2017年6月23日金曜日

☆Favorite Musician 全音源コレクティング:第5回 CROSBY STILLS NASH & YOUNG(~1974)


ニール・ヤングが好きなので、CS&Nもいいが、ヤング抜きでまとめるほどではないので、CS&Nで録音したものは外してある。ただしライブ盤は組み合わせ自由なので除外不可だ。CSN&Yはアルバム1曲目のスティルスの「Carry On」が鮮烈で、ヤングの「Ohio」で最も感動して終わったので1970年で燃え尽きていて、ツアーだけ再結成の1974年はオマケ。さてアップした『Journey Through The Past』はヤングの「Southern Man」のライブが目玉の一つ。同じ茅ヶ崎で、子供の頃から友達の青学へ進学した桑田佳祐さんのバンドのライブポスターを当時、早稲田の宮治淳一さんが依頼されるがバンド名はなく「バンド名はまかせる」と言われ、ニール・ヤングの「Southern Man」を聴きながら、新聞に「サルサの女王・ファニア・オールスターズ来日」とあったので、合体させて「サザン・オールスターズ」にしてポスターを完成させたら、桑田さんに「何だこれ?」と言われたが、未だにあいつ使っているよと宮治さんから聞いたことがある。そして宮治さん、桑田さん、そして宮治さんが早稲田で友人になる萩原健太さんという日本の音楽史を支える関係に、同じ茅ヶ崎ではるか昔に手作りの船で烏帽子岩まで自分で漕いで渡り、夏休みはそこで遊んでいたという超ワイルドな大先輩、加山雄三さんのエピソードも入れた映画の「茅ヶ崎物語」が近々上映される。ポスターはなんと茅ヶ崎の海をバックにした宮治さんだったので驚いたが、きっと楽しいエピソード満載なので絶対楽しいはず。ここで紹介しておこう。

 

CROSBY STILLS NASH & YOUNG(1969-1974)

☆オリジナル・アルバム

1970 『Deja Vu(Atlantic)US1-UK5※ヤング2曲、スティルス2曲、ナッシュ2曲、クロスビー2曲、ヤング&スティルス1曲、ジョニ・ミッチェルのカバー1曲。

1971  4 Way Street(Limited Edition)1992Reissue(ワーナー)※オリジナル盤未収録の「King Midas In Reverse」「Laughing」「Black Queen」「The Loner-Cinnamon Girl-Down By The River」のライブ収録。全曲1970年のライブ。ヤング6曲、スティルス6曲、ナッシュ5曲(1曲はホリーズ時代)、クロスビー4曲。US1-UK5

2014 『CSNY1974』(ワーナー)※1974年の再結成ツアーのライブをCD3枚に初収録。全40曲で、ヤング14曲、スティルス9曲、ナッシュ9曲、クロスビー8曲で構成されている。ニール・ヤングの「Hawaiian Sunrise」「Love Art Blues」「Traces」「Pushed It Over The End 」「Goodbye Dick」はこのCDでしか聴くことができない。ライブDVD8曲で、アメリカのCapital CentreとイギリスのWembley Stadiumで収録されたものが4曲ずつ収録されていた。US17-UK37

2015 『Roosevelt Raceway, Live 1974』(Air Cuts)※1974年の再結成ツアーの98日の模様はKing Biscuit Flower Hourで放送されたが、それを収めたもの。上記のディスクに比べて16曲と少ないが「Walk On」「Southbound Train」「Another Sleep Song」のライブはこの盤のみ。Amazon購入だがブートの可能性あり。

 

☆必要なコンピレーション(ライブ参加含む)

1972 Neil Young:Journey Through The Past』(Reprise)※1970年夏のツアーを映画用にライブ収録していた中から「Find The Cost Of Freedom」「Ohio」「Southern Man」のライブ収録

2000 『CSN(Box Set)(Atlantic)CS&Nのボックスセットだが、CSN&Yで録音した曲のみ紹介する。69年「Helplessly Hoping」(S(Alternate Version)、「Horse Through A Rainstorm」(N(Unreleased Song)、「4+20」(S(Alternate Mix)WoodstockJonni Michelle(Alternate Mix) 、「The Lee Shore」(C)(Unreleased Version)、70年「Almost Cut My Hair」(C)(Unedited Version)、「Man In The Mirror」(N)(Unreleased Live Version)、「Black Queen」(S)(Unreleased Live Version)、73年「See The Changes」(S)(Unreleased Version)、74年「Homeward Through The Haze」(C)(Unreleased Version)に、70年のシングル「Ohio」(N)「Find The Cost Of Freedom」(S)も収録。US109

2009 Neil YoungNeil Young Archives Vol.1 1963-1972Box Set)』(Reprise)70年のライブ「Only Love Can Break Your Heart」「Tell Me Why」に加え、バックコーラスがたっぷり入った「Helpless」(Alternate Mix)収録、72年にNeil Young & Graham Nashでシングルのみでリリースされた「War Song」も収録。

2009 『Woodstock:40 Years On Back To Yasgur’s FarmBox Set)』(Rhino)1969年のライブ。1970年リリースのライブアルバム『Woodstock』に収録された「Sea Of Madness」(Y)「Wooden Ships」(C&S)収録。同盤は71年リリースの『Woodstock2』収録のCS&Nのライブも含みお得。

2009 Graham Nash:Refllections(Box Set)』(Rhino)※「Teach Your Children(Alternate Mix)収録。

2013  Stephen Stills:Carry On(Box Set)』(Warner)※「Carry On/Questions(Alternate Mix)、「Find The Cost Of Freedom」(1971/10/3Bostonのライブ)収録

 

オマケ〇シングル・チャート

70 Woodstock-US11Teach Your Children-US16Ohio-US14Our House-US30

 

(作成:佐野邦彦)

☆Favorite Musician 全音源コレクティング:第4回 NEIL YOUNG(~1972)


