1998年6月4日木曜日

☆Brian Wilson : Imagination (BMGビクター/706)

ブライアンが本格的に取り組んだアルバムは「Pet Sounds」以降11年周期だったが、今回は1年早い10年で届いた。さて肝心なその出来だが、歌声、メロディがポジティブなのがいい。「Brian Wilson」は全体的に緊張感があり、楽しく聴けるものではなかったが、このアルバムはポップだし、楽に聴ける。 "Let Him Run Wild"  "Keep An Eye On Summer" という2曲の往年のセルフ・カバーがやはり光るが、これは原曲がいいのだから当然。 "She Says That She Needs Me" 65年の未発表曲 "Sherry She Needs Me" で、元が良かっただけに嬉しい登場だ。ベスト・トラックはシングルになった "Your Imagination" 、爽やかな "Where Has Love Been" 、ポップな "Dream Angel" 。ブライアンのポップな持ち味が発揮され、構えることなく気持ち良く聴ける。同じく "South American"  "Sunshine" もポップでかつ、明快でいい。異色なのは歌謡曲風の "Cry" 70年代のボツ曲 "My Solution" を使ったかつてのブライアンを引きずるような "Happy Days" で、この2曲は個人的には不要だった。なお日本盤には CD シングルに収められていた "Your Imagination" (A Cappella Version)がボーナス・トラックで収録されている。(佐野)
 

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