特にバッキンガムスのこのセカンド・アルバムは、ソフト・ロック・ファンにも人気が高い "Don't You Care" も含み、後のBS&Tやシカゴのプロデューサーとして名をあげたジェイムス・ウィリアム・ガルシオがプロデュースに作曲と、全面的にバック・アップしたアルバムとなった。バッキンガムスのヒット・ソングを一手に受け持ったモブのソングライター、ジム・ホルヴェイの書いた "Don't You Care" と "Why Don't You Love Me" は軽快なポップ・チューンだが、ガルシオがらみの曲はホーンやストリングスを大胆に導入したガルシオのアレンジによって格調の高い作品となったが、どこか陰鬱でバッキンガムスの本来の若々しさをそいでしまった。案の定バッキンガムスとガルシオは対立し、次作ではガルシオの作品を一掃し、メンバーのマーティー・グレッブが中核になって曲を書いている。このセカンド・アルバムは、ガルシオの作品であり、バッキンガムスの魅力はこれだけでは伝わらない。マーティー・グレッブもいい曲を書いているし、以前リリースされたシングル中心のベスト・アルバム「Mercy Mercy Mercy」が何と言ってもお薦めだ。
1997年4月21日月曜日
☆Sagittarius : Present Tense (Sundazed/11053)
さっそくその未発表曲を順に追うと、まずはハープシコードやベースのフレーズ、そしてさりげないようで高度なハーモニーをしのばせた "Artificial Light" だ。最も「Present Tense」の内容に合った曲と言えるだろう。続く "Get The Message" はボビー・ヴィー唯一のソフト・ロック・アルバム「Come Back When You Grow Up」のベスト・トラックとしてすでにご存じの方も多い佳曲。ブライアン・ハイランドのシングル(残念ながら未聴)にもなっており、ポップで力強いこの曲は前曲に続き聴きものだが、サジタリアスのナンバーとしては異色かもしれない。語り中心のゲイリー・アッシャー作の "Mass #586" 、カート・ベッチャーが作者としてクレジットされているフォーク・ロック調の "Love's Fatal Way" はたいした出来ではない。それよりもサンディ・サルスベリー作の "Lonely Girl" がいい。トゥゲザーでのソロ・シングル "Do Unto Others" やミレニウムの "5 PM" などアップテンポの爽快なポップ・ナンバーを書かせたら最高の腕前を持つサンディだけあり、この曲も軽快で浮き浮きしてしまうようなポップ・ナンバーに仕上がり出来はいい。ただしこの曲もサジタリアスぽくはないが。そしてレコーディング・セッション・シートでは存在が確認出来ていた "Sister Marie" も収められた。ただし歌はまだ入っておらず、本 CD ではその美しいバック・トラックしか聴くことが出来ない。この曲は結局、ゲイリーがチャド&ジェレミーの為に使っている。加えてデモ・ヴァージョンとしては十分なレベルに達していた "The Keeper Of The Games" のデモ、シングル・ヴァージョンとして "My World Fell Down" "Hotel Indiscreet" も収められた。Sundazedのリイシューではイエロー・バルーンやブルース&テリーがリストに上がっており、日本と比べてやっと重い腰を上げたかという印象だが、こうしてボーナスに未発表トラックが入るのが必須なだけに楽しみだ。(佐野)
1997年3月25日火曜日
☆Patty And The Emblems : Golden Classics (Collectable/5765)
ニュージャージのカムデンのソウル・グループ、パティ&ジ・エンブレムスはポップ・チャートでは64年4月にレオン・ハフらの
"Mixed-Up,Shook-Up,Girl" を37位にランクさせたというのがポップ・チャートでの唯一のヒットである。注目はテディ・ランダッツォ作・プロデュースの "Let Him Go Little Heart" が入っていること。弓を引くようにタメを作りその後一気に解放させる、強弱のついた華麗なテディ・ランダッツォ・サウンドで作られており、この1曲でも買う価値は十分。そして他の曲のレベルも高く、これはお薦めだ。(佐野/Special Thanks To 加藤 義彦)
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