2022年9月30日金曜日

The Courettes:『DAYDREAM / デイドリーム』(なりすレコード/TARGET EARTH RECORDS / NRSP-7103)


 デンマークの男女ロックンロール・ユニット、ザ・コーレッツ(The Courettes)が初来日公演に合わせ、記念した7インチ・シングル『DAYDREAM / デイドリーム(日本語ヴァージョン)』を10月5日にリリースする。


 彼らザ・コーレッツは、2015年にファースト・アルバム『Here We Are The Courettes』でデビューした2人組で、ヴォーカルとギター、ピアノを担当するブラジル出身のフラヴィア(Flávia Couri)と、ドラムとパーカッション類をプレイするデンマーク出身のマーティン(Martin Couri)のクーリ夫妻によるユニットである。
 ファースト以降現在までに『Alive From Tambourine Studios』(2017年)、『We Are The Courettes』(2018年)、『Back In Mono』(2021年)、『Back In Mono (B-Sides & Outtakes)』(2022年5月)と4枚のフルアリバムとミニアルバム1枚をリリースしている。
 日本では今年2月に『Back In Mono』がデビュー盤として発売され、洋楽としては異例のロングセラーになっているという。弊サイト読者なら一目瞭然だと思うが、同アルバムのジャケット・デザインやロゴのカラーリングがThe Ronettesの『...Presenting The Fabulous Ronettes Featuring Veronica』(1964年)のそれを想起させてマニア心をくすぐるのだ。


 同アルバムのサウンドは、それまでのハードなガレージ・ロック路線から、ポップな曲調でリヴァーブを効かせたウォール・オブ・サウンドにモディファイした曲を主体にしたことで、日本のオールディーズや60'sポップス・ファンの心を掴んだだろう。この転換期にキーマンとなったのは、同アルバムの先行シングル「Want You! Like A Cigarette」(2020年)から彼らの共同プロデューサーとなったセーレン・クリステンセン(Soren Oakes Christensen)の存在で、彼はデンマークのブルース・ロックバンド“The Blue Van”のキーボーディストとして2003年から活動していた。セーレンがソングライター兼プレイヤーとして加わったことで、現在のコーレッツ・サウンドが形成されたのは間違いない。
 またアルバムのタイトル通りモノ・ミックスに拘り、なんと日本で作業がおこなわれ、マイクロスターの佐藤清喜が担当しているのだが、これはコーレッツのメンバーが、佐藤がミックス他を手掛けたSOLEILのアルバムを聴いてオファーしてきたのだとのことだ。
 そしてこの『Back In Mono』のヒットを受けて、彼らはこの10月に来日し各地の会場でツアーを敢行するという。

 
The Courettes "Daydream" 

 ここではその初来日公演を記念した7インチ・シングル『DAYDREAM / デイドリーム(日本語ヴァージョン)』を紹介しよう。
 この「DAYDREAM」は『Back In Mono』のアウトテイクで、同日に国内リリースのミニアルバム『Back In Mono (B-Sides & Outtakes)』(HYCA-8041)にも収録されるが、カップリングは同曲の日本語ヴァージョン!という、日本だけのスペシャル仕様となっている。
 タイトル曲はフィレス・サウンドの他、同サウンドを敬愛したジョン・レノンがフィル・スペクターと共に制作した『Rock 'N' Roll』(1975年)にも通じる、マルチトラックでウォール・オブ・サウンドを再現したスケール感のあるバラードで、メロディ・センスやコーラスのリフレインはヨーロッパ~北欧らしさを感じさせる。また特徴あるフラヴィアのヴォーカルはこの壮大なバックトラックに負けない存在感を放っており感動的だ。
 日本語ヴァージョン「デイドリーム」の日本語詞は、デンマーク在住の日系人ヒロ・モンステラ氏が担当し、元々の歌詞を意訳しているのだが、言葉のチョイスが非常にユニークである。このヴァージョンでもやはりフラヴィアのインパクトのある声質により耳に残る。

『Back In Mono (B-Sides & Outtakes)』
 このスペシャル仕様の7インチ・シングルと合わせて『Back In Mono (B-Sides & Outtakes)』もチェックしよう。
 彼らの来日公演ツアーのスケジュールも紹介しておくので、興味を持った音楽ファンは是非足を運んで欲しい。


