2004年7月30日金曜日

☆ Kinks:『The Kinks Are The Village Green Preservation Society (Special Deluxe Edition)』(Sanctuary/SMETD102

キンクスのアルバムの中でも最もキンクスらしいアルバムとして、当時ヒットはまったくしなかったものの、今では全てのキンクス・フリークに最も愛されているアルバムがこの『ヴィレッジ・グリーン(通常こう呼ぶ)』だった。
そしてこの3枚組のボックスは、ステレオ/モノだけでなく、この時期に録音されたあらゆる音源を網羅した究極のコレクタブル仕様になった。詳細な解説も申し分なく、ファンは絶対購入すべきアイテムである。なんといっても多くの未発表テイクが魅力なので、そのラインナップを紹介しよう。
始めて聴くのは即興のインストと思われる "Mick Avory's Underpants" 。
同じくインストの "Easy Come,There You Went" にはメロトロンが加わっていた。
ダブル・トラックで歌われた重々しい "Village Green" 、オーバーダブがなく少しドライなミックスの "Animal Farm" 、バックトラックだけの "Village Green" , "Phenomenal Cat" 、そして BBC セッションからは "Do You Remember Walter" , "Animal Farm" , "Days" の3曲が加わった。 "Days" は既発の BBC セッションとは違い、 "Animal Farm" と同じくオフィシャル・ヴァージョンとほぼ違いが分からないテイク。
"Do You Remeber Walter" には冒頭に話し声が入っている。
イントロにカウントが入った "Johnny Thunder" のステレオ・リミックス、モノ・モックスの "Mr.Songbird" , "Misty Water" , "Did You See His Name" 、ステレオ・ミックスの "Wonderboy" , "Creeping Jean" も初登場。
初 CD 化のものとしては "Rosemary Rose" , "Lavender Hill" , "Where Did My Spring Go" , "Groovy Movies" , "Spotty Grotty Anna" があるが、これらが収録されていた『The Great Lost Kinks Album』と、初回プレスの『Dead End Street』につけられていたボーナス・ディスクにのみに収められていたレア・トラックはそれぞれ2曲、1曲が未収録に終わり、『ヴィレッジ・グリーン』の趣旨に添ったものだけのコンセプトだったことが分かる。(佐野)
      

 
                             

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