2007年5月1日火曜日

☆Beach Boys:『The Warmth Of The Sun』(東芝EMI/TOCP-70236)


300万枚近くを売り上げたというメガ・ヒットのベスト盤『Sounds Of Summer』の裏ベストともいえるベスト盤がこの『The Warmth Of The Sun』だ。かつて全米1位に輝いたベスト盤『Endless Summer』の後にリリースされた『Spirit Of America』とイメージ的に被るが、今度はただのベスト盤ではない。初登場のレア・ヴァージョンも多く入った、コアなファンも満足できる仕上がりになっていた。このサイトを見る人に素人さんはいないだろうから、これがポイントという曲のみ紹介しよう。初登場のステレオ・ミックスが入ったのは順に「All Summer Long」、「You're So Good To Me」、「Then I Kissed Her」、「Please Let Me Wonder」、「Let Him Run Wild」だ。音に広がりが出てポジティブなイメージが増した「All Summer Long」、音の分離がよく、よりパワフルになった「You're So Good To Me」、イントロから振り分けがはっきりとして臨場感溢れるステレオになった「Then I Kissed Her」、こもったようなモノラルに比べ解放感があり、コーラスも前面に出た「Please Let Me Wonder」、バックコーラスの重なり、バッキングのひとつひとつがクリアーになった「Let Him Run Wild」と、どれも新鮮で素晴らしいステレオ・ミックスばかり。また既にステレオが存在していた「Wendy」は、ミックスを変え、より自然なステレオになっていた。これだけでも十分だが、コアなファンには嬉しいニュースをひとつ。「Why Do Fools Fall In Love」はイントロにコーラスが被るシングル・ヴァージョンで、これは1993年に東芝EMIのみリリースされたボックス・セット『ビーチ・ボーイズ・シングル・コレクション』に次いで、CD化は全世界で2度目というレア・テイク。もうひとつ「California Dreamin'」はヒットしたアル・ジャーディンがリード・ヴォーカルを取ったヴァージョンだったが、12弦ギターのイントロの前に嵐のSEが加えられていた。加えてイントロの雷鳴もはるかに大きくミックスされていた。(佐野)
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