2012年12月31日月曜日

☆Rolling Stones;『Charlie Is My Darling』(ユニヴァーサル/UIXY1001)Blu-ray

何度も書いているが9月から続いている入院生活で、amazonやtowerで入院中の注文したCDやDVDなどが山ほどあり、術後2か月近くたって体調が回復したのでようやくいくつか紹介できるようになった。それでこのローリング・ストーンズのブルーレイを見てあまりの素晴らしさに紹介したくなった。だいぶ古い発売なのに、そういう事情なので、遅れての紹介、ご理解いただきたい。

この映像は1965年のアイルランドツアーのドキュメンタリー・フィルムだが、移動中の機内、車内からホテル内、レストランでの食事などからコンサートまでとまさに演出のないビートルズの『A Hard Day's Night』。「The Last Time」「Satisfaction」とオリジナル曲で立て続けに世界的な大ヒットを放ち、自信と成功の喜びが溢れている、若々しいストーンズのステージだけでなくオフの自然な姿が見られるのは本当に凄い。60年代にこれだけありのままを収めた映像は他にないのではないか。プロペラ機での移動、空港で待ち構えるファン、メンバーは気さくにサインに応じているが、ファンの女の子達は髪の毛を後ろから引っ張ったり、無理やりキスしたりとずいぶん失礼だ。まずダブリンの公演から3曲。「The Last Time」から始まるが、幕が開かないうちにイントロが始まり、幕が左右に開いていくという今では信じられないオープニングだ。ミックの歌うハーモニーもレコードと同じメロディとキーで歌い、とてもいい。その後は「Time Is On My Side」「I'm Alright」が披露されるが、最後の曲では興奮した男の観客がステージに何人も上がり込み、メンバーに抱き着いたり引き倒したりもうメチャクチャ。そのあとはホテルでキースがアコギで「Sittin' On A Fence」を歌い、ミックが韻を踏んだ方がいいんじゃないかとアドバイスするが、キースの詞の方でいいやなんて貴重なやり取りが見られる。そして「Tell Me」を二人で歌い、あとはアドリブでビートルズの「I've Just Seen A Face」と「Eight Days A Week」をミックとキースが歌う(一部だが)という夢のような瞬間が見られる。(最後の方でミックは「I Feel Fine」もハミングしていた)レストランでの食事では、ドア越しに妙齢のご婦人方がストーンズに熱い視線を送り、ミックは窓越しに挨拶に行ってサービスしていたのも面白い。移動中の電車の中ではみんなでロンドン子なら知っている歌なのだろう、みんなで楽しく歌っている。キースはいつもアコギを持っていて「Salty Dog」をキースとブライアンで歌うという珍しいシーンがある。ブライアンはこの頃からクールで、何か馴染めない雰囲気を出していた。もう1回のライブは服を変えて「Everybody Needs Somebody To Love」「Around And Around」そして「Satisfaction」をライブで披露するが、前回の反省もあって警官が大量にステージに着かづけないようにしていたので、観客は熱狂していたがステージは無事に終わった。

エンディングではキースのアコギに合わせたミックとキースのデュオで「I'd Much Rather Be With The Boys」で終わる。ストーンズはもう1枚『Crossfire Hurricane』(Walrd/VQBD10117)DVDが歌の完奏がない。ボーナスで1965年のドイツ公演の「Around And Around」「Satisfaction」「I'm Alright」の3曲は見られるが固定の1カメが中心でもう1カメもヨコナメで芸がなく音もよくない。また武道館のビートルズの日本公演のように観客は席を立つことを許されていないようで盛り上がりに欠けていた。国民性が似ているのかな。このDVDもいいがヒストリーものなら以前LDで出ていた『25×25』の出来が良かったので、なぜDVD化しないのか不思議だ。(佐野)
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2012年12月27日木曜日

☆Gary Lewis & The Playboys:『(You Don't Have To)Paint Me A Picture/New Directions/Now!』(BGO/BGOCD1067)

