うことは無い。
前売りチケットは今月16日から発売なので下記URLからチェックして欲しい。




『DOMINGO』
●銀座・月光荘 月のはなれ
●日時:6月16日日曜日13:00〜
●出演者:Saigenji , Vacation Three
●チケット:2,500円 
(別途ドリンク・オーダー)
※ 5/16よりチケット予約を承ります。


Vacation Threeプロフィール:
ネオ・アコ、フェイク・ジャズ、ボッサ等の影響をシンプルに表現する、掻き鳴らさないシティ・フォーク・サウンド。東京拠点のアコースティック・トリオ Vacation Three。米NCのFM局「WXYC」で1位を獲得したニューウェーブ~ディスコ・バンドBANKのフロント・マン中村大と、90年代から活動する元祖・渋谷系パーティー・バンドWack Wack Rhythm Band に参加するサックス奏者・仲本興一郎、同じくパーカッション奏者おきょんによる3人組。
(テキスト:ウチタカヒデ)