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2011年9月14日水曜日

☆『THE DIG presents ディスカヴァリー』で『スマイル・セッションズ』を特集

シンコーミュージック刊で9/28(水)発売の『THE DIG presents ディスカヴァリー』で、11月1日発売予定の『スマイル・セッションズ』が特集される。
特集のパート1は、特集の目玉であるMojo誌に掲載されたブライアン・ウィルソン、アル・ジャーディン、マイク・ラブ、ヴァン・ダイク・パークス、そして編集を担当したマーク・リネットによる『スマイル・セッションズ』に対するインタビューである。初めて聞くエピソードばかりで興味深い。ブライアンは『スマイル』は断片だらけで完成した曲は一つもなかった、だから放棄したというが、実際には完成していた曲の方が多く、その他の曲も『ブライアン・ウィルソン/スマイル』を聴けばわかりように少し書き足せば完成していた。ブライアンの記憶というのはいつも曖昧な部分が多いので、ブライアンのインタビュー時点での認識はその程度という事だろう。『ペット・サウンズ』『スマイル』を理解できず、ブライアンやヴァン・ダイク・パークスを攻撃し続けたとしてA級戦犯のレッテルを張られているマイクのインタビューは面白い。内容はいい、でも歌詞はダメだ。俺が書いた方がヒットしたことで分かるだろう、と強弁を張っていた。そして自分はアホ扱いされていると自ら言っていた...。マイクとアルとの共通点は、この頃のブライアンはドラッグ漬けで耐えきれなかったという点だ。ただアルはヴァン・ダイク・パークスの書く歌詞は大好きで、マイクには理解できなかったとも言っている。このグループの2人がブライアンの仕事ぶりに批判的だったのは明らかで、ブライアンはメンバーの抵抗が嫌だった、うんざりだったと言い切っている。賢いヴァン・ダイク・パークスは特定のメンバーを批判するようなことは言っていない。そして唯一、ブライアンがビートルズから受けるプレッシャーも『スマイル』頓挫の一因と言っていたのが興味深い。
パート2は、私が書いた『スマイル』公式発売までの、我々リスナーの宝探しの旅をまとめてみた。『スマイル』のブートレグが初めて出たのは1983年発売のアナログ盤で、今聴くと純粋な『スマイル』音源は半分程度しかないが、そのインパクトは凄まじかった。しばらくはLPのブート以外は、音質の悪いスタジオ・チャット入りのカセットテープを手に入れて聴きこむなど、手掛かりになるものはどんなものでも手に入れ、足らない部分は想像力で補うしかなかった。CD時代に入り、2イン1シリーズのボーナストラック収録と並行して起きた公式音源大量流出(ビートルズとまったく同じ構図)によって、『スマイル』音源がブートレグ、オフィシャルと交互にリリースされ、その全貌はかなり見えるようになる。しかし公式プレスがないので、唯一当時作られていたジャケット裏の曲目はいったい何なのか、それを見つけることがみんなの次の目標になり...という経緯を、実際に私がブライアンに行ったインタビューで『スマイル』の謎に切り込んだエピソードなども交えてまとめてみた。書いた時点でも、今現在でも、公式盤の「音」は届いていない。長く、本当に長く、28年も探し続けたジグソーパズルのピースがようやく揃うのである。まずはこの本を読んで予備知識を深め、リリースを待とう。(佐野)




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