2回のBUFFLO SPRINGFIELDに続いて、第5回はCSN&Yとなるが、CS&Nでないのは、要はニール・ヤングがいるかいないかだ。ニールは生ギター1本でも、バンドでも、常に魅力的な曲を書き、他を圧倒してしまう。メロディメーカーでありながらふとみせる哀調は、ニールしかない。ニールは誰もが認めるレジェンドだが、最も好きな時代はあの驚異的なボックスセット『Neil Young Archives Vol.1 1963-1972Box Set)』の範囲であり、この時代で詳細にまとめておく。最も好きなアルバムは『After The Gold Rush』でこれは一貫して変わらない。掲載ジャケットは未CD化の「Southern Man」のLong Versionが入ったLPで見た目では分からない。この曲に関してのエピソードは第5回で。

 

NEIL YOUNG(1963-1972)

☆オリジナル・アルバム

1968 『Neil Young』(Reprise

1968 『Neil Young』(Reprise)※LPのファースト・プレスは「If I Could Have Her Tonight」「I’ve Been Waiting For You」「Here We Are In The Years」「What Did You Do To My Life」のミックスが違う。未CD化。

1969 『Everybody Knows This Is Nowhere』(RepriseUS34

1970 『After The Gold Rush』(RepriseUS8-UK7

1970 『After The Gold Rush』(Reprise)※UKの初期プレス及びカナダ、ドイツの初期プレスのLPに収録されたSouthern Man541秒で、CDUSLP等より10秒長い。長い部分は最初の間奏の38秒から318秒あたりの歌が再開されるまでの間奏部分である。未CD化。上記LPUSLPのファースト・プレスの「When You Dance I Can Really Love」は348秒で、以降のLP2009年リマスターまでのCD48秒と、長さが違いミックスも異なる。ただし2009年リマスターのCDでは短いヴァージョンが使われるなど一定していない。USファースト・プレスの「Don’t Let It Bring You Down」もミックスが違うとあるが差異は分からない。Southern ManLong Version以外は『Neil Young Archives Vol.1 1963-1972Box Set)』に収録された。

1972 『Harvest』(RepriseUS1-UK1

1972 『Journey Through The Past』(RepriseOST※ニールの曲では、新曲の「Soldier」、「Are You Ready For The Country」「Alabama」の別テイク収録。US45

2006 『Live At The Fillmore East 1970』(Reprise)※19703月のライブ6曲。『Neil Young Archives Vol.1 1963-1972Box Set)』にも収録。US55-UK88

2007 『Live At Massey Hall 1971』(Reprise)※19711月のライブ17曲。『Neil Young Archives Vol.1 1963-1972Box Set)』にも収録。US6-UK30

2008 『Sugar Mountain-Live At Canterbury House 1968』(Reprise)※196811月のライブ15曲。US40-UK72

2013 『Live At The Cellar Door』(Reprise)※197011月、12月のライブ13曲。US28-UK57

 

☆必要なコンピレーション(ライブ参加含む)

2009 『Neil Young Archives Vol.1 1963-1972Box Set)』(Reprise)1963年のThe Squires時代の6曲からスタート、Buffalo SpringfieldCSN&Yの音源も含め隠しトラックも含めDVD9枚(隠しトラック無しだがCD8枚)のディスクに全137トラック収録した。55曲は初登場もしくは初CD化で、DVD版ではさらにHidden Track(隠しトラック)が11+1つの映像があり、その中でその映像と初登場の3曲に加えて入手しづらい2曲がDVD版のご褒美。それで同じものを2つ買うかはもう本人の熱量しかない。というのもDVD版ではiTunesに入らないので、結局、CD版の両方が必要になる。さらにDVD版ではなくBlu-ray版だとさらにダウンロードオンリーで10曲入手できる。その中には貴重なものもあるので、後述する。下記の区分はDVD区分。CD版だと8枚、DVD版だと10枚組。US102

    Early Years 1963-1965

1963年にThe Squires名義でV Recordsからリリースされたインストのシングル「Aurora」「The Sultan」と,ニールの歌が入った未発表の「I Wonder」「I'll Love You Forever」「(I'm A Man And) I Can't Cry」とインストの「Mustang」を収録。Neil Young & Cornie Smithの「Hello Lonely Woman」「Casting Me Away From You」「There Goes My Babe」。ニールの弾き語り未発表のデモ「Sugar Mountain」「Nowadays Clancy Can’t Even Sing」「Runaround Babe」「The Ballad OF Peggy Grover」「The Rent Is Always Due」「Extra, Extra」と貴重トラックが満載だ。Hidden TrackThe Squiresの「I Wonder(Alternate Version)

    Early Years 1966-1968

Buffalo SpringfieldBox未収録曲でゾンビーズのような哀調を帯びたロックナンバー「Come On」、ニールの未発表インストでジャック・ニッチェなどバックが全員レッキング・クルーの「Slowly Burning」が聴きもの。『Decade』収録のBuffalo Springfieldの「Down To The Wire」も収録されている。Hidden TrackにはBuffalo Springfieldの最後のコンサート映像『This Is It!』が収録された。

    Topanga11968-1969

プロモ盤シングル(Stereo2ndプレス)のみで聴けるリコーダー入りの牧歌的な「Everybody Knows This Is NowherePromo Version)」、ピアノ中心だがリズムが早く明るい未発表の「Birds(Alternate Unreleased)」、、『Neil Young』のファースト・プレスのヴァージョンよりも最も華やかなキーボードがフィーチャーされた「What Did You Do To My LifeAlternate Unreleased)」と「I've Been Waiting For YouAlternate Unreleased)」収録。

    Live At The Riverboat 1969

11曲のニールのギター1本によるアコースティックライブ。1969年にトロントで行われたもので、本ボックスの中でしか聴けない。

    Topanga21969-1970

Oh Lonesome Me(Unreleased Stereo Mix)」は大きな違いは感じられないが、シングル・ヴァージョンの「BirdsAlternate Single Version)」はギターをバックにしたシングル・ヴァージョンで全くイメージが違う。クレイジーホースがバックでニールらしい哀調が魅力の「Everybody’s Alone」と同じくクレイジーホースがバックでカントリータッチの「Dance Dance Dance」はどちらも重量感のある仕上がりだが惜しくもリリースされなかった。CSN&Yの「HelplessAlternate)」は、全面にコーラスが入り『Deja VU』より個人的には気に入っている。クレイジーホースがバックのカントリータッチのライブ「It Might Have Been」も初登場。なおウッドストックの「Sea Of Madness」のライブも入っているが、イントロに歓声が入っていないので聴きやすい。Hidden Trackは鈴の音が入った「I Believe In You」(Alternate Version)とCSN&Yの「I’ve Loved Her So Long」のライブ。