■The Courettes JAPAN TOUR 2022 スケジュール  
          

★10/4渋谷タワーレコード
インストアイベント ミニライブ&サイン会

★10/5新宿ロフト
出演:The Courettes / The 5.6.7.8’s Opening Act:ザ・ハイマーツ  https://eplus.jp/sf/detail/3697610001-P0030001P021001?P1=1221 

★10/6京都ミューズ
出演:The Courettes / リンダ&マーヤ  https://eplus.jp/sf/detail/3700280001-P0030001P021001?P1=1221 

★10/7難波メレ
出演:The Courettes / KING BROTHERS / KiNGONS
/ 忘れてモーテルズ

★10/8島根ジェットフェス 島根県松江市 古墳の丘古曽志公園
出演:ギターウルフ/ The Courettes/ T字路s / 曾我部恵一 他 

★10/9島根ジェットフェス後夜祭 松江 ライブハウス B1
出演:The Courettes / ザ・ハイマーツ
/ ウルフ★セブンティーン 他


◎『DAYDREAM / デイドリーム(日本語ヴァージョン)』
 予約サイト ●ディスクユニオン: 

ウォール・オブ・サウンド関連・弊サイト選
プレイリスト・サブスク

(テキスト:ウチタカヒデ

2022年9月17日土曜日

『The Beach Boys』Byron Preiss著 (1979年)


今夏(2022)BrianのツアーはChicagoとのジョイント形式で行われた。


 思えば約半世紀前はThe Beach Boysのキャリア上中興の期であった。旧作のコンピレーション2作『Endless Summer』、『Spirit Of America』は大ヒットし、コンテンポラリーな進化を評価されながらも商業的な成功から遠ざかっていた彼らに皮肉にも大きな収益をもたらした。
 1975年には現在「BEACHAGO」と語り伝えられているChicagoとのジョイントライブは好評を続け、全米70万人動員かつ750万ドルの興行収入という結果につながった。


