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2006年1月1日日曜日

☆Jigsaw:『Broken Hearted』(ビクター/63302) ☆『I've Seen The Film,I've Read The Book』(ビクター/63303) ☆『Sky High』(ビクター/63304) ☆『Pieces Of Magic』(ビクター/63305) ☆『The Ultimate Collection』(ビクター/63301)


 この度、ビクターよりジグソーの1973年から1977年にかけてリリースされたオリジナル・アルバムが紙ジャケで4枚、そしてベスト盤が1枚が、リリースされた。なんだ、それじゃあ8年前のテイチクのリイシュー全部同じじゃないか、音源しか興味がないしいらないや、と思ったあなた!それは全然違います。今回のリリースでは、テイチクではアルバム未収録のシングルAB面を中心にボーナス・トラックを組んだが、今回はそれらの曲の大半を捨て、未発表曲と未CD化の曲を中心に、レア・トラックをこれでもかと送り込んだ。4枚のオリジナル・アルバムのボーナス・トラックはなんと46曲もあり、その内初CD化が35曲、内11曲が未発表曲と、究極のコレクションに仕上がった。ベスト盤にも初CD化が1曲あるし、これでジグソーがレコーディングしたほとんど全ての音源をリイシューすることができた。特に今回のリイシューで強調したいのは、今までのジグソー観を一変させるファースト・アルバムの曲のおいしい曲の全てと、同じくレアなセカンド・アルバムの全てを織り込む事ができたこと。1970年リリースのファースト・アルバム『Letherslade Farm』でのジグソーは、堂々たるプログレッシヴ・バンドであり、イギリスでは40ポンドのプレミアが付けられていた。続く1971年のセカンド・アルバム『Aurora Borealis』も35ポンドのプレミアと、海外でのジグソーの評価は日本では比較にならないほど高い。劇作風の『Letherslade Farm』は曲ではない部分もって多かったため、曲として聴くことができるもので、出来のいいものは全て収録した。改めて聴くと、グルーヴィなオルガンとギター、ELPばりのインスト(The Ultimate Collection』の「Jesu Joy Of Man's Desiring)があると思えば、『The Village Grren Preservation Society』の頃のレイ・デーヴィスのような牧歌的な美しいバラード(Broken Hearted』の「Say Hello To Mrs.Jones)があるといったい具合に変幻自在で、非常にカッコいい。そして1978年にリック・ジェラードを招き、アメリカで録音されそれまでにないアメリカ的な明快なサウンドで作られたアルバム『Journey Into Space』。結局ボツになり日本のみのリリースで終わってしまったが、今聴くとブレッドのような味わいもあり、いい曲が多かったので、未CD化のものは全て収録できた。同じく1979年のイギリス映画のサントラで、結局リリースされなかった『Home Before Midnight』も未CD化のものは網羅している。さらに1982年にアメリカのみでエレクトラよりリリースされたアルバム『Jigsaw』はファルセット中心のソウル・ミュージックに大きく傾倒したアルバムだったが、リレコされた別ヴァージョンの2曲も含めこれも未CD化のものは全て収録できた。そしてこのアルバムを最後にジグソーは解散している。これらの曲はみなCD5枚のボーナス・トラックに分散して収録してあるので、テイチク盤を買った人も、買い直す必要がある。それだけの価値がある内容の曲が詰まった、リイシューだと言えよう。4枚のオリジナル・アルバムの内容は、以前に紹介しているのでここでは記述しないが、どれも名盤ばかりと断言しておこう。ポップでキャッチー、我々が最も好きで大事にしているキーワードを両立できたバンドがジグソーなのだ。(佐野)
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