    Live At The Filmore East 1970

単品発売もされた1970年ニューヨークでのクレイジーホースをバックのライブ6曲。

    Topanga3 1970

未発表の牧歌的な「Wonderin'」、CSN&Yのライヴの「Only Love Can Break Your Heart」「Tell Me Why」はコーラス全開でまさにCSN&Y。あとはピアノの弾き語りの「See The Sky About To Rain」。他は『After The Gold Rush』の中に書いたように「When You Dance I Can Really Love(first pressing)」「Don’t Let It Bring You Down(first pressing)」が収められ、Hidden Trackにそれぞれのsecond pressingが収められた。

    Live At Massey Hall 1971

単品発売もされたトロントで1971年にギター1本で17曲を歌うライブ。

    North Country (1971-1972)

Heart Of Gold」のニールのギター1本のライブのあとは、『Harvest』のメンバーでレコーディングされた「Bad Fog Of Loneliness」はなぜボツなのか不思議な高いクオリイティのおクラ入りのナンバーだ。「Dance Dance Dance」はニールとグラハム・ナッシュの2人によるTopanga2のテイクとは全く違うアコースティックな仕上がりで、どちらも味わいがあったがこれもボツになった。「A Man Needs A Maid」はロンドン・シンフォニー・オーケストラをバックにしたがボツの方の曲中のストリングスが大きすぎるミックス。未発表のカントリータッチの「Journey Through The Past」、アルバム『Journey Through The Past』の「Soldier」は遠くで鳴っているようなエコーのため不鮮明なヴァージョンだったが、こちらの「Soldier(Alternate)」はクリアなヴァージョンだ。そして1972年にニールとグラハム・ナッシュでの共演シングル「War Song」も収録された。

    DVDで映画『Journey Through The Past』を収録。CD版には入っていない。

Blu-ray版でダウンロードできる貴重な曲。The Squiresの「I Wonder」のBasementリハーサル、「Here We Go In The Years」の2009Remix、「Cinnamon Girl」の197037日のFillmore Eastライブ、「Mr.Soul」のBuffalo Springfield1967429日のKHJ Appreciation Concertのライブ、「I Ain’t Got My Blues」の未発表デモに、Rick Matthewsのバックで、ニールが歌とギターで参加したMynah Birds1966年のシングル「It’s My Time」「Go On And Cry」のシングルがある。なおMynah BirdsのシングルはYou Tubeで両面聴ける。

2013 Crosby,Nash & Young:The San Francisco Broadcast(Plastic Soho)19723月のサン・フランシスコでのチャリティー・ライブ。15曲中7曲がCN&Yで、4曲がニールの曲。貴重な組み合わせのライブだ。Amazon購入だがブートの可能性あり。

 

オマケ〇シングル・チャート

70 Cinnamon Girl-US55Only Love Can Break Your Hears-US3371 When You Dance I Can Really Love-US93Heart Of Gold-US1-UK1072 Old Man-US31War SongNeil Young & Graham Nash-US61

 

(制作:佐野邦彦)


2017年6月22日木曜日

☆Favorite Musician 全音源コレクティング:第3回 CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL



クリーデンス・クリア―ウォーター・リバイバルは、60年代後半から70年代前半のアシッドロック、フォークロック、プログレという当時ヒップなロックの潮流に関心を示さず、オーバーダビングを行わずにストレートなロックンロールで勝負し、アルバムよりもシングルに力を入れ大ヒットを連発、CCRの存在は唯一無二で際立って魅力的だった。しかし彼らのキャリアは長く、7年間の下積みのゴリウォッグス時代に兄から主導権を奪って弟のジョン・フォガティのワンマンバンドになり、西海岸出身ながら生まれついての南部出身のようにスワンプロックの素晴らしい曲を生み出していくプリ・クリーデンスの過程を聴くのも楽しい。UKバンドには絶対できない曲を生み出せたのがCCRだった。

 

CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL

1968 『Creedence Clearwater Revival(Extra Track)2008 Reissue(Fantasy)※「Before You Accuse Me 1968 Outtake)」と「Ninety-Nine And A Half (Live at Filmore 03/14/69)」「Susie Q (Live at Filmore 03/14/69)」とBOXに収録されているがCCRの最初のシングルB面はGolliwogs時代の「Call It Pretending」だったので計4曲追加。US52

1969 『Bayou Country(Extra Track)2008 Reissue(Fantasy)※「Bootleg Alternate Take)」と「Born On The Bayou (Live In London 09/28/71)」「Proud Mary (Live In Stockholm 09/21/71)」「Crazy Otto (Live At The Fillmore 03/14/69) 4曲追加。US7-UK62

1969 『Green River(Extra Track)2008 Reissue(Fantasy)※未発表曲の「Broken Spoke Shuffle」「Glory Be」と「Bad Moon Rising Live In Berlin, Germany, 09/16/71) 」「Green River/Suzie Q Live In Stockholm, Sweden, 09/21/71)」「Lodi Live In Hamburg, Germany, 09/17/71)」5曲追加。US1-UK20 

1969 『Willy And The Poor Boys(Extra Track)2008 Reissue(Fantasy)※「Fortunate Son (Live in Manchester 09/01/71)」「It Came Out Of The Sky (Live in Berlin 09/16/71)」「Down On The Corner(Jam with Booker T. & M.G.'s1970)3曲追加。US3-UK10

1970 『Cosmo’s Factory(Extra Track)2008 Reissue(Fantasy)※「Travelin' Band Remake Take]」「Up Around The Bend Live In Amsterdam, Holland, 9/10/71)」「Born On The Bayou (Jam with Booker T. & M.G.'s1970)3曲追加。US1-UK1

