2000年10月5日木曜日

☆Jeff Barry:『Complete Recordings 1959-1971』(Brill Tone Records/333)

バリー・マン、キャロル・キングに続き、ブリル・ブリディングの偉大な作曲家の初期ワークスを徹底的に発掘するこのシリーズの第3弾はジェフ・バリーの登場になった。ジェフ・バリーと言えば妻のエリー・グリーンウィッチのあい方扱いで、それもエリーのオマケ程度にしか思われていないが、欧米ではジェフ・バリーを専門に研究する冊子が出ているほどの人気があり、単独で扱われる存在なのである。そして気づいていない方もいるだろうが、ジェフはモンキーズの「I'm A Believer」などのプロデューサーであり、アーチーズは作曲・プロデュースと全面的に作り上げたジェフのソロ・ワークス(作曲のパートナーはアンディ・キムに変わっていた)だった。さて、本CDはジェフが歌手として活動していた59年から71年の作品をCD2枚に集めたもので、なんと全59曲中34曲が未発表曲。ジェフ・バリー名義の58~69年のシングル8枚全てと62年のRedwoods名義のシングル3枚全てがきっちり収録されているのも嬉しい。軽快でドライなタッチのポップ・ソングが多く、後のジェフの作風を彷彿とさせる。既にCD化されているレインドロップスを除外しているのも親切だ。なお、このシリーズ、CD番号がバリー・マン111、キャロル・キング222でこれが333といいかげん、そして制作年度はどれも1995年のまま変わらないので、やはりこれはブートだろう。しかしジェフ・バリーのインタビューも載っているので本人の許可付き?まあ、リスナーからすれば作りがしっかりしていればブートであろうが、いいものは大歓迎なのだが。(佐野)



0 件のコメント:

コメントを投稿