2017年7月2日日曜日

☆Beach Boys:『1967 Sunshine Tomorrow』(Capitol/00602557528534)



唯一残されていたビーチ・ボーイズのトゥルー・ステレオ計画の『Wild Honey』が、セッション・ハイライトや当時のライブに、『Smiley Smile』のセッション風景なども入れてCD2枚に貴重なテイクを詰め込んでリリースされた。ファーストの『Surfin’ Safari』は技術的にステレオは無理と言われていたので、これでビーチ・ボーイズもステレオ&モノ仕様で、1963年―1967年という両仕様並列時代が楽しめるようになったのである。特にステレオ好きの私には本当に嬉しい。こういう形で聴けるのは他にビートルズ、ローリング・ストーンズ、フー、キンクス、ホリーズ、ヤング・ラスカルズ、アソシエイション、クリームなど僅かな大物バンドだけだが、ただひとつ違うのはビーチ・ボーイズの『Today』『Summer Days』『Pet Sounds』『Smiley Smile』『Wild Honey』はマーク・リネットらが「存在しなかったステレオを作った」のであり、これは凄い偉業だ。

さてでは初のステレオ『Wild Honey』から。1曲目の「Wild Honey」は2012年にステレオミックスが作られているが、モノ、2012ステレオが2分33秒に比べ2分40秒と最長。ヴォーカルをオンにしたミックスだ。「Aren’t You Glad」は初のステレオ。『Wild Honey』全般に言えるが、少ない楽器とドライなエコーでモノが作られているので、劇的な変化は起きない。サビで楽器が重なる時に厚みが出るなと言う感じぐらい。「I Was Made To Love Her」も初ステレオ。この曲はモノ時代から楽器が多くコーラスがカウンターでずっと入ってきているので、ステレオ化でバッキングが華やかになった。「Country Air」も2012年に『Made In California』でステレオが作られたが、モノ、2012ステレオ、2017ステレオで劇的な差はない。ただ少ない楽器なのでクリアに聴こえるので、フェイドアウト寸前のピアノなど耳になぜか残る。「A Thing Or Two」は初ステレオ。シンプルな曲なので、ロックンロールのパートのモノでは貧弱なコーラスがステレオでは左右で分かれて出てくるので広がりが少しある。アルバム一のベストナンバー「Darlin’」は2012年に『Made In California』と『50 Big Ones』で2012ステレオが作られており、2017ステレオもミックスは大きく違わないが、モノとの違いは段違いで、特に曲のホーンセクションの厚みが素晴らしく別の曲のよう。なお2017ステレオはほかより2秒長く、タタラタッターのフレーズが僅かに聴こえる。「I'd Love Just Once To See You」は初ステレオ。シンプルな曲だが、アコースティックギターとメロディが美しいアルバムでもお気に入りの佳曲。最後のコーラスがステレオだと聴きやすい。「Here Comes The Nice」の初ステレオは、やはり楽器とカウンターコーラスが多いので、ステレオで広がりが出た。「Let The Wind Blow」は2001年に『Hawthorne, CA』でステレオ・リミックスが作られていたが、ピッチが遅く10秒も長かった。2017ステレオは通常スピードであり、薄っぺらなモノのサウンドより音に温かみが出て聴きやすく仕上がった。「How She Boogalooed It」は初ステレオ。シンプルなロックンロールだが、ステレオにすると広がるが出てよりダンサブルになった。ラストのア・カペラの「Mama Says」はモノのまま。

