2001年7月24日火曜日

☆Orpheus:『The Complete Orpheus』(Akarma/155/2)

オルフェウスやカメレオン・チャーチでポップ・サイケ・ファンのみならずソフト・ロック・ファンにも根強い人気を持つアラン・ローバー。その彼のプロダクションの中でも最も成功し、また最も充実した内容を持つオルフェウスのアルバム4枚の全てが一気にまとめて CD 化された。以前 Big Beat より『The Best Of Orpheus』という2枚組の CD が出ていたが、未発表の別トラックやライブが入っていたものの、4枚からの抜粋で、どのアルバムからも何曲か欠けていた。本作は2枚の CD に彼らの4枚のアルバムがそっくり収められ、実にお徳用でもある。本当に久々に彼らの曲を聴き直したが、特にファースト・アルバムには弾けるようなポップ・フィーリングがあり、アラン・ローバーのストリングスのセンスが冴え渡る快作。2枚目もストリングスが映える曲があるが、バンド・アンサンブルを生かす曲が多くなってくる。3枚目になるともうストリングスは消えるが、その分曲自体のクオリティが上がっていて味わい深い。ポップから離れた感がある4枚目はちょっとつまらないが。やや太くハイトーンではないヴォーカルは、最初ちょっととっつきにくいが、聴いているうちに味が増す。おすすめの CD だ。(佐野)
Complete Orpheus

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