1970 『Pendulum(Extra Track)2008 Reissue(Fantasy)※「Hey Tonight (Live In Hamburg 1971)BOXでも聴ける「45 Revolutions Per Minute Part 1」「45 Revolutions Per Minute Part 21+2トラック追加。後者の2つはインタビューで「曲」ではない。US5-UK8

1972 『Mardi Gras(Extra Track)2008 Reissue(Fantasy)※ボーナス・トラック無しなので下記の『Box Set』に全曲収録。US12

1973 『Live In Europe』※トム・フォガティ脱退後の3人での19719月のライブ14曲。下記の『Box Set』に全曲収録。上記のExtra Track10曲の「19719月」のライブが収録されたが、このヨーロッパツアーがライブアルバム用に多くの日の様々な会場で録音され、このアルバムで使われなかったものがボーナストラックに使われた事が分かる。US143

1980  In Concert』※1970131日オークランドでの4人のライブ14曲。下記の『Box Set』に全曲収録。US62

 

☆必要なコンピレーション

2001 『Creedence Clearwater Revival(Box Set)(Fantasy)CD6枚にライブ盤も含む上記の9枚のアルバム(1stから6thExtra Track付の追加曲は入っていないので注意)の全曲収録。さらに最初期のCCRの前身のTommy Fogerty & The Blue Velvets1961年にOrchestraからリリースのシングル2枚「Come On Baby」「Oh My Love」と「Have You Been Ever Lonely」「Bonita」をまず収録。内容はオールディーズ。その後The Golliwogsに名前を変え、作曲・サウンド作りはジョン・フォガティに、リード・ヴォーカルもトム・フォガティが歌っていたのは最初のシングル2枚までで、ジョン・フォガティのワンマンバンドであるCCRへの経緯が、弟のジョンの圧倒的才能が発露で時系列で分かるのがThe Golliwogsで興味深い。公式シングルは7枚で64年「Don’t Tell Me No Lies」「Little Gil」、651月「Where You Been」「You Came Walking」、4月「You Can’t Be TrueFirst Recording)」「You Got Nothin’ On Me」とこの時のボツ曲「I Only Met You Just An Hour Ago」、8月「Brown-Eyed Girl」「You Better Be Careful」、11月録音のボツ曲「Gonna Hang Around」、662月「Fight Fire」「Fragjile Child」とこの時のボツ曲「Try Try Try」、66年初期ボツ曲「She Was Mine」「Instrumental Nol.1」、中期ボツ曲「Little Tina」、668月「Walking On The Water」「You Better Get It Before It Gets You」、675月「Tell Me」「You Can’t Be TrueSecond Recording)」で全20曲、シングルはFantasy3枚、Scorpio4枚でリリースされた。The Golliwogsは最初の2枚のシングルはブリティッシュの影響の可愛いものだったが、654月の「You Can’t Be TrueFirst Recording)」からジョンのシャウトヴォーカルを生かしたサウンドが変化、「Brown-Eyed Girl」からはもうCCRそのものに進化した。そして6711月「Porterville」「Call It Pretending」はScorpioからThe Golliwogs名で作られたもののすぐに回収されCreedence Clearwater Revivalのデビューシングルとしてリリースされている。これらのCCR前の貴重音源も全て網羅した究極のボックス・セットで、これひとつあればコレクター以外、他は何もいらないとも言えるだろう。

2009 『The Singles Collection』(Fantasy)※1968年から解散後の1976年シングル計14枚を全てオリジナルのMono Single Versionで収録。アルバム音源までモノだった「Call It Pretending」「Proud Mary」「Bad Moon Rising」「Lodi」「Sweet Hitch-Hiker」以外のMono Single Version23曲は本盤でまとめて聴くことができる。「Green River」のモノは最後のギターフレーズが1回多く3秒長い。逆に「Down On The Corner」はイントロのハイハットとカウベルの10秒分がカットされリフから始まる。「Born On The Bayou」と「I Heard It Through The Grapevine」は大幅なEdit

 

☆必要なライブ参加盤

1994 『Woodstock:25th AnniversaryBox Set)』(Atlantic)※1969年のライブ。4曲収録。「Commotion」「Ninety-Nine And A Half」はこれのみで、下記と重複は「Green River」と「I Put A Spell On You」。

2009 『Woodstock:40 Years On Back To Yasgur’s FarmBox Set)』(Rhino)1969年のライブ。3曲収録、2曲は上記盤とダブるが「Bad Moon Rising」はこれのみ。

 

オマケ〇シングルチャート

66 SuzieQ-US11I Put A Spell On You-US5867 Proud Mary-US2-UK8Bad Moon Rising-US2-UK1Lodi-US52Green River-US2-UK19Commotion-US30Down On The Corner-US3-UK3170 Travelin’ Band-US2-UK8Up Around The Bend-US4-UK3Lookin’ Out My Back Door-US2Long As I Can See The Light-US2071 Have You Ever Seen The Rain-US8-UK36Sweet Hitch-Hiker-US6-UK3672 Someday Never Comes-US25、解散後76 I Heard It Through The Grapevine-US43

 

(作成:佐野邦彦)



2017年6月21日水曜日

☆Favorite Musician 全音源コレクティング:第2回 BUFFALO SPRINGFIELD


ニール・ヤング、ステファン・スティルスというスーパースターに、リッチー・フューレイも参加していた今、考えるとスーパーグループであり、たった2年の活動でも次のCSN&Y、そしてソロと拡大発展していくので今でも抜群の人気を誇る。しかし未だに未CD化の音源があったり、細かいチェックが必要だ。

BUFFALO SPRINGFIELD

☆オリジナル・アルバム

1966 『Buffalo Springfield(ワーナー)※「Baby Don’t Scold Me」が「For What It’s Worth」に入れ替わった選曲が違うモノラル&ステレオ収録。この仕様の最初のリイシューは1997年。モノラルは下記の『Box Set』に全曲収録。US80

1967 『Buffalo Springfield Again』(ワーナー)※下記の『Box Set』に全曲収録。モノは未CD化だが「Mr..Soul」は1番、2番の切り替えの低音のギターが聴こえず、間奏でオーバーダブギターになる部分ぼシングルで聴こえる。US44