続くは『Wild Honey Sessions September-November 1967』でまず「Lonely Days(Alternate Version)」。『Hawthorne, CA』で歌の部分のみ発表されたが、ピアノ中心のサウンドで明らかな『Smiley Smile』以降のサウンドで作者も不明。本CDではその後の歌の入っていない演奏だけが1分プラスされている。この時代のメロディのクオリティで可もなく不可もない。「Cool Cool Water(Alternate Early Version)」はあの呪文のようなハーモニーだが、コーラスパートがはっきり聴こえる別ミックス。その後は『Sunflower』の明るいコーラスパートにつながる。「Time To Get Alone(Alternate Early Version)」は、サビでホーンや口笛が登場する『20/20』にはないアレンジが入った『Hawthorne, CA』の時の初期アレンジのテイク。あのびっくりコーラスもない。こちらには『Hawthorne, CA』の最後のア・カペラがないのでその分短いが、ストリングスも入っているので、初期のテイクとは思えない。「Can't Wait Too Long (Alternate Version)」は2テイク目のブライアンの歌が入るテイクでのギターの入り方や、ブライアンの自然な歌い方、スムーズやリフなど初めて聴くテイクだった。「I'd Love Just Once To See You(Alternate Version)」は『Wild Honey』ではフェイドアウトで終わっていく部分のコーラスがはっきりと聴こえ、30秒以上歌が続くが最後はでたらめなので、このテイクをフェイドアウトしたものではないか。「I Was Made To Love Her (Vocal Insert Session)」はハーモニーのインサートの練習。『Beach Boys Rarities』収録の2分5秒からのパートがこれで、本CDで『I Was Made To Love Her (Long Version)』で次に収められている。「Hide Go Seek (Backing Track Master Take - Instrumental)」はシンプルなロックンロールインストでHoneysの曲とは無関係。「Honey Get Home (Backing Track Master Take - Instrumental)」は前者より工夫されたインスト。

ここからは『Session Highlights』が続く。まずは「Wild Honey」でパーカッションとオルガンは入るが、キーボードとテルミンはないインスト。後半はテルミンも入りコーラスも付くがリードヴォーカルが入っていない。「Aren't You Glad (Session Highlights Instrumental)」はキーボードだけのシンプルなインストが続き後半はホーンがフィーチャーされる。「A Thing Or Two (Track And Backing Vocals)」はインストだがハワイアン風の演奏にアルバムにも入っていないファルセットのハーモニーが入っていてビックリ。「Darlin' (Session Highlights Instrumental)」はまずピアノのバッキングのインスト部分が3回、その後ホーンが入ってのインストが1回。「Let The Wind Blow (Session Highlights Instrumental)」は1回失敗、2回目のインストにはコーラスも加わる。

続いて『Wild Honey Live 1967-1970』で67年11月17日デトロイトのライブ。カールの熱唱が楽しめるがあのカッコいい間奏のオルガンはギターのフレーズのみ。同日の「Country Air」はアコースティックギターとピアノの歯切れがよくアルバムより明るいが適当に終わる。「Darlin’」は67年11月22日のピッツバーグのライブで、ホーンはなくオルガンのバッキングだが歌とコーラスがしっかりしているので出来はいい。前と同じく67年11月17日デトロイトでの「How She Boogalooed It」は、オルガンをフィーチャーしたロングヴァージョンのライブで、ドライな雰囲気がなく別の曲のような雰囲気がある。70年の「Aren’t You Glad」は、『Live In London』でも披露したようにミディアムで安定の出来。ホーンアレンジが違う。ディスク1ラストの「Mama Says(Session Highlight)」はこのア・カペラを、テンポを変えて歌う半分おふざけ。

さてディスク2は『Smiley Smile Sessions June-July September 1967』で、まずは「Heroes And Villains (Single Version Backing Track)」で、シングル・ヴァージョンとあるが、66年暮れから67年の録音で『Smile』ヴァージョンの方のバッキング。「Vegetables (Long Version)」だが、『Hawthorne,CA』のStereo Extended Mixは尺が最長で効果音とかも大きめレコードより49秒長い。このLong Version1はやや控えめにミックスされ前者より4秒短い。。「Fall Breaks And Back To Winter (Alternate Mix)」はコーラスが入っていないテイク。「Wind Chimes (Alternate Tag Section)」はエンディングへ入る時の美しい短いア・カペラ。「Wonderful (Backing Track / Instrumental)」は『Smiley Smile』の時のバッキング。なぜここにあんな囁き声のような変な歌を付けたのか。「With Me Tonight (Alternate Version With Session Intro)」は『Smiley Smile』で使わなかった明るいアップテンポのア・カペラ。「Little Pad (Backing Track / Instrumental)」はトロピカルでとても心地よい仕上がりで、ウクレレ、スチール・ギターがとてもいいが、アルバムでは笑い声や話し声で台無しになっていた。「All Day All Night (Whistle In) (Alternate Version 1)」は「Whistle In」の事でハーモニーも入り爽やかな出来。「All Day All Night (Whistle In) (Alternate Version 2)」はより完成されたハーモニーが付いている。最後は「Untitled (Redwood) (Instrumental)」はブライアンによくあるリフのような35秒のインスト。

