2010年11月7日日曜日

☆Ray Davies:『See My Friends』(Universal/2754817)

レイ先生のファンは本当に多い。これはハード・ロックの原型である「You Really Got Me」などを生み出した先進性、アルバム『The Village Green Preservation Society』以降の、ロックに付き物の「オシャレ」や「都会的」というものの拒絶した我が道を行く生き方、そしてその路線を10年続けた後のシンプルでソリッドなロックンロールに回帰した時のカッコ良さ、そういうレイ先生にみな男が惚れてしまったからだ。
このアルバムはそんなレイ先生の大ファンである大物ミュージシャンが、レイ先生と一緒にキンクスの歌を歌ったオムニバス。一緒に歌う面々はBruce SpringsteenMetallicaBon Jovi(Jon & Richie)Jackson BrowneBlack Francis(from Pixies)Billy Corgan(from Smashing Pumpkins)Gary Lightbody(from Snow Patrol)Mumford & SonsSpoonPaloma FaithMando Diaoという豪華さ。曲はMetallicaの「You Really Got Me」をはじめ60年代のPye時代の代表曲が並ぶが、「Days」とメドレーで『Lola Versus...』収録の「This Time Tomorrow」という小癪な選曲があり、また同じく『Lola Versus...』から「Long Way From Home」、さらにシングルB面の「This Is Where I Belong」と思わずにやりとしてしまう曲が登場する。RCA時代はBon Joviの「Celluloid Heroes」だけだが、Arista時代はBruce Springsteenと「Better Things」、さらに「All Day And All Of The Night」とチャンポンになる「Destroyer」(最高!)と、キンキーマニアも大満足だ。レイ先生はおおむねバックで歌っているが時々リード・ヴォーカルを担当しているのでそこを聴き分けるのも楽しい。ジャケットにはジジイになったレイの顔が並ぶが、ジジイでもカッコいいぜ!(佐野)






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