1968 『Last Time Around』(East West)※下記の『Box Set』からBuffalo Springfieldとしての録音でないという理由で「Carefree Country Day」「The Hour of Not Quite Rain」は外され、「On The Way Home」は別ヴァージョン、「Four Days Gone」はピアノ弾き語りデモ、「Pretty Girl Why」はリミックスが収められたため、6曲はこの盤でしか聴けない。US42

2001 『Buffalo Springfield(Box Set)』(Rhino)※CD4枚に上記の『Buffalo Springfield』、『Buffalo Springfield Again』と、解散後リリースの『Last Time Around』の半数を収録し、さらに未発表の36曲を収録した驚異のボックス・セット。Youngの未発表デモ「There Goes My Babe(Demo)」「Out Of My Mind(Demo)」「Flying On The Ground Is Wrong(Demo)」「Down Down Down(Demo)」「Down Down Down(Remix)」「Mr.Soul(Unreleased Version)」「Down To The Wire(Alternate Version)」「One More Sign(Demo)」「The Rent Is Always DueDemo)」「Round And Round And Round(Demo)」「Old Laughing Lady(Demo)」「On The Way Home(Alternate Version)」「Whatever Happened To Saturday NightUnreleased)」「Falcon Lake (Ash On The Floor) (Unreleased Inst)」と、Stillsの未発表デモ「Come On(Demo)」「I'm Your Kind Of Guy(Demo)」「Baby Don't Scold Me(Demo)」「Neighbor Don't You Worry(Demo)」「We’ll See(Demo)」「Neighbor Don't You WorryRemix)」「Baby Don't Scold MeUnreleased Version)」「We’ll See(Unreleased)」「Pretty Girl Why(Remix)」「So You've Got A LoverDemo)」「My Angel(Demo)」「Hung Upside Down(Demo)」「Four Days Gone(Alternate Version)」、さらにStills & Van Dyke Parksの共作「Hello I’ve Returned(Demo)」、Stills & Youngの共作インスト「Kahuna Sunset」、Richie Furay作の「Sad Memory(Demo)」「Can't Keep Me Down(Demo)」「My Kind Of Love(Unreleased)」「Words I Must SayDemo)」「Nobody's FoolDemo)」「What A Day(Unreleased)Young,Stills,FurayBruce KunkelDewey Martin5人の共作デモ「Buffalo Stomp (Raga) Unreleased Instrumental)」そしてEric Eisner作「No Sun TodayUnreleased)」がその内容。Demoは弾き語りだが、その他の表記の曲はバンド演奏でより楽しめる。US194

 

☆必要なコンピレーション(ライブ参加含む)

1972 Neil YoungJourney Through The Past』(Reprise)※1967年ライブの「For What It’s Worth~Mr.Soul」のメドレー、「Rock’n’Roll Woman」収録。未CD化。

1973 『Buffalo Springfield(Compilation)』(Wea)※9分の「Bluebird」収録。未CD化。US104

1988 Neil YoungDecade』(Reprise)※未発表の「Down To The Wire」収録。

2007 『Monterey International Pop Festival(Live)(Razor & Tie)※ボックス・セットに未収録の「For What It’s Worth」収録。1967年のライブ。ニール・ヤングの代わりにデビッド・クロスビーが参加している。

2009 Neil YoungNeil Young Archives Vol.1 1963-1972Box Set)』(Reprise)※ボックス・セット未収録の「Sell Out」収録。上記のコンピレーション『Decade』に入っていた「Down To The Wire(上記『Box Set』収録のものとは別ヴァージョン)も収録。DVD版の隠しトラックで、「This Is It!」のタイトルで1968年のファイナル・コンサートの模様を14分余り聴くことが出来る。

2009 Various:『Where The Action Is ! Los Angeles Nuggets 1965-1968(Rhino/Wea)Stephen Stills & Richie Furayで「Sit Down I Think I Love You」のアコースティック・ギター伴奏のデモ収録。

2013 Stephen Stills:『Carry OnBox Set)』(Rhino)※ホーンが多い「Uno Mundo」のシングルヴァージョン収録

 

☆必要なシングル

1967 「Mr.Soul」(Atco)※間奏のギターがまったく違う別テイク。12番の最後の低音のギターも入っていない。『Buffalo Springfield Again 』のモノラルバージョンとも別もの。(カップリングは「Bluebird」)未CD化。

 

オマケ〇シングル・チャート

66 Nowadays Clancy Can’t Even Sing-US11067 For What It’s Worth-US7、Bluebird-US58Rock’n’Roll Woman-US44Expecting To Fly-US9868 Uno Mundo-US105Special Care-US107On The Way Home-US82

 

(作成:佐野邦彦)



2017年6月20日火曜日

☆Favorite Musician 全音源コレクティング:第1回 THE ASSOCIATION(~1973)


自分の好きなミュージシャンの全音源をどう集めるか、CDを基本として未CD化のものは特記した。ステレオ&モノの僅かな違いなど比較して記載した。アレンジの違い、フェイドアウトの長さは最重要項目だが、ステレオの定位とか関心がないのでパスしている。以前、まとめたものを整理したものでアーティストの順番は適当。多くのミュージシャン、特にグループは人が脱退してクオリティが下がるため、ある年代からは見切りを付けているのでどうぞご承知置きを。毎日1アーティストずつ更新予定。

THE ASSOCIATION(~1973

☆オリジナル・アルバム

1966 『And ThenAlong Comes The Association1999 Reissue(ワーナー)※ステレオ。US

1966 『And ThenAlong Comes The AssociationDeluxe Expanded Mono Edition)』2011 Reissue(Now Sounds)※モノラルで「Message Of Our Love」のモノが3秒長い。+10曲でヴァリアント時代の未発表曲の「Better Times」が貴重。「I’ll Be Your Man」はイントロ前に3秒スタジオチャットがありさらに曲は4秒長い。発売されないで終わった「Enter The Young(Withdrown 45 Mix)」は間奏後の2回現れるシンバルのSEのような音が無く、エンディングはコーラスの掛け合いで、最後のドラムの前のアドリブギターが聴こえない。他はMono Single Version*…『The Complete Warner Bros.& Valliant Single Collections』で聴ける。以下同じ)2曲の他「Along Comes Mary」「Remember」「Your Own Love」「Better Times」「I’ll Be Your Man」の未発表インスト収録。