次はリリース予定も計画されたというライブアルバム『Lei’d In Hawaii ‘LIVE ’Album』で、67年9月11日にハリウッドのWally Heiderでレコーディングされ、9月29日に追加レコーディングされたがボツで終わった。「The Letter(Alternate Mono)」(※『The Beach Boys Rarities』と音源は同じ)「The Letter(Alternate Stereo)」、「You’re So Good To Me」、「Help Me Rhonda」(※『Made In California』と同じ)、「California Girls」(※『Made In California』と音源は同じ)、「Surfer Girl」(※『Good Vibrations: Thirty Years Of The Beach Boys』と音源は同じ)、「Sloop John B」、「With A Little Help From My Friends(Mono Mix)」(※『The Beach Boys Rarities』と音源は同じ)、「With A Little Help From My Friends(Stereo Mix)」、「Their Hearts Were Full Of Spring」(※『Hawthone,CA』『Smiley Smile/Wild Honey』のボーナストラックと同じ音源でこれのみミックスも同じ)、「God Only Knows」(※『Endless Harmony Soundtrack』と音源は同じ)、「Good Vibrations」(※『Hawthone,CA』のものは最後にYeahの声が入りドラムのロールと本CDとは別テイク)、「Game Of Love (Outtake)」の13曲はどれもオルガン中心のビートがないサウンドに覇気がないハーモニー、これじゃボツで当然。「〇と音源は同じ」と書いているが、本CD以外はヴォーカルがとてもオンになっているので聴いた感じが明らかに違い、処分はどしないこと。なおこの中の「Game Of Love」はブライアンとマイクのコーラスによるBallard作のカバーだ。(ちなみに『Made In California』の「The Letter」は歌、ギター、ドラムなど明らかに違う別テイクのリハーサル)

次は『Live In Hawaii,August 1967』で、67年8月25日と26日にホノルルでレコーディングしたライブとリハーサル。ライブは挨拶とインスト「Hawthorne Boulevard」のあと「Surfin’」、そしてぶっ飛んだ「Gettin‘ Hungry」は凄い組み合わせ。そしてリハーサルが安定感のある「Hawaii」と繊細なハーモニーの「Heroes And Villains」だ。

ラストは『Thanksgiving Tour 1967』で、67年11月19日ワシントンの「California Girls」と「Graduation Day」、67年11月23日ボストンの「I Get Around」。プラス1967年の『Wild Honey』Sessionで録音された少し雑な「Surf’s Up」と、1967年の「Surfer Girl(A Cappella Mix)」で終わる。

こうして聴くと『Smiley Smile』も素材はいいのに、レコーディングで『Smile』の呪いを払うかのように、新しい曲もわざとグチャグチャにしたような気がしてならない。

(佐野邦彦)

 





 



2017年7月1日土曜日

☆Favorite Musician 全音源コレクティング第14回:THE HOLLIES (Graham Nash Years)



