2012年8月29日水曜日

☆Kinks:『The Kinks At The BBC』(UMC/279721-8)CD+DVD

キンクスがイギリスのBBCの「Saturday Club」「Top Gear」「John Peel Show」「Dave Lee Travis Show」「Old Grey Whistle Test」など1964年から1994年までの30年間に出演した108曲を5枚のCD1964年の「Beat Room」から1977年の「Old Grey Whistle Test Christmas Concert」までの13の番組に出演した57曲が1枚のDVDに収められた。まさに究極のボックス・セットである。
以前、『Kinks BBC Sessions 1964-1977』というCD35曲が収められたが、今回のボックスで初登場の音源をいくつか紹介したい。1964年の「Little Queenie」がまず珍しい。軽快なビート・ナンバーだがリード・ヴォーカルは誰なのか?その他では「I'm A Lover Not A Fighter」が2テイクあり、シンプルで哀調が魅力の「I've Got That Feeling」、「You Really Got Me」はより完成された「Top Gear」でのライブ、「All Day And All Of The Night」は「Saturday Club」のライブもプラスされていた。
1965年ではコードが洒落ている「You Shouldn't Be Sad」、未発表のロックナンバー「Hide And Seek」、その他「Never Met A Girl Like You Before」があり、なぜか「A Well Respected Man」がこのボックスで初登場となった。
1966年の出演はなく、1967年には「Sunny Afternoon」「Autumn Almanac」「Mr.Pleasnt」というこれまた有名曲が初登場。ただしみなフェイドアウトする。デイブのサイケデリックの傑作「Love Me Till The Sunshine」も1967年「Saturday Club」ヴァージョンも入っていた。ディスク2では1967年の「David Watts」、なぜこの大人気曲が初登場なのか。その他「Susannah's Still Alive」が初。1968年は「Animal Farm」、ストリングスが入るのでレコードに近い。1969年で「Where Did The Spring Go」「Plastic Man」「King Kong」「Do You Remember Walter」「Victoria」「Mr. Churchill Says」「Arthur」(短く編集)、1970年は「Lola」(Cherry Cola Version)、「Days」「Apeman」、1972年は「Acute Shizophrenia Paranoia Blues」、ディスク3には1973年の「Supersonic Rocket Ship」「Demolition」があり、1974年は17曲を披露する「In Concert」、ディスク4には1977年に19曲を披露する「Old Grey Whistle Test Christmas Concert」があり一気に1994年に飛んで『Phobia』時代の4曲、ディスク5で1994年の別のショーで60年代のナンバーを5曲、さらに『Off-Air Bootleg Recordings』と題された放送で使われなかった14曲が収められた。ただしこれらは音質がとても悪くまさにブートレッグ。ディスク6のDVDは目からうろこの素晴らしいものばかりで、前述のクリスマスコンサートでサンタクロースの格好をしてレイ・デービスが歌う「Father Christams」など見られ大満足。60年代の映像は3曲だけで他はすべてある意味で貴重な70年代の映像だった。(佐野)
 


 

2012年8月28日火曜日

☆Association:『The Complete Warner Bros. & Valliant Singles Collection』(Now Sounds/Crnow35D)

タイトルのとおりワーナー時代のシングルにその前のヴァリアントでのシングルをプラスしたもの。
アソシエイションはWebVANDAの読者は必修科目であり、既にCD化された曲は紹介しない。となると紹介できる曲はない。廃盤中ではミレニウムのラストシングルでもある1970年のシングル「Just About The Same」のみとなる。これはライブ・アルバム『The Association Live』に収録されていたライブ・ヴァージョンとは違い、リズム・セクションがくっきりと浮き出し、リード・ヴォーカルも自然で聴きやすく、まったく違うテイクだ。このスタジオ・ヴァージョン、Rhinoから2002年にリリースされた『Just The Right Sound:The Association Anthology』に収録されていた。このRhinoCDはその後のMumsというレーベルで出したシングルや、Bijou名で出したシングルなど、さらにこのヴァリアントより前の本当のJubileeからのデビューシングル「Baby I'm Gonna Leave You」まで入っていたので、これに比べるとどうしても見劣りしてしまう。モノ・ヴァージョンが並んだことに価値があるかな。明らかにステレオと違うミックスが分からないので個人的には曲はイマサン。Now SoundsなんだからJubileeと交渉して未だ一度もリイシューされたことのないカップリングの「Baby,Can't You Hear Me Call My Name」を入れて前述の「Baby I'm Gonna Leave You」と共に出せばその価値は何倍にも上がったのに...と惜しまれる企画だ。(佐野)


2012年8月27日月曜日

☆Critters:『The Complete Kapp & Musicor Recordinds』(Now Sounds/Crnow33)

まるでVANDAの別動隊のように「Soft Rock A to Z」のネタを次々CD化してくれるNow Sounds(Rev-Olaって言いましたよね)がまたもクリッターズでやってくれた。このCDは依然Targonから1995年にリリースされた『Anthology:Kapp Recordings 65-67』がベース。これにMusicorPrancerからのシングル+未発表曲で5曲をプラスした内容だ。

まず196412月にリリースされたMusicorからのデビューシングル「Georgianna/I'm Gonna Give」。この曲はアナログの廉価版のコンピLPに入っていたのでご存知の方も多いはず。A面はドン・チコーネの軽いR&B系ナンバー、B面はドンとジム・ライアン共作のこれも軽いR&B系の曲。A面はR&B系といっても少しメロディアス、B面にはハーモニーに哀調を帯び、後のクリタッーズらしさは見える。

Prancerからのシングルは初のリイシューで「I'm Telling Everyone/ No One But You」で1967年に突然リリースされたレア盤。メンバーの許可もなかったようだ。A面はドン作のR&BナンバーでハーモニーはあるもののよりR&BB面はマイナー調のメロディのナンバーでイントロはザ・フーを思わせる。この曲の作者は不明でメンバーも分からないようだ。どちらにしても初期音源だろう。そして未発表曲「So Hard To Find」はジムの曲で、メロディアスでハーモニーも十分、アルバム収録曲のレベルには十分に達していたが、ボツ曲になっていた。他の曲は、もうWebVANDAの読者ならご存じだろうから紹介しない。ただこのCD、「Complete」とあるが「He'll Make You Cry」は、シングル用にピアノが入りリズム・セクションが強化されたテイクで、ギター中心のバンド・アンサンブルによるシンプルなアルバム・ヴァージョンは収録されていない。このテイクはCDとしては1997年に日本のMCAビクターでリリースされた『Younger Girl』だけ収録されている。だから厳密にはCompleteとは言えない。(佐野)