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2006年9月1日金曜日

☆George Harrison:『Living In The Material World』(東芝EMI/TOCP70073)

 ジョージのこのアルバムは1973年にリリースされた実質上の2枚目のソロ・アルバムである。70年の前作『All Things Must Pass』がフィル・スペクターのプロデュースもあり、あまりに華麗であったため、スペクターが外れ(1曲を除く)その宗教色の強い内容もあって、あまり話題にされない存在だった。当時はシングル「Give Me Love」とアルバムがどちらも全米1位になったが、それは『All Things Must Pass』の残滓のように思われていたふしがある。ただ私にとってはこのアルバムはジョージのアルバムの中ではファイバリットのアルバムで、特にポップでスペクターばりのリフレインが心地よい「Don't Let Me Wait Too Long」は、ジョージの全ての曲の中でも最も好きな曲と言ってもいい名曲中の名曲だと思っている。また、しっとりとしたサウンドに美しいメロディが生きる「The Light Has Lighted The World」、「That Is All」やドラマティックな「 The Day The World Gets 'Round」も十分なクオリティがあり、軽快で絶妙なテンポ・チェンジを聴かせる「Give Me Love」と合わせて、このアルバムは名盤とされるべきアルバムなのだ。そして今回はボーナストラックに「Bangla Desh」のB面の「Deep Blue」と、「Give Me Love」のB面の「Miss O'Dell」の2曲のアルバム未収録曲が初CD化された。どちらもフォークタッチの軽快なナンバーで嬉しい収録だが、今、ベスト盤が廃盤でCDで聴けない「Bangla Desh」も入れるべきだったのに...ね。そしてカップリングのDVDだ。これ目当てで買った人が大半だろう。まず目玉は初めてディスク化される1991年の日本ツアーの「Give Me Love」だ。この日本ツアーはジョージが生涯2回しか行わなかったツアーのひとつ(1回だけの出演は除く)であり、この91年のエリック・クラプトンを帯同したツアーは日本だけで終わっており、私も東京ドームへ足を運んだが、今から考えると歴史的なコンサートだったんだなと感慨深いものがある。そのライブが初めてディスク化されるのだからこれは感激だ。そして残りはオーディオ・トラックになる。まずは「Miss O'Dell(Alternative Version)」で、あの笑いながら歌っているシングルと違ってきちんと歌っていて、こちらが正規ヴァージョンかと思ってしまう。もうひとつは「Sue Me,Sue You Blues(Acoustic Demo Version)」で、ドブロだけの弾き語りのデモで、シンプルな分逆にブルース色が強くなっていた。映像はトメでおまけ。(佐野)
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