さて、イギリスのロック・バンドは超大物揃いだが、データ量が凄く、最後に回すことにして、まずは歴史的にはビートルズやストーンズと同時期から活躍したホリーズを詳細に紹介しよう。ただ対象はグラハム・ナッシュがいた1968年までなので、そこで終わりだ。ナッシュ脱退以降は別のバンドと言っていい。1963年にデビューしたホリーズは、当初自作は少なく徐々に自作を増やすもののシングルは他の作曲家が書いてアメリカでも大ヒットを得るようになる。しかし1966年の「Stop Stop Stop」のシングル以降は、メンバーのグラハム・ナッシュ、アラン・クラーク、トニー・ヒックス3人の自作自演の曲で勝負するようになりアルバム全曲も3人のオリジナルで、1967年には『Evolution』『Butterfly』というプログレッシブな傑作アルバムを作り出して、ホリーズは歴史に残る偉大なバンドの仲間入りを果たしたのである。しかし従来のホリーズ・ファンには受け入れられず、『Butterfly』がノン・チャートだったため、グループは、全曲ボブ・ディランのカバーのアルバムを作ることになり、このことに反発したグラハム・ナッシュはグループを脱退し、バーズのデビッド・クロスビー、バッファロー・スプリングフィールドのステファン・スティルスとクロスビー・スティルス&ナッシュに参加する。その後のナッシュの活躍はニール・ヤングの参加もあり、時代を変える力にまでなっていく。さて、嬉しいことにナッシュにこだわるホリーズ・ファンは多く、イギリス盤はLP、シングル、EP、海外盤のみなど数多くのCDを集めなければいけなかったが、ホリーズにグラハム・ナッシュが在籍した黄金時代の作品は『Clarke,Hicks & Nash Years:The Complete Hollies April 1963-October 1968(Box Set)』(EMI)…以下Box Setと表記、で一気にほぼ全部聴けることになった。CD6枚で3千円ちょっと、これで無駄なく揃ってしまうこんなCDは他のグループにない。このBox Set以外はBBCライブなど一部の音源である。なお、付け加えておくと、グラハム・ナッシュの代わりにホリーズに加入したテリー・シルベスターは、ソロだとメロディ・メイカーで甘いヴォーカルで素晴らしいレコードを作っているのに、ホリーズだと目立たない地味な存在で終わってしまったのが残念だ。

 

★THE HOLLIES (Graham Nash Years)

☆オリジナル・アルバム(※ただし、曲だけを聴きたいのならBox Set)』にアルバム部分は全曲収録)

1964 『Stay With The Hollies』2013 Reissue(ワーナー)※ステレオ&モノラル仕様。「Little Lover」は間奏のギター、「Candy Man」は間奏のハーモニカが違う。ボーナストラックにオーストラリアの1stLP収録の1分長くギターの間奏もある「Poison Ivy(Take9)」を初CD化。UK2

1964  『In The Hollies Style』2013 Reissue(ワーナー)※ステレオ&モノラル仕様。「In Her Kiss」はモノが3秒、「Come On Home」のモノは6秒長い。ボーナストラックには「We’re Through(Alternate Take)」(アコギのリフが小さ目で全面的に入るパーカッションが大きい。ハンドクラップなし)収録。

1965  『The Hollies』2013 Reissue(ワーナー) ※ステレオ&モノラル仕様。「Too Many People」のモノは最後にガラスを割るようなSEが入っている。「Lawdy Miss Clawdy」のステレオは50秒からのギターの間奏にモノにはないハーモニカが少し被る。ステレオの「When I Come Home To You」に入っているバックのアルペジオギターがモノにはない。ステレオの「Fortune Teller」で大きく鳴り続けるカウベルがモノでは非常に小さい。ボーナストラックの「Look Through Any Window(Alternate Version)」は後半ウーというコーラスが入り手拍子も大きく入る。68年の『Hollies Greatest』(Parlophone)が初出。UK8-US145

1966  『Would You Believe』2013 Reissue(ワーナー) ※ステレオ&モノラル仕様。ステレオの「I’ve Got A Way Of My Own」は4秒長い。ボーナストラックの「A Taste Of Honey」のモノは初CD化。UK16

1966  『For Certain Because』2013 Reissue(ワーナー)※ステレオ&モノラル仕様。モノの「It’s You」「Don’t Ever Think About Changing」は5秒長い。ボーナストラックに「Non Prego Per Me(Mono Version)」「Devi Aver Fiducia In Me(Mono Version)」…イタリアのみのシングルでこの2曲もステレオ&モノ仕様。 UK23-UK91

