1999年3月29日月曜日

Little Anthony & The Imperials: I'm On The Outside/Goin' Out Of My Head (Collectable/2736)

 テディ・ランダッツォのワークスの柱であるリトル・アンソニー&ジ・インペリアルズの 2 in 1 が、久々にリリースされた。この CD はかつて BGO から出ていた 2 in 1 と組み合わせが違い、セカンド・アルバム「Goin' Out Of My Head」は共通するものの、ファーストの「I'm On The Outside」がリリースされたのはこれが初(BGO はサードの「Payin' Our Dues」との組み合わせ)。このアルバムはテディが全曲をプロデュースしたわけではなく、また、まだテディの作曲/プロダクションも完成されてはいないが、ポップ・チャートで 15 位のヒットになった“I'm On The Outside”と山下達郎のカバーで有名になった“Make It Easy On Yourself”の 2 曲のテディのオリジナルは、そのメロディのクオリティ、ゴージャスなコーラスで我々を酔わせてくれる。そして「Goin' Out Of My Head」には、“Goin' Out Of My Head”“Hurt So Bad”“Take Me Back”の大ヒット 3 曲と“Never Again”などのテディのペンによる傑作が多く含まれ、収束しそうで収束しないで転調していくテディの華麗な曲作りが存分に発揮されているので必聴だ。ボーナス・トラックにはなぜか一気に 6 枚目のアルバムからのカットなど 3 曲。こちらは残念ながらテディのオリジナルは入らなかった。(佐野)
I'm on Outside Looking in / Goin Out of My Head


1999年3月28日日曜日

☆Edison Lighthouse: Love Grows The Best Of Edison Lighthouse (Repertoire/4803)

 ようやくエジソン・ライトハウスの音源がまとまった形でリリースされた。大ヒットの“Love Grows”と次の“She Works In A Woman's Way”はトニー・マコウレイが作曲/プロデュースしてトニー・バロウズがリード・ヴォーカルをとったもの。そして小ヒットになった“It's Up To You Petula”から“Find Me Mr.Zebedee”まではバタースコッチのアーノルド=マーティン=モロー(以下 AMM )が作曲/プロデュースしたもの(歌も歌っている可能性あり)。スタジオでは実態のないバンドのエジソン・ライトハウスだが、イギリスの優れたポップ・クリエイターの作り出した曲が中心とあって、ポップ・ファン、特にソフト・ロック・ファンにはたまらない魅力があるだろう。そして 4 曲未発表とクレジットされてはいるが、3 曲はトニー・バロウズ名義でシングルが出ている“Melanie Make Me Smile”と“Every Little Move She Makes”“In The Bad Bad Old Days”であり、もう 1 曲はスウェーデンのみのLP「Already」に入っていた“Take Me In Your Arms”、これらはすべて Varese Sarabande のトニー・バロウズの CD「Love Grows」にも入っていた音源だ。Unreleased とはドイツでのことなのか?“Every Little~”のクレジットにはマコウレイの名前がInstoneとか訳の分からないものに誤植されているし、解説もおざなり、あの Repertoire にしてはいいかげんなコンピなのでとてもガッカリ。結局期待していた「Already」のみの“That's Jilie All Over”“Don't You Know”“The Closer To You”(すべて AMM 制作)、日本だけでリリースされた LP「Edison Lighthouse Greatest Hits」のみの“Home Lovin' Man”“United We Stand”“Gimme Dat Ding”“My Baby Loves Lovin'”(前 3 曲はバロウズの未発表ソロアルバム用と思われる)、さらにバロウズのソロ・シングルで、マコウレイが作曲/プロデュースをした“The Hamming Song”“Recollection”というレア音源はすべて収録されなかった。これはどこか他のレーベルで徹底的にやってもらうしかない。ただこの CD も“Find~”の AB 面は M&M の CD にも入らなかった初 CD 化音源であり、さらに全 14 曲中、7 曲がマコウレイと、トニー・マコウレイの魅力を知るには最適の1枚と言えるだろう。(佐野)
The Best of Edison Lighthouse: Love Grows

1999年3月18日木曜日

☆Summer Wine: Presenting Our Fabulous Summer Wine!(EM/1004)

 このサマー・ワインとは、グレープフルーツのジョン・ペリー、ハーモニー・グラスなどもう語る必要もないトニー・リヴァース、それにマイク・ハースト、レイ・フェンウィックといったいずれも腕利きの実力者が集まって作ったユニットで、公式にはシングル 5 枚を残しただけで終わっている。この 10 曲に未発表の 6 曲、さらにその初期ヴァージョンを 6 曲加えたのが本作である。いきなりこのアルバムのハイライトである“Wasn't It Nice In New York City”から幕を開ける。洒落たメロディに芳醇なコーラス、ジョン・ペリーのリード・ヴォーカルも美しく、この曲が未発表だったなんて、今考えると信じられない。個人的に気に入った曲で追うと、ハースト=フェンウィックの美しくロマンティックなバラード“Sound Of Summer's Over”、ペリーの爽快な“Crying Eyes”、そして我々ハーモニー・ミュージックのファンなら一度聴いただけで虜になるであろうゴージャスなコーラスが素晴らしい“Shenandoh”がベスト。他は好きな曲を歌いたかったというサマー・ワインのコンセプトの通り、ストレートなカバーが多い。カバーではニール・セダカの“Living Right Next Door To An Angel”がベスト。原曲よりさらに厚いコーラス・ワークが心地良い。ラヴィン・スプーンフルの“She's Still A Mystery”もいい。ほかにもビーチ・ボーイズ・ヴァージョンの“Why Do Fools Fall In Love”や、ビーチ・ボーイズの渋いカバー“Take A Load Off Your Feet”もある。全体的にリラックスした雰囲気があり、ハーモニーの好きな人には是非おすすめしたい。(佐野)