先日紹介したブライアンとアンディ・パレイの 1996 年のセッション集「Andy Paley Sessions 1996」と基本的に内容は同じだが、決定的に違うのはその音質だ。前のものは音質は今一つだったが、この CD は文句なしのクオリティで、それまでよく聴こえなかったコーラス・ワークや、パーカッション、ギターのバッキングがひとつひとつはっきりと耳に届いてくる。デニスの「Bamboo」以来の衝撃だ。このブートでないと、このアルバムの魅力は十分伝わらないだろう。このアルバムといい、「Sweet Insanity」といい、ブライアンはボツになってしまったアルバムの方にいい曲が多く収められているのは、なんとも皮肉だ。ただ、この「Landylocked」(笑えるね)には前の CD の“Soul Searchin'”のブライアン・ヴァージョン、“Proud Mary”の初期 2 ヴァージョン、ボーナストラックのウィルソンズとの“Everything I Need”のデモ 2 ヴァージョンと“This Isn't Love”のデモは収録されていない。その代わり“Saturday Morning In The City”の初期ヴァージョンと、ビーチ・ボーイズの録音で、かつての“A Day In The Life Of The Tree”を思わせる初登場音源“Out In The Country”(71 年)、さらに音は悪いが 63 年の未発表曲“Bach Home”の歌い入りとバッキング・トラックの 2 テイクが入り、ボーナスは充実している。さらに“Soulful Old Man Sunshine”の別テイクも入っていたが、明確な違いは感じられなかった。なお、このブートは最近多くなって来た CDR である。(佐野)
1999年3月9日火曜日
☆Hollies: Evolution(EMI/4-99427-2)
「Butterfly」と並ぶホリーズの 2 大傑作アルバムが、遂に紙ジャケで再発された。この EMI のリイシューが素晴らしいのは、モノとステレオの 2 つのアルバムが一つになったいわゆる 2 on 1 である点で、音圧を感じて迫力のあるモノ、クリアーな音の分解でモノでは聴こえにくいコーラスやバッキングが味わえるステレオと、どちらも楽しめるから素晴らしい。さて 67 年にリリースされたこの「Evolution」は、それまでのアルバムで最高のメロディのクオリティを持ち、力強いギターが前面にフィーチャーされた、見事なパワー・ポップ・アルバムに仕上がっている。“Have You Ever Loved Someday”“When Your Light Turned On”“The Games We Play”の爽快感は痛快無比だ。ポップなメロディと力強いハーモニーが、歯切れのいいギターのバッキングに乗った、ポップ・ミュージックの理想がここに結実している。ソフト・ロック・ファンもこのアルバムは絶対に「買い」である。またバロック調の“Ye Olde Toffee Shoppe”も愛らしいし、サイケ調のギターがフィーチャーされた緊張感のある“Then The Heartaches Begin”も魅力的だ。サウンドに広がりがあり、最も充実していたホリーズの姿が伝わってくるだろう。(佐野)


1999年3月8日月曜日
☆The Spiders Meets The Tempters On Karaoke(テイチク)
本 HP でずっと紹介しているテイチクからのフィリップス音源の GS のリイシューで、帯を 10 枚集めて応募するともらえるのがこの非売品の CD。内容はスパイダース 10 曲、テンプターズ 6 曲の都合 16 曲のバッキング・トラック、つまりカラオケが収められている。スパイダースには“エレクトリックおばあちゃん”や“真珠の涙”が入っているのが嬉しいが、“あの時君は若かった”“フリフリ”“バンバンバン”などの代表曲がないし、テンプターズでは“神様お願い”“エメラルドの伝説”が入っていない。これは、やはりオケは一部の曲にしか存在しないのか?でもこの CD に合わせて歌うとまさに GS になりきれるので、このシリーズを買い続けている人は是非応募して、この CD をもらっておこう。(佐野)

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