1967  『Evolution』2013 Reissue(ワーナー)※ステレオ&モノラル仕様。ステレオの「Ye Olde Toffee Shoppe」の右に鳴り続けたチャイムがモノには入っていない。ボーナストラック「Kill Me Quick(Mono Version)」「We’re Alive(Mono Version)」…この2曲もステレオ&モノ仕様。モノは初CD化。UK13-US41

1967  『Butterfly』2000 Reissue(EMI) ※ステレオ&モノラル仕様。モノの「Away Away Away」が3秒、「Maker」が19秒、「Would You Believe」が13秒、「Step Inside」で2秒長い。そしてモノの「Pegasus」ではthe flying horseの歌のカウンターにホーンが入るが、ステレオでかなり小さい。また「Wishyouawish」のモノの冒頭5秒は小鳥のさえずり、ステレオの冒頭5秒は小川のせせらぎとまったく違い、ステレオは2分で終わるがモノは最後にまた小鳥のさえずりで7秒長い。さらにボーナストラックに「Try It (US Mono Single Version)」は冒頭と終わりのSEがなく20秒短い。

 

☆必要なコンピレーション

1988 『The Hollies』(EMI Compacts For Pleasure)※リード・ヴォーカルが粘っこくコーラスが少ない「Searchin’(Alternate Version)」収録。Box Set未収録曲。

1993 『Rarities』(東芝EMI)※「Like Every Time Before(Complete version)」はリード・ギターが入っている。そのため冒頭のサビの部分から的確なコードのギターがジャラーンと入り、間奏でも派手ではないがリードギター入りとなる。ということは今まで他に入っているこの曲はリードギター欠落ヴァージョンを聴いてきたということだ。Box Set未収録曲。

1993 『30th Anniversary Collection』(EMI)※「(Ain’t That)Just Like Me」は2回のやり直しが入り47秒、「Now's The Time」は6秒、「I Understand」は13秒、「Keep Off That Friend Of Mine」は5秒、「Yes I Will」は32秒(『The Hollies At Abbey Road 1963-1966』の「Come On Back」の終わりに同じものが入っている)、「I’ve Got A Way Of My Own」は3秒、「Kill Me Quick」は8秒、「Carry Anne」は8秒、そしてナッシュ脱退直後だがトニー・マコウレイ作の傑作「Sorry Suzanne」の前も19秒、スタジオチャットが入っていた。

1997 『The Hollies At Abbey Road 1963-1966』(EMI)※「Poison Ivy」(Take10-12)

(前の曲の「Whole World Over」の後半の50秒で、イントロのみ失敗のTake10とTake11が入っていた。そのままカウントで完成品のTake12につながる。

2005 『For Certain Because』(Magic)仏 ※『Clark.Hicks & Nash Years』のボックス未収録の67年Swedenでの放送用ライブ「Reach Out I'll Be There」「Too Much Monkey Business」「Stop Stop Stop」収録。Box Set未収録曲。(2003年のボックス・セット「Long Road Home(Box Set)」にも収録されていた。)

2008 『Les Hollies Featuring Graham Nash』(Magic)仏※『Clark.Hicks & Nash Years』ボックス未収録の1966年の「Just One Look」「On A Carousel」のライブ収録。Box Set未収録曲。

