あのジェフ・バリーを囲んで、彼の曲を歌ったアーティストが集まったコンサートのCD版がリリースされた。先に同タイトルのDVD(Image ID0468DFDVD)が出ているが、これはそれをそっくりそのままCDにしただけなので、DVDを買った方が絶対にお徳。リージョン1だが、前に書いたようにマランツのプレイヤー(DV4200)でリージョン・フリーにして見ましょう。(設定方法が分からなければメールでお教えします)ただCDの方がいいという場合もある。その理由は後で。
洋楽: 2001年7月アーカイブ
この2000年にリリースされたライブアルバムは、既にその都度紹介しているため、ボーナストラックの記述以外すべて割愛する。5曲入ったボーナストラックの内"Sloop John B.""Barbara Ann"はOglio盤と同じ。"Wouldn't It Be Nice"と"Help Me Rhonda"はイギリス盤のボーナストラックだとか。歌い出しが不安定だった前者は若干フラフラしながらなんとかこなし、後者はキーを下げて対応した。そして日本のみのリリースなのが最後の"Fun Fun Fun"。ブライアンはこのアップのビートに乗った名曲を見事に歌いこなしていた。音程、ハーモニー共に十分な出来。
(佐野)
昨年、ブライアンのサイトでダウンロードできたブライアン作のクリスマス・ソング"On Christmas Day"が遂にCD化された。しかしこのCD、どんな大手のCDショップでも、インターネットでも入手できない。というのもWalmartというアメリカのコンビニチェーンの店頭で売られているCDで流通ルートがまったく違うからだ。
地球音楽ライブラリーのシリーズの第9弾としていよいよビーチ・ボーイズが登場した。監修は中山康樹氏で、コンピを含む全アルバム紹介、ブライアンのソロ、ヒストリー、ブライアンとの95年の会見記など本書の中核になる部分を書いている。
ビーチボーイズを脱退したアル・ジャーディンが、マットとアダムという二人の息子と、ブライアン・ウィルソンの二人の娘、ウィルソンズことカーニーとウェンディを中核に作ったグループが、このアル・ジャーディン、ファミリー&フレンズだ。マイク・ラブとの対立などが原因で別れたため、それまでのビーチ・ボーイズのバッキング・クルー、ジミー・ヒンチやエド・カーターもこちらのメンバーになった。
このシリーズ、まだ続きがあった。今度はVol.8までの4枚だが、Vol.8は全て公式音源なので紹介はしない。まずはマイクのソロ中心で78年録音のVol.5から。"Almost Summer"4テイクなど、複数テイクのものが多いが、かつての『Surfin' Rarities』シリーズや他に入ったものばかりで、確約はできないが、新発見はなさそうだ。78年から83年のデモ集Vol.6では"Goin' On"がある。特にTrackとカッコ書きされたカラオケテイクは、アップテンポの歯切れのいいドラムのパートが交互に加わり、完成していたらまったく別の雰囲気の曲ができあがったことを伺わせた。あとマイクの歌がまったくキーが違っていて、まともにはとても聴くことができない"Can't Stop Talking About American Girls"も私は初めて聴いた気がするのだがどうだろうか。84年から89年の公式音源集Vol.7には唯一の未発表曲、84年『The Beach Boys』のアウトテイク"At The Hop"が収録された。古いロックンロールのカバーを完璧に歌いこなしたこのテイクは、このシリーズのハイライトになった。
(佐野)
Dumb Angelがリリースを開始したブートの新シリーズ。まずVol.1はデビュー当時の音源から68年まで収録しているが、初期音源はオフィシャルものばかり。
Vigotoneより、初登場の音源満載のブートがリリースされた。これは2部構成で前半は1967年8月25日、ホノルル・インターナショナル・センターでのライブだ。音はライン録音でいいが、バッキングのバランスがやや悪く、聴こえる楽器とそうでない楽器がある。
