2003年10月13日月曜日

☆Hollies:『The Long Road Home 1963-2003』(EMI/07243-584856-2-2)

ホリーズ結成40周年記念でリリースされたCD6枚組のこのボックス・セット、これはコアなファン向けの内容だった。
曲目リストを見るとおや、 "Bus Stop"がないぞ、 "I Can't Let Go"がない、 "Look Through Any Wondow"も "I'm Alive"も "Stop Stop Stop"も、ヒット曲がほとんど入っていない。
これはまいった。
それでいてレアリティーズ的な内容なのかというと、レア・トラックは一部が入っただけで、様々なコンピに入っていたそれらのレア・トラックはそのまま残され、「在庫一掃」にならない。
なんとも不可解な内容で、どこにターゲットが向いているのか分からない選曲だった。
しかしブックレットには各国のシングル、EPジャケットがカラーで並べられ、貴重な写真も多く、またセッション日順のディスコグラフィーがまとめられるなど十分に手がかかっていて、アートワークはコアなファンも満足する出来。
さて、VANDAらしく60年代の音源だけで話を進めると、未発表のものは64年のキンクスばりのビート・ナンバー"She Said Yeah"、65年に録音されたデモ風の "So Lonely"の別テイクと、哀調を帯びたホリーズらしいビートナンバーの "Bring Back Your Love To Me"と "Listen Hear To Me"の3曲、そして68年録音の "A Taste Of Honey"の別テイクはビートがよりオリジナルに近くホーンも入っていた。
そしてライブだ。
66年のストックホルムでのライブは "Reach Out I'll Be There"と "Too Much Monkey Business" , "Stop Stop Stop"の3 曲。
ビートは効いているし、ヴォーカルはシャウトするし、さすがライブ、カッコいいなー。(佐野)


2003年10月10日金曜日

☆October Country:『October Country』(Rev-Ola/51)

先日Radio VANDAで特集したばかりの若き鬼才マイケル・ロイドは、マイク・カーブに呼ばれ69年に僅か20歳でMGMの副社長に就任、オズモンズやショーン・キャシディ、レイフ・ギャレット、ヘレン・レディなどのプロデュースを手掛け、80年の時点で獲得したゴールド&プラチナムディスクが56枚という驚異的な成功を成し遂げた。
そんなマイケル・ロイドは、自らもグループを作ったりソロで活動したりと、アーティストとしての活動も平行しており、実に興味深いミュージシャンなのだが、68年にはこのオクトーバー・カントリーと、スモークの両方のアルバムで、プロデュースのみならず作曲もみな手掛けるという多芸ぶりをみせてくれた。
どちらも「ソフトロックA to Z」で紹介しているのでその存在はご存じの方も多いと思うが、きちんとしたグループが存在していたのが、オクトーバー・カントリーだった。
歌は決してうまいとは言えないが、マイケル・ロイドの曲作りのセンスで、ソフト・ロックのアルバムに仕上がった。
牧歌的な "Good To Be Around" 、弾むようなベース・ランニングが耳に残る "I Wish I Was A Fire" 、サビの解放感が聴きもの "Painted Sky" もいいが、やはりシングルにもなった "October Country" , "Cowboys And Indians" の2曲がハイライト。
マイナー調のバブルガム・ソングなのだが、歯切れがよく、一気に聴かせてしまう。
CD にはボーナス・トラックにシングルのみの "Baby What I Mean" (スパイラル・ステアケースでお馴染みの曲)も収録された。ガレージっぽい仕上がりだ。
なおこの曲は17曲目であり、12曲目となっている CD のクレジットは誤り。
ボーナス・トラックの12曲目から17曲目の表記が、バック・インレイ共々、曲順を間違っている。(佐野)





2003年10月3日金曜日

☆Free Design:『Kites Are Fun』(Light In The Attic/LITA004 )☆『Heaven/Earth』(Light In The Attic/LITA005 )



 日本ではテイチクと徳間ジャパンでオリジナルの7枚のアルバムが全てリイシューされ、一段落ついた感があったフリー・デザイン。
海外ではSietaやCherry Redからリリースされるものの、コンピレーション盤だけで、オリジナル盤のリイシューには至らないのかなと思っていたら、遂にLight In The Atticというレーベルからオリジナル盤のリイシューがスタートした。
第一弾はこの2枚である。CDとLPの2種類でリリースされ、CDにはボーナス・トラックが収められた。
まずはその注目のボーナス・トラックを紹介しよう。
『Kites Are Fun』には "Kites Are Fun" と "The Proper Ornaments" のモノ・シングル・ヴァージョン。
『Heaven/Earth』にはメンバーのエレン・デドリックのソロ・シングル "Nature Boy" , "Settlement Boy" と、トニー・モトーラのプロジェクト3でのソロ・アルバム『Warm,Wild & Wonderful』で、フリー・デザインがコーラスを担当した6曲全てが収録された。
中でもエレンのソロ・シングルはその存在も知らなかった大発見で、 "Nature Boy" はヴォーカルと金管楽器の音が複雑なハーモニーとしてからむ、クリス・デドリックらしい曲。
キャッチーなメロディで始まる "Settlement Boy" は、スローに展開する間奏以降との対比がフリー・デザインらしい。
そしてトニー・モトーラのソロ・アルバムだが、これは彼がギタリストなので、基本的にインストゥルメンタル。
"Do You Know The Way To San Jose" , "With A Little Help From My Friends" , "Scarborough Fair" , "Kites Are Fun" , "Goin' Out Of My Head" , "I Found Love" の6曲にはバック・コーラスが付けられ、ここをフリー・デザインが担当した訳だが、さりげないようで、高度なコーラス・ワークを聴かせてくれた。
この2枚のCDはアート・ワークも良く、初めて見る写真に目を奪われる。
スタジオでのメンバー、ライブ・ステージでのメンバーなど、初めて見るものが多い。
解説もしっかりしているし、PPMのPeter Yarrowのコメントを取るなど、文章も充実している。
来年には2枚目と4枚目のアルバムのリリースが予定されており、今から楽しみに待とう。(佐野)

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