2011 『Clarke,Hicks & Nash Years:The Complete Hollies April 1963-October 1968(Box Set)』(EMI)※1964-67年のアルバムに、アルバム未収録シングル「(Ain’t That)Just Like Me」「Hey What’s Wrong With Me」「Searchin’」「Whole World Over」「Now’s The Time」「Just One Look」「Keep Off That Friend Of Mine」「Here I Go Again」「Baby That’s All」「We’re Through」「Come On Back」「Yes I Will」「Nobody」「I’m Alive」「You Know He Did」「Look Through Any Window」「If I Needed Someone」「Running Through The Night」「Bus Stop」「Don’t Run And Hide」「After The Fox」「It’s You」「Non Prego Per Me」「Devi Avere Fiducia In Me」「On A Carousel」「All The World Is Love」「We’re Alive」「Kill Me Quick」「Carrie Anne」「Signs That Will Never Change」「King Midas In Reverse」「Everything Is Sunshine」「Jennifer Eccles」「Open Up Your Eye」「Listen To Me」「Do The Best You Can」「Like Every Time Before」「Blowin’ In The Wind(Nash Version)」、アルバム未収録EP「What Kind Of Love」「When I’m Not There」「Honey And Wine」、60年代のコンピレーションLPで発表された曲で66年の「A Taste Of Honey」68年の「Look Through Any Window(Alternate Version)」「Yes I Will(Alternate Version)」「Wings」、さらに『30th Anniversary Collection』『Long Road Home』などのコンピレーションBoxでまとめられた70年代以降にリリースされた未発表曲63年の「Zip A Dee Do Dah」「I Understand」「Poison Ivy」64年「We’re Through(Alternative Arrangement」「She Said Yeah」65年Listen Here To Me(Demo) 「So Lonely(Demo) 」「Bring Back Your Love To Me(Demo) 」「Little Bitty Pretty One」66年「She Gives Me Everything I Want」「I Can’t Get Nowhere With You」「You In My Arms「Look Through Any Window(French Lyric Version)」「Stewball(French Lyric Version)」 「You Know He Did(French Lyric Version)」「We’re Through(French Lyric Version)」67年「Schoolgirl」68年「Tomorrow When It Comes」「Relax」「Man With No Expression」「A Taste Of Honey(1968 Version)」そして未発表ライブは 68年5月の Lewisham Odeonでのライブの「Stop!Stop!Stop!」「Look Through Any Window」「The Times They're A Changin'」「On A Carousel」「King Mindas In Revese」「Butterfly」「Jennifer Eccles」「Carrie Anne」なド152曲収録の究極のBox Set。基本的にこれで一般的なホリーズのコレクティングはほぼ完了と言っても過言ではない。

2012 『Radio Fun』(EMI)Graham Nash在籍時のBBCなどのスタジオ・ライブ。1964年9月~1968年3月までの32曲収録。Box Set未収録。

2014 『Hollies Greatest+Singles Vol.1』『Hollies Greatest+Singles Vol.2』(ワーナー)1963年~1968年のGraham Nash時代のシングルをステレオ&モノで網羅。Vol.1では「(Ain’t That)Just Like Me」のステレオは10秒、「Stop!Stop!Stop!」のステレオは間奏が10秒長いので全長も10秒、「All The World Is Love」のステレオは3秒、「Sign That Will Never Change」のステレオは4秒長い。アルバムとの重複表記になるが「I’ve Got A Way Of My Own」のモノは4秒、「It’s You」のモノは5秒長い。Vol.2では「Jennifer Eccles」のモノは10秒、「Do The Best You Can」のステレオは10秒長い。

 

オマケ〇シングルチャート

63 (Ain’t That)Just Like Me-UK25、Searchin’-UK13、Stay-UK8、64 Just One Look-UK2-US98、Here I Go Again-UK4、We’re Through-UK7、65 Yes I Will-UK9、I’m Alive-UK1、Look Through Any Window-UK4-US32、If I Needed Someone-UK20、66 I Can’t Let Go-UK2-US42、Bus Stop-UK5-US5、Stop Stop Stop-UK2-US7、67 On A Carousel-UK4-US11、Pay You Back With Interest-US28、Carrie Anne-UK3-US9、King Midas In Reverse-UK18-US51、Dear Eloise-US50、68 Jennifer Eccles-UK7-US40、Do The Best You Can-US93、Listen To Me-UK11

 

(作成:佐野邦彦)