Gary Lewis & The Playboysの67年~68年にリリースされた『(You Don't Have To)Paint Me A Picture』『New Directions』『Now!』の3枚を2枚組のCDで一緒にリリースされた。67年のゲイリーのソロ名義の『Listen』は既にCD化されており、デビューからの4枚も2イン1でCD化されているのでなぜかその真ん中の66年の『Hit Again!』だけが未CD化で残ってしまった。本盤の3枚のうち、後半の2枚は出来がよく特に『New Directions』は名盤である。
ではまず67年の『(You Don't Have To)Paint Me A Picture』から。プロデューサーはお馴染みのスナッフ・ギャレットで、やはりグループの中でも最高の名曲である「My Heart's Symphony」が光り輝く。ポップでキャッチーで華やかで爽やか、そして高揚感がある。ソフトロックの全ての理想を大傑作で全米13位にランクされた。その他ではそのカップリングの甘いバラード「Tina」や「When Summer Is Gone」、全米15位にランクされた陽気でのどかな「(You Don't Have To)Paint Me A Picture」、全米21位まで上がった格調高い「Where Will The Words Come From」は良かったが、ロック系やブルース系のカバーはチャチさが否めなかった。同年、プロデューサーをスナッフ・ギャレットからコップルマン=ルービン=クレインに変えた。そしてアルバムの半分をタートルズの「Happy Together」などで人気を博していたボナー=ゴードンの作曲家チームに依頼した。全体的にスナッフ時代のアルバム用曲によくあるチャチさが減り堂々とした仕上がりになったと言えよう。ボナー=ゴードン作のポップで迫力がある「Girls In Love」やサウンドに深みのある美しい「Me About You」をはじめ、陽気な「Here I Am」、ジャズナンバー「Hello Sunshine」、サウンドと歌に迫力がある「New In Town」、「Moonshine」があり、そしてあのロッド・マクブライエンもカバーしたポップで流麗な傑作「Let's Be More Than Friends」とアルバムの出来は格段に上がったが、「Girls In Love」が39位になっただけでアルバムは185位と惨敗、ソロで出した『Listen』はジャック・ニッチェを招きさらに名盤だったがノンチャートと、芸術性よりもヒット曲を望むゲイリーには許せない結果になった。よって68年の『Now!』ではプロデュースをスナッフ・ギャレットに戻す。冒頭の「Young Girl」はポップでハーモニーもよく期待を持たせるスタート、しかし「Sealed With A Kiss」「Windy」「Suuny」のカバーはオリジナルにはとても及ばない。ボナーの「What Am I Gonne Do」は曲の展開とハーモニーで聴かせてくれた。そして2大傑作が並んで登場する。ボブ・リンドの「Elusive Butterfly」はメロディ、リズム、ハーモニーの全てが文句なしの傑作。続くパレードの3人が書いた「How Can I Thank You」は、そのままパレードが歌っていると言っても信じてしまいそうなパレードそのものの弾むビートに乗せたお洒落な傑作。出来不出来に差があるスナッフ・ギャレットらしいアルバムだが、全体としては出来はいい。「Sealed With A Kiss」のカバーが19位になったのでゲイリーは満足したおうだが、昔、ゲイリーに直接インタビューした時に『Listen』など出来が良かったというと、「お金ばっかりかかって損をした」とまったく気に入らない様子だった。ゲイリーにとってはヒット曲が全てなのである。(佐野)


(You Don't Have to) Paint Me a Picture/New Directi

2012年12月24日月曜日

「The Beach Boys Complete Revised Edition」(VANDA編/シンコーミュージック刊)


 当初8月1日発売と予告した本書、徹底的な調査でWeb VANDAですら紹介していなかったビーチ・ボーイズ、ブライアン他のメンバーの作品などを数多くの発見があり、この本のタイトルである「コンプリート」なものにしないと話にならないと約5ヶ月遅れてしまいましたが、「世界で一番詳しいビーチ・ボーイズ本」と自信を持ってお届けできることができました。世界に数枚という貴重なレコードも数多く掲載しています。
 ビーチ・ボーイズ、ブライアン、デニス、カール、マイク、アル、ブルースの曲は、本人名義はもちろん、バックコーラス参加作品、ダウンロードオンリーまで含めコンプリートにディスコグラフィーを実現、もちろんレア・トラックは詳しく紹介しています。またライブ・イン・ジャパンも、4回のビーチ・ボーイズ、3回のブライアンだけでなく、マイクやマイク&ブルース、アルの公演まで、日程・内容・曲目まで紹介する徹底ぶり、どの本でも実現したことがない企画が並びます。
 シンコー・ミュージックのホームページに宣伝内容が出ました。下記をご覧ください。

(佐野)


★徹底したデータ・リサーチとレア盤追跡でマニアを唸らせた究極の1冊が前版から12「年の時を経て、遂に全面リニューアル。
新たに発覚した新事実、大幅にアップデートした作品解説を盛り込みメガ・レア盤写真も一挙掲載した正真正銘のコンプリート・ブック!!



1.コンプリート・アルバム・ガイド
2.コンプリート・ソングスA To Z
3.コンプリート・ディスコグラフィー
4.ビーチ・ボーイズ・レア・トラックス(バック・コーラス参加作品等まで含む)
5.コンプリート・メンバー・ソロ・ワークス(ヒストリー&コンプリート・ディスコ
    グラフィー)
6.ブライアン・ウィルソン・レア・トラックス(バック・コーラス参加作品等まで
    含む)
7.ビーチ・ボーイズ&メンバー全映像作品リスト(DVD、LD、VHS、Blu-Ray)
8.ビーチ・ボーイズ&ソロ全来日コンサート・レポート
9.巻頭カラー 日米レア・カラー・ジャケット・コレクション(全面改定)
10. 江口寿史ビーチ・ボーイズ・インタビュー
11. とり・みき無頼庵的人生(Life Of Brian)
12. 世界の珍盤・奇盤&プロモーション盤
13. 関連人物名鑑
14. ステレオとモノの違い
15. 使用楽器
16. 日本盤LP&シングル
17. ペット・サウンズとスマイル
18. スプリングスとウィルソンズ
19. ブライアン・ウィルソン・インタビュー
20. スプリングスとウィルソンズ
21. ビーチ・ボーイズ・アルバム・ベスト10&20曲でベスト盤を作る
(山下達郎、江口寿史、とり・みき及び佐野・鰐部他ライター)