1967 『Renaissance』(Collector’s Choice1999 Reissue(ワーナー)※ステレオ。US34

1967 『RenaissanceDeluxe Expanded Mono Edition)』2011 Reissue(Now Sounds)※モノラル。モノの「I’m The One」はリフレインが3回多く11秒も長い。+10曲でライブでの自己紹介用の「The Machine」、Mono Single Version*)が3曲で、「Looking Glass」はモノ・アルバムが最短、ステレオは5秒長いが、Mono Single Versionは7秒長く最長。サウンドも一番厚い。「Memories Of You」「No Fair At All」「Angeline」「Pandora's Golden Heebie Jeebies」「Looking Glass」の未発表インスト収録。

1967 『Insight Out1999 Reissue(ワーナー)※ステレオ。US8

1967 『Insight OutDeluxe Expanded Mono Edition)』2011 Reissue(Now Sounds)※モノラル。モノの「Happiness Is」は8秒長く、最後のリフレインがステレオの6回に比べ8回だった。+9曲で未発表曲の「Autumn Afternoon」に加えMono Single Version*)の他、「We Love Us」「When Love Comes To Me」「Windy」「Sometime」「Never My Love」「On A Quiet Night」の未発表インスト収録。

1968 『Birthday1999 Reissue(ワーナー)※ステレオ。US23

1968 『BirthdayDeluxe Expanded Mono Edition)』2010 Reissue(Now Sounds)※モノラル。ボーナス・トラック無し。

1969 『The AssociationDeluxe Expanded Edition)』2013 Reissue(Now Sounds)+10曲で「Enter The Young unissued mono 45 mix)」はアルバムのステレオ&モノ、「Enter The Young(Withdrown 45 Mix)」とも違うテイクで、間奏のギターが全く違うし、最後はコーラスの掛け合いでドラムではなく歪んだギターの音が響いて終わる。ヘヴィな音質だがこのモノのテイクは『The Association's Greatest Hits』の非常にクリアな音質で、ステレオでミックスされた「Enter The Young(Alternate Version)」のラフなモノミックスと思われる。その他9曲のMono Single Version*)があり、ちなみに「Boy On The Mountain」のMono Single Version20秒長く、「Look At Me, Look At You」のMono Single Version5秒長い。US32

1969 Goodbye Columbus』(Collector’s Choice)※サウンドトラックに4曲参加。最初のリイシューは日本で1999年。US99

1970 『The Association Live1999 Reissue(ワーナー)※1970年のライブ。US79

1971 『Stop Your Motor1999 Reissue(ワーナー)US158

1972 『Water In Trinidad』(ソニー)2006 Reissue(日本のみ)※+6曲の「Darling Be Home Soon」「Indian Wells Woman」「Come The Fall」「Kicking The Gong Around」のSingle Version73年のMumからのシングルのみの「Names, Tags, Numbers And Labels」「Rainbows Bent」は日本のみ。「Rainbows Bent」はこれのみCD化。US194

 

☆必要なコンピレーション(ライブ参加含む)

1968 『The Association's Greatest Hits』(ワーナー)※「Enter The Young(Alternate Version)」収録。クリアな音質のステレオ。エンディングはコーラスで歪んだギター音が残るテイクで、『The AssociationDeluxe Expanded Edition)』収録の「Enter The Young unissued mono 45 mix)」と同じ録音で大きくミックスを変えたものと思われる。US4

1991 『The Ed Sullivan YearsHappy Together -Sixties Rock(TVT)1968年にエド・サリヴァン・ショーに出演時の「Along Comes Mary」「Never My Love」の2曲収録。

1997 『The Monterey International Pop Festival(Box Set)』(Rhino)※1967年のライブ。「Along Comes Mary」「Windy」の2曲収録。

2002 『Just The Right Sound』(Rhino)※US盤のみ編集が違って優れている。まったくジャケットが同じのEU盤には貴重音源がないので要注意。US盤にはライブアクト用インスト「The Machine」(『RenaissanceDeluxe Expanded Mono Edition)』にも収録)やデビューのJubileeのシングル片面「Baby I’m Gonna Leave You」。1966Larry Ramos加入前のシングル「It’ll Take A Little Time」、Russ Giguere1971年のソロ・アルバムより「Pegasus」、1975年のJules AlexanderRuss GiguereのプロジェクトBijouのシングル「Carry On」のシングル等収録されたオムニバス。

2012 『The Complete Warner Bros.& Valliant Single Collections』(Now Sounds)※1965年のヴァリアント時代のシングルのみの「One Too Many Morning」「Forty Times」から1970年のシングルのみ「Just About The Time」を含むWarner時代ラストの『Stop Your Motor』までのSingle Version網羅。Mono Single Versionの「Like Always」は11秒、「Time For Livin'」はステレオ&モノのアルバムに比べて3秒短い。

 

☆必要なシングル

1965 「Baby,Can’t You Hear Me Call Your Name」※JubileeからのデビューシングルB面。カップリングは「Baby I’m Gonna Leave You」。未CD化。

 

オマケ〇シングルチャート

67 Along Comes Mary-US7Cherish-US1Pandora's Golden Heebie Jeebies-US3568 No Fair At All-US51Windy-US1Never My Love-US268 Everything That Touched You-US10Time For Lovin’-US39Six Man Band-US4769 Goodbye Columbus-US80Under Branches-US11070 Yes I Will-US120Just About The Time-US10672 Darlin’ Be Home Soon-US10473 Names, Tags, Numbers And Labels-US91

 

(作成:佐野邦彦)




2017年6月13日火曜日

☆Glen Campbell:『Adios』(Universal/B0026502-02)