☆Favorite Musician 全音源コレクティング第13回:THE YOUNG RASCALS-THE RASCALS


我々だけでなく多くのミュージシャンからのリスペクトも集めるラスカルズ。1966年のデビュー作『The Young Rascals』から3枚目の『Groovin’』まではヤング・ラスカルズの名前でアルバムをリリース、4枚目の『Once Upon A Dream』からはラスカルズに改名した。シングルは何故か『Once Upon A Dream』からの最初のカット「It’s Wonderful」だけヤング・ラスカルズ。フェリックス・キャバリエとエディ・ブリガティという最もソウルフルで魅惑のヴォーカリスト2人を抱え、曲作りも68年までは2人で行っていた。以降はフェリックス・キャバリエ色がどんどん強くなり、ロック・バンドからブルー・アイド・ソウルのバンドへ突き進んでいく。そのため70年にはエディ・ブリガティ、そしてオリジナル・メンバーのジーン・コーニッシュも抜け、コロムビア移籍後はキャバリエのワンマンバンドになるが、ギターの達人のバジー・フェイトンなど4人が入って、ヒットは無縁だがさらにコアなナンバーを作っていた。4枚目のアルバムまではステレオ&モノ仕様があり、今年になってシングル・ヴァージョンも揃って、様々な仕様で聴く事ができるようになった。フォー・シーズンズのように違いの少ないバンドもあるが、ラスカルズは違いが多く楽しめる。個人的にはまだロック色が強いヤング・ラスカルズ時代が好きで、一番好きなアルバムは4枚目のプログレッシブな『Once Upon A Dream』。やはり若々しくビートがあり、ポップで爽やかなサウンドに魅かれてしまう。ただよりソウルフルな方が好きなファンもラスカルズは多い。多様な楽しみ方が出来るラスカルズはいつも魅力的だ。

 

★THE YOUNG RASCALS-THE RASCALS

☆オリジナル・アルバム

1966 『The Young Rascals』2007 Reissue(Collector’s Choice)※ステレオ&モノラル。Monoの方が「Baby Let’s Wait」3秒、「Just A Little」3秒、「Don’t You Feel It」4秒、「Like A Rolling Stone」6秒、「I Ain’t Gonna Eat Out My Heart Anymore」4秒とエンディングが長いが、「Mustang Sally」はStereoが8秒長い。US15

1967 『Collections』2007 Reissue(Collector’s Choice)※ステレオ&モノラル。Monoの「What Is The Reason」が4秒、「Love Is A Beautiful Thing」のフェイドアウトが3秒長く、逆にStereoの「Mickey’s Monkey/Love Light」は5秒フェイドアウトが長い。US14

1967 『Groovin’』2007 Reissue(Collector’s Choice)※ステレオ&モノラル。まず「Groovin’」のStereoはハーモニカの吹き方が違い頭の方は高いメロディを繰り返し吹くのでMonoと明らかに違う。アルバムのMonoとMono Single Versionは同じものなのだが、アルバムのMonoが長くリイシューされなかったので、「シングルヴァージョンは別ヴァージョン」というちょっとした誤解が流通していた。正しくは「ステレオとモノでハーモニカの吹き方が違う」のである。他ではMonoの「If You Knew」と「Sueno」はStereoより3秒長く、「Find Somebody」は6秒短い。US5

1968 『Once Upon A Dream』2007 Reissue(Collector’s Choice)※ステレオ&モノラル。「Final:Once Upon A Dream」はMonoでは1分11秒でセリフのパートに移行するがStereoはここからもう一度歌が繰り返されるのでセルフのパートまで33秒長い。よって全体もその分長い。逆に「It’s Wonderful」は、Stereoでは2分4秒からのパートで演奏を途中で消してコーラスになり2分17秒で終わるが、monoは演奏が切れずにコーラスになるので2分24秒と7秒長い。US9

1969 『Freedom Suite』(ワーナー)※単品が出ているが、『The Rascals Atlantic Years(Box Set)』に丸ごと収録されている。US17

1969 『See』(ワーナー)※単品が出ているが、『The Rascals Atlantic Years(Box Set)』に丸ごと収録されている。US45

1971 『Search And Nearness』※単品が出ているが、『The Rascals Atlantic Years(Box Set)』に丸ごと収録されている。US198

1971 『Peaceful World』1999 Reissue (Sundazed)US122

1972 『The Island Of Real』1999 Reissue(Sundased)※未発表の「Prove It」「Love Is A Woman」2曲追加。2008年Beat Goes Onリリースの『Peaceful World』との2in1にはボーナストラックは収録されていないので注意。US180