 今夏(2022)奇しくも実現した「ややBEACHAGO」ツアーだが、同道しているメンバーのうちBrianサイドではAlとBlondie、しかしBEACHAGO時代Brianは自宅に引きこもっていたし、Blondieはツアーメンバーから放逐されJames William Guercioにとって代わり、当時と同じメンバーはAlのみというのが現状だ。
 James William Guercioはなかなかの策士である、いわゆるBEACHAGOの成功とともに着々とThe Beach Boysのマネジメントを自己のCaribouへと移管し、自身と友好的であったCBSとのコネクションを利用しThe Beach BoysそのものをWarnerからCBSへの移籍へとつなげる、その間The Beach Boysはスタジアムクラスの興行で満員御礼が続く全米でも押しも押されぬ人気ライブアクトとなり、CBSからも800万ドルもの契約金を勝ち取った。
   本書『The Beach Boys』は上記のキャリア上昇期に刊行された。本書の前後に刊行された『 The Beach Boys and the California Myth』(David Leaf著)と『Heroes and Villains: The True Story of the Beach Boys』(Steven Gaines著)は後年の多くの評伝類に引用され影響を与えているが、本書のみがthe authorized biography(公式バイオ)を冠している。
 映画『American Graffitti』の成功によって見直された多くのoldies actsに対して本書はThe Beach Boysはそれとは一線を画している、というスタンスを取っている。一過性のリヴァイヴァルではなくgoing concernには支障ない。何故なら本質的な価値は不変であり、市場で評価されないこともあるが、彼らの体現するCaliforniaの風土や夢は彼らを通じてこれからも多くの人々に支持されていくのだ。どんな投資にもテーマが必要である、テーマには必ず何かしらの夢がある。Californiaの夢とは何であろうか?Bing Crosbyの『White Christmas』では雪の降らない西海岸の風景を通して故郷の雪景色を想う様を描写している、これではCaliforniaには夢がない!Phil Spectorは同曲の間奏でオリジナル歌詞にない一節--So I can have my very own white Christmas–(雪がないなら自分だけのホワイト・クリスマスを迎えよう!)と、Darlene Loveに語らせることでCaliforniaを温暖な憧れの土地のイメージを印象付けることに成功した。
 The Beach BoysもカヴァーしたMamas and the Papasの『California Dreamin’』ではタイトル通りCaliforniaの夢だ、枯葉舞い散る東海岸と思しき寒気に包まれた地所で歌詞の主人公はCaliforniaの温暖な環境を夢見て終始「Califroniaに行ってればなあ」と述懐し続ける。60年代になると故郷のWhite Christmasが訪れようとも若者の頭の中はCaliforniaへの妄想でいっぱいになってしまったのだ。
 確かに60年代後半のCaliforniaは軍事からカルト宗教まで世界のトップに君臨したと言ってもいいだろう、1967年には地元エンタメ界出身のRonald ReaganがCalifornia州知事に就任し1969年にCalifornia生まれのRichard Nixonが大統領に就任する。米国の東西にCalifornia由縁の人物が君臨し、世界へ覇を唱える。The Beach BoysにはこのCalifornia神話に影響があるのだろうか?The Beach Boysの理解者たらんとしたReaganはご存知の通り知事の後大統領へと就任し、昵懇の仲であった大ブッシュは同じく大統領に就任する、続く小ブッシュも大統領へと就任するが以後大統領選挙では民主党にCaliforniaの票を現在に至るまで奪われ続けている。Mike閥のみが接近したDonald Trumpも選挙ではCaliforniaを落とすことができなかった、次回も無理だろう。
 上記のCalifronia神話が効いていた60年代以降は皮肉にもThe Beach Boysのキャリア下降期に一致する、いわゆる「夢」でいっぱいの時代(1962-1965年)とは民主党出身知事であるPat Brownの治世と一致する。Pat Brownは大規模なインフラ整備と教育改革を行った、その結果freewayの数は増え、若者は学園生活を謳歌しドライブに遠方のサーフィンスポットまで出かけ、街中を車で遊びまわることができた。
 「夢」の背景にはソ連邦と米国の宇宙開発競争が背景にある、当時米国は宇宙空間の有人飛行について完全に遅れをとっていた。その為科学技術振興を行う必要に迫られていた、その為軍都である加州は教育改革を行った。宇宙開発は精密機器無くして成立しない、加州Wilson家の家長であるMurryは英国より旋盤を多く輸入した、工作機械商の息子達はRonald Reaganの庇護を受ける。
 本書の著者Byron Preissは音楽ライターというよりは出版プロデューサーに近いスタンスの人物で、本書の構成には通常の評伝類と違うユニークさが光っている。
 バイオ本にありがちな編年体の平板な文章はあまりなく、当事者のインタビューや記事の引用で紙面は埋め尽くされ、所々挟まれるビジュアルが総合して数々の神秘を紐解いてだんだんとThe Beach Boysの実相に近づいていくような読了感がある。


 巻末のディスコグラフィはレア音源も加えて充実しており、編集には全米東西のコレクターも動員している、個人的には当方がコレクションを一部譲り受けたコレクターも掲載されており、非常に懐かしい。
 本書で特筆すべきは凡百の評伝類に先駆けて当時音源のリリースがなかった『Smile』を詳細に解説しているのだ。本書の執筆のためThe Beach Boysサイドでは『Smile』の全貌を音源でByronに示す必要性があった。そのためリファレンス用のカセットが作成されByronへ手渡された。さらにByronから他のスタッフへの音源流出が後に明らかになっており、これはこれでThe Beach Boys再発見の別の流れを作ることになる。

 Byronは本作以外でもっとも有名なのはThe Secret [treasure hunt](1982年)だ。


 表題の通り宝探しの謎解き本の体裁になっている。本作はイラストとそれに添えられた詩をヒントにして解読し、全米及びカナダの公園(全12箇所)に埋められている宝箱を得ることを目的とする。その宝箱には鍵が入っており、それと引き換えに宝石をByronからもらえるのだ。
 Byronは2005年に物故し、文字通り秘密を墓場まで持っていってしまった(宝物は遺族が管理しているようだ)。現在に至るまで発見に成功したのはわずか3箇所のみである。

Byronの宝発見を伝える記事(1983年)

我こそはと思われた方は挑戦あれ!
筆者はThe Beach Boysの宝を掘り続けるとしよう。

2022年9月10日土曜日

FMおおつ 音楽の館/Music Note(2022年8月号)~西城秀樹特集(Part-3)Set List

 「音楽の館~Music Note」、8月は5,6月に続きヒデキ特集Part-3。今回はライヴ音源を中心にしたプログラム(8月27&28日放送済み)でした。そのプレイリストを紹介します。