グレン・キャンベルは、自分にとって文句なしのレジェンドだ。アメリカを代表するミュージシャンのグレンは20116月にアルツハイマー病である事を公表したが、2008年から記憶障害が始まりながらも2年かけて録音した大作『Ghost On The Canvas』を20118月にリリース、内容も素晴らしく、まさにファイナルのスタジオ・アルバムで高い評価を受けた。それから6年、最新作『Adios』がリリースされた。なぜ新作?それは病気が分かり、この2011年に新曲をレコーディングしていたからだ。こういう絶望的な病気の中でも歌が歌えるうちに音楽を作ろうというグレン・キャンベルの姿勢はミュージシャンの鏡だ。もちろん人間としても。冒頭の曲はあの『真夜中のカーボーイ』の「Everybody’s Talkin’」で、出来はニルソン以上、PVが見られるので是非聴いて欲しい。歌い方とアレンジがニルソンそのままなので、原曲の爽やかさがそのまま生かされている。私はニルソンだからというこだわりは無く、曲が最も好きなタイプの曲なので、このグレンのカバーは最高で最後の贈り物だった。ちなみに私はこの『真夜中のカーボーイ』が、映画史上ベスト3に入るほど好きで、アメリカの光と影をこれほど切なく、しかし陰鬱にならず明るさを湛えながら描いた映画はなく、特にダスティン・ホフマンの「ラッツォ」の演技は壮絶で、今もなお、夢中になって見入ってしまう。ジョン・バリーの書いた物悲しいハーモニカのテーマ曲も素晴らしく、1969年のアカデミー作品賞に輝いている。あまりに映画が好きだったので映画の話に脱線してしまったが、まずはこの冒頭の「Everybody’s Talkin’1曲で買う価値はある。そして12曲中、タイトル曲を含む4曲が、盟友ジミー・ウェッブの曲だ。1965年にデビュー、1967年~1969年のジミー・ウェッブはまさに神懸かりの名曲を次々に書き、グレンに書いた「By The Time I Get To Phoenix」「Wichita Lineman」「Galveston」はポップ・チャートでも大ヒットになりグレンに成功とグラミー賞をもたらした。その他もフィフス・ディメンションにはこれもグラミー賞曲「Up Up And Away」とアルバム全体が名曲で覆われた『The Magic Garden』があるし、リチャード・ハリスの大ヒット「MacArthur Park」や枚挙にいとまがない。1970年代以降のジミーの曲は60年代のような輝きは無くなったが、素晴らしいバラードを数多く残しており、グレンには長く楽曲を提供してきた。「Adios」は1989年リンダ・ロンシュタットの『Cry Like A Rainstorm』、「Post Card From Paris」はジョン・デンバーの『The Flower That Shattered The Store 』、この2曲に加えて「Just Like Always」と「It Won't Bring Her Back」は1993年のジミーのソロアルバム『Suspending Disbelief』で発表された曲。どの曲もアコースティックなサウンドによる落ち着いたバラードに仕上がっている。「She Thinks I Still Care」は1972年のアルバム『Glen Travis Campbell』に収録されていた2回目のカバーで、心地いいカントリーナンバー。ウィリー・ネルソンが参加した彼の自作の「Funny How Time Slips Away」は、雄大なサウンドが心地良い。ウィリーはテキサス出身のカントリー界の超大物で、シンガーソングライター、ギタリストとしても高い評価を得ているレジェンド。そしてグレンのコーディネーターでアルバムでも中心になったカール・ジャクソンの「Arkansas Farmboy」のあとは、テキサス出身のカントリーシンガーソングライターで1964年にはグラミー賞を取るなど多くのヒットを放ったものの56歳で亡くなったロジャー・ミラーの「Am I All Alone」を、グレンと現在のカントリー界のレジェンド、ヴィンス・ギルが参加して歌う。力強いビートのカントリーだ。そしてボブ・ディランの「Don't Think Twice, It's All Right」が登場する。説明は不要、ディランはシングル「Blowin’ In The Wind」のB面で発表し、PP&Mがカバーして大ヒットになるなど知らない人はいないはず。もともとカントリータッチだったので少し強めてアレンジされた。そしてもう故人であり「Goodnight Irene」などの大ヒットで知られるアトランタ出身のカントリーシンガーのジェリー・リード作の「A Thing Called Love」。ギター2本、ベース、ピアノでシンプルに仕上げているのがいい。しかしこれだけのクオリティのセッションを行うことができたグレンだが、2012年までプロンプターを使って最後のツアーを行い、その後、ドキュメンタリー映画『Glen Campbell I’ll Be Me』用に20131月「I’m Not Gonna Miss You」を録音し、完璧な歌を聴かせてくれたが、映画ではツアー最終日であることもグレンは分からなくなっていたが、それでもあの声と歌、そしてレッキングクルーの腕利きギタリストとしてのギタリストの腕前は変わらなかった。(佐野邦彦)

2017年6月12日月曜日

☆稲垣吾郎の『ゴロウデラックス』に新保信長さんが登場する。東大出のフリー編集者の新保さん、私は『SPA!』時代に取材を受けそれ以来だが、『国歌斉唱』という本が面白い。


