2011年11月28日月曜日

☆Brian Wilson:『In The Key Of Disney』(Walt Disney Records/D001345502)

ブライアンの先日のガーシュインに引き続く「企画もの」アルバムである。今回はタイトルのとおりディズニーの主題歌集で、古い作品は少なく、ここ20年くらいの作品の主題歌が中心になっている。
『トイ・ストーリー』シリーズと『ライオン・キング』からが2曲ずつなので、このあたりがブライアンのお気に入りなのだろう。アニメーションが大好きな私だが、ディズニーアニメは苦手、見ないでパスしてしまっているのでオリジナルとの比較ができない。しかしどう聴いてもブライアンらしいアレンジで、原曲に忠実とは思えないので、ブライアンの新作として楽しめた。やはり美しいハーモニーがよく合うのはバラード系で、「When You Wish Upon A Star」「Baby Blue」「Can You Feel The Love Tonight」あたりが個人的な好み。ブライアンは大物シンガーにありがちな、朗々とした歌い方をしないところに好感が持てる。特にライブなどではわざと遅らせたり、メロディを崩して歌う歌手が多く、私はそういうのが大っ嫌いなのだが、ブライアンはいつも素直に歌う。稀代のメロディメイカーであり、メロディを大切にするブライアンのいい側面だろう。それにしてもこういう企画ものが続くと、もうブライアンは余生を楽しんでいるかのようで少々寂しい。次こそはオリジナルの新作アルバムに期待したい。(佐野)


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