 “秀樹の真骨頂はライヴ”という声にお応えしたもので、トップは彼の歌声を世界にとどろかせた<傷だらけのローラ>フランス語ライヴ・ヴァージョン。 この音源は1978.6.25. に発表の第8作Liveアルバム『バレンタインコンサート・スペシャル/西城秀樹 愛を歌う』から。1978.2.14. の日比谷公会堂で開催、演奏は藤丸バンドと服部克久氏が編曲・指揮を担当した新日本フィルハーモニー交響楽団。

 曲の序曲イントロはクラシック<未完成交響曲第一楽章>で、才人服部氏らしい雰囲気に仕上がっています。この曲は朝日新聞の土曜版(5/15)に掲載の「今こそ!聴きたい西城秀樹」の人気投票でも堂々の第1位曲。

  
 BG-1はオーティス・レディングの<Try A Little Tenderness>を白人として初めてカヴァー・ヒットさせたThree Dog Nightの1969年サード・シングル(U.S.29位)。この曲のヒデキ・ヴァージョンは1975.11.3.ソロ歌手史上初日本武道館第1回リサイタル『MEMORY - 西城秀樹20歳の日記』収録。演奏は永尾公弘とザ・ダーツ, 芳野藤丸とU.F.O.。「日本語詞」で歌われ後半の盛り上がりはヒデキらしい仕上がり。そしてシャンソンのスーパースター、ジャック・ブレルのスタンダード・ナンバー<If  You Go Away>日本語訳詞<泣かないで>。


 BG-2は1975.7.20.~8.24.開催の全国初縦断コンサート「BLOW UP! HIDEKI」の富士裾野でのパフォーマンスから<青春に賭けよう>。ふじ丸バンド(Dr.金沢順一、B.渡辺和義、Key.中島正雄)の実質お披露目。ここでのヒデキのパフォーマンスは「一人Summer Sonic」「一人Fuji Rock」風。


私はここでのフランキー・ヴァリの全米1位曲<瞳の面影(My Eyes Adored You)>を歌唱するヒデキを見て彼のライブに注目。この曲はTBSで放映された『セブン・スター・ショー』でも披露、またヒデキのシングル50枚目発売記念の1985年武道館コンサートではゲストの藤丸さん登場時、ヒデキが″もおいちど~”と鼻歌交じりに呟いている。そしてエロスミス1974年セカンド・アルバム『Get Your Wings』からのサード・シングル<S.O.S.(TOO BAD)>。スティーヴン・タイラーを意識したヒデキ、ジョー・ベリー然とした藤丸さんのギター・プレイは特に聴きもの。さらにグランド・ファンク・レイルロードの定番で<Heartbreaker>。 


 BG-3はフランク・シナトラが1966年に全米1位に送り込んだ大ヒット<Strangers In The Night(夜のストレンジャー)>。この曲をベット・ミドラーが1976年サード・アルバム『Songs for the New Depression(ベット・ミドラーⅢ)』に収録されたカヴァーテイクから。




 続いては第8作新日本フィルハーモニー交響楽団共演Live『バレンタインコンサート・スペシャル』から。まず「阿久悠=三木たかし」コンビによる情緒溢れるメロディの<ラストシーン>、続いてイントロにビゼーの<カルメン>を合体させた<君よ抱かれて熱くなれ>という服部氏の指揮によるクラシックとドッキングさせた粋な構成。そしてベット・ミドラー風アレンジによる<Strangers In The Night(夜のストレンジャー)>。さらにポール・マッカートニー&ウィングス1975年の世界的大ヒット<Silly Love Song(心のラブ・ソング)>、ラストは<You Keep Me Hangin' On>。これは1966年に全米1位に輝いたシュープリームスのオリジナルというよりも、翌年のヴァニラ・ファッジのカヴァー印象が強い。


 BG-4は前パートのラスト<You Keep Me Hangin' On>のロッド・スチュワートのカヴァー。これは1977年リリース第8作ソロ『Foot Loose & Fancy Free(明日へのキック・オフ)』に収録されたもの。時期的にヒデキはここでのロッド・ヴァージョンを意識して服部克久氏にアレンジを依頼したかも。氏もそれに応えクラシック・ベースの気品溢れるものに。

