2013年4月13日土曜日

☆Stephen Stills:『Carry On』(Rhino/R2534539)

ディスク1では「Travelin'」が1962年のスティルスの弾き語りのフォークソング。バッファロー・スプリングフィールドの「Everydays」はよく聴かないと若干ピアノが大きくミックスされている。そして同じくバッファローの「Uno Mundo」は、未発表のクレジットはないが、初CD化のシングル・ヴァージョンで、アルバムでは僅かにしか聴こえないホーン・セクションが大きくフィーチャーされ、よりラテンのビートになっていて二重丸。68年の「Who Ran Away」は未発表曲だが、「Marrakesh Express」のようなスチール・ギターが入った、洒落たメロディの曲で個人的な好きな曲。「49 Reasons」は後に「49 Bye Bye」で、よりファンキーなヴァージョンだった。お馴染みの「4+20」は1969年の録音で差がまったく感じられない。「So Begins The Task」も1969年のスティルスのほぼ弾き語りのデモで後にマナサスのアルバムで使われた。「The Lee Shore」はご存じクロスビーの曲だが、スティルス個人で録音しており、『4 Way Street』でのアコースティックヴァージョンと違い、ラテンビートのロックのデモにアレンジしているのが新鮮。CSN&Yの「Carry On/Questions」は基本的な部分は同じだが、バックのエレキギターのおかずのコードワークが違う。ディスクではスティルスの1stで共演したジミ・ヘンドリックスの真骨頂を発揮したスティルスとの熱いギターバトルが残されていて「No Name Jam」は聴きものだ。1970年の「The Treasure」は、ビートもサウンドもメロディも高揚感のあるなかなかの快作で、後のマナサス・ヴァージョンよりいい。リンゴ・スターが参加した美しい「To A Flame」は、有意な差は感じられなかった。2ndのハイライトの「Change Partners」もしかり。「Do For The Other」は1971年のスティルスとSteve Fromholzのデモで後の1stに入ったがこちらはライブ。CSN&Yの「Find The Cost Of Freedom」は1971103日のライブでスタジオや他のライブと比べて全く同じ。「Little Miss Bright Eyes」は1973年のデモでファンキーな感じがあり、いかにももう73年のスティルスという感じ。ディスク3と4に関しては自分で聴いて確かめてください。(佐野)
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