 

☆必要なコンピレーション

1998 『The Rascals Atlantic Years(Box Set)』(East West)(日本のみ)※Atlantic時代の『The Young Rascals』から『Search And Nearness』までのステレオ・アルバム7枚+今はほぼ価値なしのシングルヴァージョンのセレクトだった。ただし通常のリストから外されているイタリアのみリリースの「A Beautiful Morning(Corri Nel Sole)」(Italian Version)はこのボックスのみ収録なので必要である。なおほぼ同じ仕様で、Single VersionもAtlantic時代をイタリアのみ発売シングル以外完全にそろえた2004年Rhino Handmadeリリースの『All I Really Need: The Atlantic Recordings 1965-71(Box Set)』は、Columbia時代まで入れた『The Complete Singles A’s & B’s』がリリースされたため価値がなくなった。

2017 『The Complete Singles A’s & B’s 』(Real Gone Music)※レーベルを超え、AtlanticからColumbiaまでの全シングル(イタリア発売除く)47曲を収録した。その中には「Groovin’(Spanish Version)」「Groovin’(Italian Version)」のシングルも含む。デビューの1965年「I Ain't Gonna Eat Out My Heart Anymore」から1967年「It’s Wonderful」までは全てAB面共Mono Single Versionだった。ステレオ盤時代のMono Single Versionの「Of Course」(※この曲は「It’s Wonderful」のB面)「People Got To Be Free」「A Ray Of Hope」「Any Dance’ll Do」「Heaven」「Baby I’m Blue」「I Believe」「Hold On」はレアだ。ステレオ&モノの違いは冒頭のオリジナル・アルバム4枚で比較したので、Single Versionとの違いは「Mustang Sally」(Mono Single Version)は途中でフェイドアウトするので同じモノでも30秒も短く3分18秒しかない。「Lonely Too Long」(Mono Single Version)は同じモノでも54秒から1分48秒までの部分をバッサリカットしているので2分3秒と54秒も短い。「It’s Wonderful」(Mono Single Version)はモノヴァージョンの頭に新たな足音のようなSEが5秒入り、2分31秒のコーラスのあとの、次の曲のイントロ扱いになっているおふざけのような口笛などのパートが3分18秒まで続くので、総尺でアルバムのモノより54秒長い。ただ実質は頭の5秒のSEのプラス分のみ。アルバムがステレオのみの「Of Course」は最後がピアノだが、「Of Course」(Mono Single Version)はピアノの後にドラムの一音が入るので2秒長い。「Heaven」(Mono Single Version)はフェイドアウトがステレオのみのアルバムより3秒長い。ステレオ時代はSingle Versionでアルバムよりフェイドアウトが短いものがあり、「See」(4分56秒→4分30秒)、「Love Me」(3分40秒→3分8秒)、「Brother Tree」(3分38秒→2分57秒)、「Hummin’ Song」(3分51秒→3分20秒)、「Jungle Walk」(2分54秒→2分37秒)がそれだが、単純に短いだけでどうでもいい代物だ。

 

☆必要なシングル(未CD化)

1969 「Sentirai La Pioggia」(「Rainy Day」のItalian Version)(Atlantic)※イタリアのみ発売。カップリングは『The Rascals Atlantic Years(Box Set)』に収録された「Corri Nel Sole」(「A Beautiful Morning」(Italian Version)) 。

 

オマケ〇シングルチャート

65 I Ain’t Gonna Eat Out My Heart Anymore-US52、66 Groovin’-US1、You Better Run-US20、Come On Up-US43、67 Lonely Too Long-US17、Groovin’-US1-UK8、How Can I Be Sure-US4、It’s Wonderful-US20、68 A Beautiful Morning-US3、People Got To Be Free-US1、A Ray Of Hope-US24、69 Heaven-US39、See-US27、Carry Me Back-US26、Hold On-US51、70 Glory Glory-US58、71 Love Me-US91


(作成:佐野邦彦)