 ここでは翌年のコンサートを連想させる<若き獅子たち>や、洋楽カヴァーの<What a Diffrence a Day Makes(恋は異なもの)>を披露。後者はエスター・フィリップスのカヴァー(1975年全米.20位 R&B. 10位)のダンサブル・ベース(オリジナルはダイナ・ワシントン1959年全米8位 R&B. 1位)、さらにメンバー紹介をはさみコンサートのハイライトになっています。

 BG-5は<What a Diffrence a Day Makes(恋は異なもの)>のエスター・フィリップスのヴァージョン。続いては1976年の武道館第2回コンサートを収録した『HIDEKI LIVE '76』から。今やブラス・バンドによる応援ソング定番<African Symphony>。この曲は<The Hustle>のヴァン・マッコイが1974年にSoul City Symphony を率いた『Love Is The Answer』の収録曲。そして、ドゥービー・ブラザースのライヴでオープニングに演奏される定番1972年のヒット曲<Jesus is Just Alright(希望の炎)>。

 BG-6は桑名正博さんのソロ・デビュー曲<哀愁トゥナイト>。ヒデキもお気に入りナンバーだったようで、第 9作目ライヴ・アルバム『永遠(とわ)の愛7章/西城秀樹』と1981年の『HIDEKI SONG BOOK』にも収録。

 このパートではヒデキと藤丸さん書下ろしの意欲作1978年12月20日リリースの第10作『ファーストフライト』と連動した『永遠(とわ)の愛7章』から。11月3日日本武道館で開催された第5回コンサート「永遠の愛7章」収録曲を。


 ここに収録されたヒデキの自作曲<Sweet Half Moon><その愛は>等は、彼の非凡さを感じさせます。また萩田光雄氏のスコアで<哀愁トゥナイト>が収録。桑名版での高中正義さんのギターと、藤丸さんのギター・プレイとの聴き較べも惹かれるところ。

 BG-7はザ・ピーナッツの<Epitaph>。この曲はプログレッシヴ・ロックの最高峰キング・クリムゾンが1969年にリリースした金字塔『In the Court of the Crimson King (subtitled An Observation by King Crimson)(クリムゾン・キングの宮殿)』の収録曲。このヴァージョンは1972.8.19.の文教公会堂での山本とおる氏の奏でるギターに乗せたピーナッツの名唱。


 次のパートはヒデキ・ライヴの中でも“伝説”として語り継がれている1979.8.24.後楽園球場の第2回コンサート<「BIG GAME '79 HIDEKI」から。このコンサートは雷鳴とどろく激しい雨の中で敢行されたものです。その悪天候の中でもヒデキのパフォーマンスはゆるぎなく、ビリー・ジョエルの<HONESTY>、続いて雨を吹き飛ばす勢いでクィーンの<DON'T STOP ME NOW>、ヴィレッジ・ピープルの<Go West>。

 このライヴでのハイライトは響きわたる雷名や豪雨をBGに歌い上げる<EPITAPH>。ファンの間では「秀樹に神が降りた」と評されたる伝説的なステージ。バックの鈴木武久とアルバトロスも感電を恐れない献身的演奏でヒデキをサポート。

 BG-8はアメリカのブギ・バンド、フォガット1975年のヒット<Fool For The City>です。この音源は1978年の第一回後楽園球場でのもので、このライヴは藤丸さんが「One Line Band」結成により、サポート参加した最後のライヴ。

 このライヴではアラン・パーソンズ・プロジェクトの<Some Other Time(哀しい愛の別離)>、1977年リリースのセカンド・アルバム『I Robot』の収録曲。そしてバリー・マニロウの大ヒット<Copacabana (At The Copa)>。 

 BG-9は後楽園球場1980年7月18日第3回コンサート「BIG GAME '80 HIDEKI」からユーライア・ヒープ<July Morning>。収録曲はジェファーソン・エアプレインから発展したジェファーソン・スターシップの1979年リリース第5作『Freedom at Point』から<Rock Music>。そして、山下達郎さんのブレイクきっかけとなった<BOMBER>。