2000年、ネット販売されたライブCDが、この度Oglioレーベルより再リリースされた。パッケージやレーベルなどほとんど変わらない。ちょっとした色の違いはあるが、基本的には同じものだ。しかし、問題は曲数。ボーナス・トラックとして"Sloop John B."と"Barbara Ann"の2曲とブライアンのインタビューが追加されているのだ。"Sloop John B."は途中のアカペラ・パートがグッド。楽しい"Barbara Ann"はやはりこれがトリという感じがする。インタビューでは途中でブライアンはピアノを弾きながら"Wouldn't It Be Nice"と"Back Home"を歌うが、この展開、『ビーチ・ボーイズ・コンプリート2001』に掲載したインタビューと同じでしょ。やっぱりブライアン、言うことはある程度パターン化されているみたい...。
(佐野)
これは単独の売り物ではなく、サービス品のCD-ROMである。中には日本盤の帯付LPジャケ40枚、シングル55枚、EP10枚、12インチ1枚のジャケットの画像が入っていて大きく見られるのがミソ。要は『The Beach Boys Complete 2001』掲載のジャケが大きく見られるということだ。なんといってもサービス品なのに紙ジャケ、さらに帯まで付いているのが楽しい。
(佐野)
2000年のアルバムなので何を今さらと思われるだろうが、実は私はこのアルバムの存在に気づいていなかった!それで『The Beach Boys Complete 2001』にも掲載し忘れたため、ここで紹介しておきたい。このアルバムは「ファーム・エイド」なるアメリカの農業を守るためのチャリティー・コンサートのライブの総集編で、毎年ニール・ヤングやウィリー・ネルソンらの呼びかけで継続されているのだが、ここに96年10月12日に出演した時のビーチ・ボーイズの"God Only Knows"1曲が収録されていた。リード・ヴォーカルもハーモニーも力強く、無駄がなく、さすがおハコのナンバーだ。
(佐野)
待望のビーチ・ボーイズのレア・トラックス集が発売された。初登場のもののみ紹介しよう。
Harpers Bizarre:『Feelin' Groovy』(Sundazed 6176)
Harpers Bizarre:『Anything Goes』(Sundazed 6177)
Harpers Bizarre:『The Secret Life Of Harpers Bizarre』(Sundazed 6178)
Harpers Bizarre:『4』(Sundazed 6179)
ハーパース・ビザールのアルバム全4枚が、それぞれアルバム未収録曲を網羅してリリースされた。メンバーのテッド・テンプルマン、プロデューサーのレニー・ワロンカー、アレンジャーのレオン・ラッセル、ペリー・ボトキンJr.、ランディ・ニューマン、ボブ・トンプソンらの超一流ミュージシャンが総力を挙げて作り出した一大プロジェクトが、このハーパース・ビザールだった。まるで優れたハリウッド映画を次々と見た時のような充実感、ゴージャスで、オールドタイミーで、ドリーミーなハーパース・ビザールのサウンドは、ソフトロックとしても最高レベルのものとだった。
ジョン・カーター=ケン・ルイスが作曲・プロデュース、そしてヴォーカルまで取ったフラワーポットメンは、トニー・バロウズ、ピート・ネルソンといった優れたヴォーカリストを輩出し、60年代イギリスの最高峰のヴォーカル・グループと言ってかまわないだろう。
ニノ&エイプリルの傑作アルバム『Sing The Great Songs』が初CD化された。このアルバムは全曲がスタンダード・ナンバー。これらの名曲にニノが超一流のアレンジを施している。
Cyrkle:『Red Rubber Ball』(Sundazed 11108)
☆Cyrkle:『Neon』(Sundazed 11109)
Sundazedがサークルのコロンビア音源の完璧なCD化を実現してくれた。未発表トラックまで入り、これでサントラの『The Minx』以外のサークルは完成である。まず『Red Rubber Ball』から。このファースト・アルバムはなんと初CD化なのだ。このファースト、典型的なフォーク・ロック・アルバムで、全米2位になったポール・サイモン提供の"Red Rubber Ball"とS&Gの"Claudy"、ジャック・ケラーの"Turn Down Day"以外は地味な印象。