『ゴロウデラックス』という深夜番組をご存知だろうか?TBS木曜深夜0:58(つまり金曜)の30分番組で、元SMAPの稲垣吾郎が話題の図書の著者を呼んで、朗読なども交えながらその本や人となりを解明していく番組だ。『クレイジージャーニー』に続く番組なのでいつも見ていたが次回616日の予告を見て驚いた。「新保信長『字が汚い!』」…え?この名前はあの新保さん?「信長」なんていう人は他にいない。さっそくamazonで調べたら最新刊で現在売り切れ、これじゃ本放送に間に合わない…でも紹介しとかなくちゃということで、本をまだ読んでいないのに、オススメすることにした。新保さんは、東大出の流しのフリー編集者・ライターである。お会いしたのは20年以上前、とり・みきさんのマンガのレギュラーであるたきたかんせいさんが勤めていた下北沢の「ブックスおりーぶ」という小さな書店だった。その頃、時々遊びに行っていたのだが、そこで紹介された。新保さんは「SPA!」の編集者をされていて、マンガに詳しいので私が80年代に10年間やっていた「漫画の手帖」というミニコミを愛読されていたらしく私の事を知っておられた。その頃、私は舞台をマンガから音楽に移して「VANDA」を作っていたのだが、どういう全体のコンセプトか忘れたが、「サラリーマンが趣味でこんなミニコミを作っている」という取材を受け、三軒茶屋の三角地帯のどこかで写真を撮ってそのインタビュー記事は「SPA!」に掲載された。その雑誌は自宅のどこにあるか分かっているのだが、妻に出してもらうのが大変なので止めた。その後、新保さんはフリーになり、はじめての単行本『消えたマンガ雑誌』(メディアファクトリー)を出し、その中で1Pを使って『幻のマンガ研究ミニコミ誌「漫画の手帖」よ、よみがえれ!』というコラムを書いていただいて、自分が編集していた「漫画の手帖」を大変褒めていただいた。この本には①消えた少年マンガ誌として「少年キング」「少年アクション」「少年宝島」や一時期は先進的で大人気だった「コミコミ」②マンガマニアの自分達が最も夢中になったニューウェーブマンガ家達によるSFマンガ誌の「マンガ少年」「マンガ奇想天外」「少年少女SFマンガ競作大全集」「リュウ」「DUO」「スーパーアクション」「漫金超」「コミックアゲイン」「Peke」③先進的な少女月刊誌の「リリカ」「コミック・モエ」、④自販機本ながら亀和田武が編集長、吾妻ひでおなどが連載し、入手が大変だったエロマンガ誌「劇画アリス」などもう今見ると懐かしい雑誌ばかりで、この時代を経てきたマンガファンは見るだけで涙もの。特に②はほとんど買っていた。

その後、私は音楽に完全にシフトチェンジしたので、新保さんとの接点は無くなるが、年賀状のやり取りだけは20年以上ずっと続いていた。とても律儀な方だと分かるだろう。「ゴロウデラックス」の出演を知ってamazonで新保さんの本を見るとメディアファクトリーなどから4大紙のオバカニュースを集めた「笑う新聞」「もっと笑う新聞」「言い訳するな!」シリーズ、新保さんのアイデンティティ―というべき「タイガースファンという生き方」「東大生はなぜ「一応、東大です」と言うのか」があり、最新刊の『字が汚い!』が入手できないのでその前の「国家斉唱」(河出書房新社)を読んだ。読んでみたらなかなか興味深かったのでこの機会に紹介しておこう。

この本は「君が代」に対して右翼にも左翼の立場にも立たず、世界の国歌はいったいどんな内容の歌詞を歌っていて、国際大会、通常の国内、卒業式などでどのように扱われているかが詳しく語られる。かなり共通しているのは、歴史ある国歌ほど、古臭い単語を使っていて若い人には覚えにくいこと。「君が代」も含め国歌とはそういうものらしい。これ、国際大会で歌っていいのかよという「奴らの薄汚い血の雨を降らせろ」と歌うフランス国歌の「ラ・マルセイユーズ」は賛否がずっとあるらしい。こういう攻撃的な歌詞の国歌は共産圏の中国、キューバがあり、筆者はこのカテゴライズにしていないがタイもかなり強烈だ。アメリカ国歌も国への忠誠が強い。歌詞の内容が変わったのがロシア。ソ連時代の曲の歌詞を変え、「神に守られたふるさとの大地」とあるのがソ連と決定的に違っていた。戦争に負けて1番が歌えなくなり3番を歌っているドイツもある。モザイク国家でかつフランコ政権時代の負の遺産があるので未だに歌詞が決定していない。スペインとサッカーで何度も戦った南米コロンビアは、歌詞の3番で、『…「スペイン王には従わない」その信念はみんなの心に響きわたってた』と、かつて侵略者として散々ひどい目にあわされたスペインに対する怒りが入っているが、その他の南米の国歌にも入っているかもしれない。同じスペイン語なので面と向かって歌われるとスペイン人は嫌だろうが、3番まで歌われることはないな。同じく白人に奴隷にされたガーナ、カメルーンというアフリカ2か国はそういう恨みみたいな部分は歌詞にない。イタリア、エジプトは悠久の歴史を感じさせるもの。新しい国のイスラエルも2000年前からの約束の地というユダヤ民族のアイデンティティを歌う。面白いのはチェコで、チェコスロヴァキアは2つの国の国歌を無理やりつなげた歌だったので国が分裂したとともに国歌も分裂し、半分になった。スウェーデン国歌で歌われるのは北欧の素晴らしさで、具体的にスウェ―デンは出てこない。「君が代」は「君」が何を指すのかということで左翼系が問題視する訳だが、戦後憲法で「天皇」は「象徴」であって「元首」でないので戦前になぞらえるのはおかしいところ。ただ象徴としての天皇陛下がいるのだから、女王を称えるイギリス国歌と近い路線とこの本ではカテゴライズされた。自分は「君が代」が好きなのだが、その歌詞ではなくメロディとサウンドである。ほぼ100%、西洋の音階で作られている外国の国歌に対して、日本だけ明らかに違う。これは素晴らしいといつも思っている。世の中には天の邪鬼というかイチャモンを付ける人がいるもので歌詞の「…さざれ石の巌となりて…」はあり得ずこういう歌詞はおかしいなんて書いている人がいたが、韓国の国歌では「東海(=日本海)と白頭山が干上がったりすり減ってなくなったりするくらいまでも神様が私達を守ってくれる…」と何やら似た構造の歌詞から始まるのが面白い。反日が作法という韓国だが、どこか日本に似てしまうのはメンタリティが似ているのだろう。最後は「君が代」に対する色々な地方紙の日本国内の新聞の論調まで山ほど転載しながら、新保さんは「もう何だかんだ言っても国歌は「君が代」でいいと私は思う。今さら変えようがないし、変えてもロクなことにならない」と、ユルーく支持している。海外じゃ国によって即起立!みたいな国があれば、ゆるゆるの国もあって、政府の「国際社会の常識」というのは必ずも当たっていないのが分かったし。(佐野邦彦)