 BG-10は『J・U・S・T・R・U・N'84/HIDEKI』のオープニング<パシフイック>(1984.7.5. 48th Single <背中からI Love You>カップリング曲)。このアルバムのセット・リストはかなりユニーク、まずは女性ヴォーカルWakazukuriを大きくフューチャーした<Once Love Touch's Your Life>。この曲はスティービー・ワンダーの元伴侶Syreeta 1983年リリースの第9作『The Spell』から。続いて<My Male Curiosity>、米米CLUBがお手本としたバンドKid Creole & The Coconutsの映画『Against All Odds(カリブの熱い夜)』への提供曲。オーラスは、ヒデキの第17作『GENTLE・A MAN』に収録の角松敏生さん書下ろしによる名ファンク・ナンバー<Through The Night>。

 といったところで今回のヒデキ特集Part-3は1997年にリリースされた『西城秀樹ROCKトリビュート KIDS' WANNA ROCK!』収録のシークレット・テイク<Claps: Thank You>でおしまい。

 さて次回の「音楽の館/Music Note」9月号は、ヒデキさんも採り上げた<Bomber>の作者で、現在3年ぶりに全国をツアー中の「山下達郎」さんの特集をお届けします。これからツアーに行かれる方も多いかと思いますので、彼の音楽センスについての予習を兼ねたプログラムをお届けします。次回もお楽しみに。

※FMおおつ 周波数79.1MHz 

 ※FMプラプラ(https://fmplapla.com/fmotsu/)なら全国でお楽しみいただけます。


 <「ヒデキ特集」パート3☆セット・リスト> 

Opening B.G.~ Gems1(A Cappella)/ esq( 三谷泰弘 ) 

1. 傷だらけのローラ(フランス語ライヴ・ヴァージョン) 

BG: Try A Little Tenderness/ Three Dog Night  

2. Try A Little Tenderness(ライヴ・ヴァージョン)

3. 泣かないで(If  You Go Away:日本語訳詞/ライヴ・ヴァージョン)  

BG: 青春に賭けよう(ライヴ・ヴァージョン)

4. 瞳の面影(My Eyes Adored You/ライヴ・ヴァージョン

5. S.O.S.(TOO BAD) (ライヴ・ヴァージョン)

6. Heartbreaker(ライヴ・ヴァージョン) 

BG: Strangers In The Night(夜のストレンジャー)/Bette Midler

7. ラストシーン(ライヴ・ヴァージョン)

8. カルメン~君よ抱かれて熱くなれ(ライヴ・ヴァージョン)

9. Strangers In The Night(夜のストレンジャー) (ライヴ・ヴァージョン)

10. Silly Love Song(心のラブ・ソング) (ライヴ・ヴァージョン)

11. You Keep Me Hangin' On (ライヴ・ヴァージョン)

BG: You Keep Me Hangin' On/Rod Stewart

12. 若き獅子たち(ライヴ・ヴァージョン)

13. What a Diffrence a Day Makes(恋は異なもの) (ライヴ・ヴァージョン)

BG: What a Diffrence a Day Makes(恋は異なもの)/Ester Phillips

14. African Symphony(ライヴ・ヴァージョン)

15. Jesus is Just Alright(希望の炎) (ライヴ・ヴァージョン)

BG: 哀愁トゥナイト/桑名正博

16. Sweet Half Moon(ライヴ・ヴァージョン)

17.その愛は(ライヴ・ヴァージョン)

18. 哀愁トゥナイト(ライヴ・ヴァージョン) 

BG: Epitaph/ザ・ピーナッツ

19. HONESTY (ライヴ・ヴァージョン) 

20. DON'T STOP ME NOW (ライヴ・ヴァージョン) 

21. Go West(ライヴ・ヴァージョン) 

22. EPITAPH (ライヴ・ヴァージョン) 

BG: Fool For The City(ライヴ・ヴァージョン)

23. Some Other Time(哀しい愛の別離) (ライヴ・ヴァージョン)

24. Copacabana (At The Copa) (ライヴ・ヴァージョン)

BG: July Morning (ライヴ・ヴァージョン)

25. Rock Music (ライヴ・ヴァージョン)

26. BOMBER(ライヴ・ヴァージョン) 

BG: パシフイック(ライヴ・ヴァージョン)

27. Once Love Touch's Your Life (feat.Wakazukuri : ライヴ・ヴァージョン)

28. My Male Curiosity(ライヴ・ヴァージョン)

29. Through The Nigh(ライヴ・ヴァージョン)

30. Claps:Thank You / Various Artist  

鈴木英之