遂にトニー・マコウレイとジョン・マクレオドの作品集がリリースされた。これで2001年のリイシュー大賞は決まった。全てのポップミュージックを愛する人は必ずこのアルバムを購入しなければいけない。これは義務。35曲もの全英トップ20を生み出した天才ソングライター/プロデューサーのトニー・マコウレイだが、彼はパイ・レコードの専属プロデューサーとして60年代に多くの名曲をパイのアーティストに提供した。マコウレイが最も旬のこのパイ時代の作品を一挙43曲も集めた究極のソングブックが本作なのである。
マーゴ・ガーヤンのアルバム『Take A Picture』には各国盤で様々なデモがボーナストラックで追加されていたが、そのデモばかり25曲集めたという、いかにもコレクター向きのアイテムがリリースされた。
Simon&Garfunkel:『Wednesday Morning. 3AM』(ソニー 9854)
Simon&Garfunkel:『Sounds Of Silence』(ソニー 9855)
Simon&Garfunkel:『Parsley,Sage,Rosemary And Rhyme』(ソニー 9856)
Simon&Garfunkel:『Bookends』(ソニー 9857)
Simon&Garfunkel:『Bridge Over Troubled Water』(ソニー 9858)
サイモン&ガーファンクルのオリジナルアルバム5枚全てがリマスターされ、リイシューされた。特に3枚目以降のアルバムは、ポップミュージック史上に輝く名盤であり、改めて久々に聴いたが、ポップミュージックファンなら必ず聴くべき最重用盤だと言えよう。
相変わらずミハー・ババへの信心が深いピート・タウンゼントが、自分のサイト、www.eelpie.comで500枚限定のこのシングルを販売した。ジャケットは表も裏もミハー・ババ、ピートのコレクターでなければおよそ見たくもない代物である。
お待ちかね、ジャファーソンのコンプリート作品集がリリースされた。これはジェファーソンの唯一のアルバムとシングルのアルバム未収録曲、さらに録音されながらリリースされることのなかった幻のセカンド・アルバムの曲が8曲入った無敵の仕様になっている。全27曲、これでジェファーソンのすべてが分かる。
このCDは、タイトルからも類推されるとおり、要はカリフォルニアの『Passion Fruit』である。カート・ベッチャーが70年代に残した不朽の名作だが、未発表で終わった不遇のアルバムだった。
グラハム・ナッシュ脱退後にホリーズに参加したテリー・シルベスターの、コンプリート作品集が登場した。その内容は素晴らしいの一語、2001年ベストリイシューの1枚である。
このイギリス本国からの本命盤は日本盤より1曲多い仕様。日本盤もパイ時代の音源はモノ・シングル・ヴァージョンも含めコンプリートだったが、この英国盤には未発表だった"Step Inside Love"がさらにプラスされている。そう、もちろんポール・マッカートニーがシラ・ブラックの為に書いた曲だ。ビートルズ・コレクターもこれは見逃せない。
オルフェウスやカメレオン・チャーチでポップ・サイケ・ファンのみならずソフト・ロック・ファンにも根強い人気を持つアラン・ローバー。その彼のプロダクションの中でも最も成功し、また最も充実した内容を持つオルフェウスのアルバム4枚の全てが一気にまとめてCD化された。
待望久しいバッファロー・スプリングフィールドの4枚組CDボックスがリリースされた。全88曲中、37曲もの未発表トラックが収められたが、その中のハイライトを順に追っていこう。
私にとって2001年のベストリイシューの1枚は、間違いなくこのCDだ。ジョン・マクレオドがプロデュースと作曲で核となりながら、トニー・マコウレイもシングルで曲を提供、マコウレイのワークスの中でも傑作がこのピケティウィッチに残された。
このアルバムは71年にゲイリー・アッシャーが同タイトルのオリジナルの物語を、コンセプト・アルバムにしようと作曲をディック・キャンベルを依頼し、ゲイリーとディック、そしてカート・ベッチャーで73年までの3年間でレコーディングを進めていったものだ。
