2010年12月27日月曜日

MUSIC FILE新春放談2011 宮治淳一&濱田高志&佐野邦彦(2011/1/3,1/6)


第1夜 (2011/1/3) PM22:00-23:00 Star Digio
1.Our Day Will Come...Alan Haven(濱田高志セレクション)
2.琉神マブヤー...アルベルト・シロマ(佐野邦彦セレクション)
3.I Love Rock & Roll...The Arrows(宮治淳一セレクション)
4.Changes...Percy Mays(濱田高志セレクション)
5.Band On The Run(fromOne Hand Clapping)...Paul McCartney & The Wings(佐野邦彦セレクション)
6.I Am The Cosmos...Chris Bell(宮治淳一セレクション)
7.Man's Favorite Sports...Henry Mancini(濱田高志セレクション)
 
第2夜 (2011/1/6) PM22:00-23:00 Star Digio
1.Fortunate Son...John Fogerty & Bruce Springsteen(佐野邦彦セレクション)
2.Am I Forgiven...Rumer(宮治淳一セレクション)
3.Rainy Day And Mondays...Ann Burton(濱田高志セレクション)
4.Be True To Your Bud...Mike & Dean(佐野邦彦セレクション)
5.To Know Him Is To Love HimNew Stereo Remix...The Teddy Bears(宮治淳一セレクション)
6.Bitter Honey(Demo)...Holy Mackerel(濱田高志セレクション)
7.Young And Carefree...Gary Lewis(佐野邦彦セレクション)
8.Images(Part1)...Hank Levine(宮治淳一セレクション)

2010年11月24日水曜日

Who:『Live At Leeds 40th Anniversary Ultimate Collector's Edition』(ユニウ゛ァーサル/UICI97944)

 フーの名盤『Live At Leeds』のリニューアルはこれで4回目、4th Editionになる。オリジナルLPは6曲、2ndでは『Tommy』以外の曲が加わり、3rdでその『Tommy』の曲が加わってこれで完全版と思いきや、4thではリーズ大学の収録の前日、ハル・シティ・ホールでのライブもプラスされた。
曲目は『Live At Leeds』で披露された「Magic Bus」が入っていないだけで他は全く同一、もちろん『Tommy』の曲も披露されているのでCDは2枚組、よって『Live At Leeds』と合わせてCD4枚というヴォリュームになり、さらにアナログのオリジナルLP+ピクチャースリーブ付きアナログシングル「Summertime Blues/Heaven And Hell」も入って、昔から持っている人間にとっては思いっきりダブりまくりの内容になった。前にも書いたが『Live At Hull』だけリリースしてくれればいいのに...。さて、ハルの方はリーズと比べてやはり演奏が少し違う。特にアドリブの時に顕著になる。リーズの方が聴きなれているためか完成度が高い気がするが、逆にハルは新鮮に聴こえる。キースのドラムとジョンのベースだけでとてつもない音の壁が作られている上に、ピートのコードカッティングを効かせた縦横無尽のギターが入り、そこにロジャーのヴォーカルと、この頃のフーは史上最高のロックバンドだなと、改めて痛感させられた。なお、ハルのライブは1曲目から6曲目までベースが録音されていなかったため、リーズのライブからベースだけ拾っていれるという信じられない芸当が施されているまた曲間の20秒の欠けた部分もリーズから拾ってつなげたそうで、編集したエンジニアは本当に凄い!(佐野)



2010年11月23日火曜日

SMILES:『STRAWBERRY T.V SHOW』(TKO/TKOK 0005)

 
 韓国のソフトロック・グループ、SMILES(スマイルズ)が2007年にBeatball recordsより発表していたファースト・アルバムが、この度日本のTKOレーベルから6曲のレアなボーナス・トラックを加えた新装盤としてリリースしたので紹介したい。
 彼らスマイルズは2004年、メイン・ソングライターであるヴォーカル兼ギターのジンマとベースのチョン・ジュンヨプを中心に、本作のタイトルでもあるStrawberry TV Show名義で結成された。
 本作のレコーディング時には4人の女性コーラス隊(1人はキーボード兼任)を含む8人編成となっている。現在グループは活動休止中で一部のメンバーは脱退しており、中心メンバーのジンマは元メンバーを含む女性3人組のインディーズ・アイドルユニット"プレイガール"を手掛けているらしいので、元々プロデューサー指向が強かったのだろう。

 では『EIGHTH DAY』(ロン・ダンテが手掛けた68年作)を彷彿とさせるジャケットが印象的な、本作の内容について触れていこう。
シンセ・ブラスのフレーズからはじまるサンシャイン・ポップの「South Pole Sunset」は、男女のコーラスの掛け合いがSalt Water Taffyに通じるパーティー・チューンだ。
 ラグタイム・ピアノが印象的な「Strawberry Rag」は、愛らしいノベルティーなインストの小曲で演奏時間が短いのが惜しい。続く「The Minx Who Loved Me」は、様々な音楽的エッセンスが3分少々につまった名曲で、山下毅雄風サントラ・サウンドにライブラリー音楽系コーラスやファズ・ギターが絡む、構成的に非常に面白く筆者が真っ先に夢中になった曲でもある。
 アストラッド・ジルベルト&ワルター・ワンダレー風オルガン・ボッサの「Long Long Beach」は、爽やかな女性コーラスに絡むオカズの多いドラミング・パターンが面白い。

 「Theme from Strawberry TV Show」と「PBA 2000」は、「Strawberry Rag」同様にノベルティーな小曲で、こういったジングルを書くセンスもジンマのカラーなのだろうか。シェイクするリズムにイージーな女性コーラスがリードをとる70年代風TV番組テーマ曲の前者と、ジョー・ミーク風のアナログシンセ・サウンドにエッダ風のコーラスが絡む後者と非常に興味深い。
 14分近い組曲の「Monglong Beach」は、バロック風コーラスのパートからボッサ・ギターのソロ・パート、前出の「Long Long Beach」がモチーフとして登場するなどカットアップ感覚が面白い。曲が持つムードはブラジリアン・ソフトロックのANTONIO ADOLFO & A BRAZUCAのセカンド・アルバム(71年)にも通じる。




 本アルバム中最も完成度が高いのは「Love So Fine」だろう。ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズの同タイトル曲とは同名異曲であるが、そのソングライティング・センスは明らかにニコルズやキャロル・キングに通じるのだ。ザ・ロネッツ「Be My Baby」(63年)風のドラム・リフからはじまる60年代ポップのセンスを持つパートに、スウィングル・シンガーズ・スタイルの男女コーラスが美しいブリッジを持つなど構成も素晴らしい。
 この曲今回の新装盤では、ボビーズロッキンチェアーの森本和樹君らによるリミックス・ヴァージョンがボーナス・トラックで収録されているのが嬉しい。
 その他のボーナス・トラックには未発表曲を含む4曲のデモと、ブラックスプロイテーション系サントラ風のレーベル・テーマ曲「The Grooviest Sound In The World (Theme From Beatball)」が収められている。
 蛇足ではあるが、ライヴでは本家ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズの「Love So Fine」もカバーしているようなので動画でチェックして欲しい。

 アルバム全体的な印象としては演奏面のテクニカルな弱さを差し引いても、ソフトロックの魅力を21世紀に継承する希有なグループといえる。
 なお中心メンバーのジンマは活動が休止中の現在、スマイルズのニューアルバムのプリプロを続けているようなので今後も応援しながら注目していきたい。
(テキスト:ウチタカヒデ