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2008年10月22日水曜日

☆Peppermint Rainbow:『Will You Be Staying After Sunday』(Rev-Ola/CRREV263)

本当にオススメできるCDというのは数少ないが、私にとって2008年のリイシューでこのペパーミント・レインボウのCDは、フォーシーズンズのモータウン時代のコンプリート・コレクション、パレードのコンプリートと並んでベスト1である。ストレートのリイシューなら簡単だが、シングル・オンリー、未発表曲を入れてこそ、価値あるリイシューと言える。本盤は、同名のアルバムに5枚のシングルを全てシングル・ヴァージョンで入れたコンプリート・オフィシャル音源集であり、内3曲はシングル・オンリー、さらにその中で2曲が初のCD化だ。そしてその初CD化の2曲が、このアルバムのハイライトとも言える最高の曲なので、今回のリイシューの価値を飛躍的に高めている。
まずはなんといってもニール・セダカの書いた「Good Morning Means Goodbye」だ。このキャッチーなナンバーはサビのメロディの展開に胸をすくような快感があり、誰もが瞬時に気に入る傑作である。私はこの曲が大好きで、Radio VANDAが始まってすぐの第2回、20016月にすぐにオン・エアーしているが、それほど多くの人に聴いてもらいたい曲だったので、このリイシューは本当に嬉しい。RCAとの契約が切れ、シンガー・ソングライターとして再出発する『Emergence』以前の不遇の時代の作品だが、さすが我らのニール・セダカ、最高の曲を書いてくれた。そしてそのカップリングの「Don't Love Me Unless It's Forever」が負けずと素晴らしい。冒頭から圧倒的な音圧で入ってくる早急なこの曲には、心を鷲づかみにされるような切迫感があり、とても魅力的だ。作曲はポール・レカ、さすがの出来である。この曲も14回目Radio VANDAでかけているが、どうしてB面なのかもったいない傑作である。もう1曲のシングル・オンリーは同じくポール・レカの「You're The Sound Of Love」で、キャッチーで巧みな転調を見せるこの快作も本当に素晴らしい。この曲のみ、日本のソフトロックのコンピ盤に収録されたことがあったが、「Good Morning Means Goodbye」が入らなかったのは謎。おそらくこのシングルを聴きもらしていたのだろうね。
アルバム本体は既にCollector's Choiceからリイシューされており、このWeb VANDAでレビューもしているので、聴きどころのみ触れておこう。やはり目玉は、ヒットも記録したアル・カーシャ渾身の傑作「Will You Be Staying After Sunday」だ。この曲ほど高揚感という言葉にふさわしい曲はないだろう。最も開放感のあるメロディを冒頭に持ってきた構成が素晴らしく、いつ聴いても浮き浮きしてしまうソフトロックを代表する名曲中の名曲である。この曲が嫌いという人がいたら、私はもうその人とは音楽の話は二度としないと断言できるほどの傑作である。特にアルバムでは曲の終わりに壮大なオーケストレーションが施され、こちらがオススメ。ペパーミント・レインボウ自体は、ポール・レカがプロデュースしていてさらに多くの曲を書き下ろしているので、全てはポール・レカのコントロールに置かれていたものと思われる。レモン・パイパーズなどで実績のあるポール・レカは、ソフトロック・タッチの見事なサウンドを生み出しこのアルバムを華やかなものにしてくれているが、バブルガム・タッチのものは個人的にはいまひとつ。シングル化もされた「Walking In Different Circles」はハーモニーが心地よくなかなか魅力的であり、バーンスタイン=ミルローズの「I Found Out I Was A Woman」は、このアルバムの為に書き下ろしてきれたような開放感があり、ポール・レカのサウンド・プロダクションが光る快作となった。面白いのはポール・レカが書いた「Rosemary」で、中国風のメロディが入ってくるが、イントロのオーケストレーションには往年の東映動画のアニメーション映画を見ているかのような雰囲気があり、不思議と引き込まれてしまった。必ず購入すべきCDなので、すぐに注文しよう。(佐野)
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