ハニーズのCDではこれがベストの内容だろう。なんといっても注目は未発表トラックで、その中でもベストがリック・ヘンが書いた68年の"Holiday"だ。
これは凄い、大物ばかりが参加した最強のフーのトリビュート・アルバムだ。
これまた渋い作品がCD化された。ソフト・ロック・ファンには人気の高い「クール」なタッチのアルバムだ。
CD化が長く望まれていたソフトロックの傑作が、未発表デモと共にリリースされた。今まで謎に包まれていたこの姉妹のプロフィールや子供の頃からの写真が掲載され、ライナーも興味深い。
このミレニウムの3枚組CDは、今までのミレニウムのCDが全て不要になってしまう程の高いクオリティで作られている。
キャピトル2イン1復刻第2弾の後半の4枚ではこのCDのみシークレット・トラックがあった。最後の曲の約20秒後に"California Girls"のカラオケの最後のコーラス部が自然終止するまで続く。約20秒ちょっとのタイム。それだけ。
(佐野)
ジャッキー・トレントがパイ・レコードに残した作品から50曲を選んだ好アンソロジー。
こちらはジョン・カーターのデビュー初期から82年までの約20年間のワークスを追うヒストリー集だ。
ジョン・カーターとトニー・バロウズが生み出した名ユニットがこのファースト・クラス。注目は全20曲中9曲をしめる未発表で、これで幻のサード・アルバムもほぼ網羅という嬉しい選曲だ。
この2枚組のCDは、待望のボブ・クリューの作品集だ。ボブ・クリューが1965年から68年の間に作った3つのレーベル、DynoVox,DinoVoice,New Voiceで発表した58曲が収録された画期的なアンソロジーである。
ガール・グループのコンピというのはスタッフに好きな作曲家/プロデューサーがいると手を出すのだが、このコンピは注目すべきトラックがあるのでそこだけを紹介したい。
今までブートで聴くしかなかったキンクスのBBCでのライブが、遂にオフィシャルでリリースされた。それもブートでは聴くことの出来なかった60年代後期からRCA時代の曲がたっぷり入っており、このCDを買わずしてキンクス・ファンと名乗ることは出来ない。
Royalettes:『It's Gonna Take A Miracle』(Celeste/6142)
Royalettes:『The Elegant Sound Of The Royalettes』(Celeste/6143)
テディ・ランダッツォが全面的に作曲・プロデュースを手掛けたロイヤレッツの2枚のアルバムが、世界に先駆けて日本のみでCD化された。リリースは前者が65年、後者が66年で、テディが"Hurt So Bad"などの傑作を生み出した後の乗りに乗っていた時期の作品なので、文句のつけようがないレベルの作品ばかり。
ゲイリー・アッシャーがTogetherで、70年1月にレコーディングしたビーチ・ボーイズ・ナンバー(この頃はブライアン・ウィルソン・ナンバーという見方はしない)のオーケストラ・ヴァージョンが本作だが、この音源はその存在すら知られないままだった。こうしてようやく31年ぶりに陽の目を見たわけだが、ゲイリーらしいセンスある選曲でなかなか楽しめる。ホリーリッジ・ストリングスよりオーケストレーションもいい。さすが長年の友人、ブライアンの曲の良さを知り抜いている。
(佐野)
未CD化のままだったサジタリアスのTogetherからのセカンド・アルバムがTogetherの全音源と共にCD化された。
これこそ待ちに待ったという言葉が相応しい傑作が、ようやく姿を現した。カート・ベッチャーが心血注いで完成させながら発売拒否され、24年もの間眠っていたマスターテープを遂に聴くことが出来るのだ。
68年にリリースされたこのアルバムは、今号の特集のロッド・マクブライエンがプロデュース、そしてメンバーには後にポップコーン・ブリザードというグループでカルトな人気を博するロル・クレーンがいて作曲を行ったのが本作である。
アソシエイションのオリジナル・アルバムで、コロンビアからのリリースだったため、唯一CD化されていなかった『Waterbeds In Trinidad』が遂にCD化された。72年のリリースで、再結成アルバムを除けば本作がラスト・アルバムになっている。