ボビー・ヴィーのアルバムでもベストのカップリングが誕生した。ただし、両者の間は4年離れており、サウンド的には大きく異なっているのだが。
洋楽: 2000年7月アーカイブ
これは99年のリリースなのだが、私が今まで気づかなかったため、あえて紹介したい。タイトルのようにダンテが自分のお気に入りの曲を歌ったものだが、まず嬉しいのはあの若々しい声が変わっていないことだ。そして予算をかけて録音していないので、シンプルな演奏が逆に60~70年代のサウンドを再現している。
このCDはフリー・デザインの新作で、クリス・デドリックが全11曲の内8曲を書き、2曲は兄のブルース、残る1曲はクリスとブルースの共作と、全曲新曲の完全なオリジナルアルバムである。
これは驚異、あのシェル・タルミーが65年から66年に渡って自ら作り、またプロデュースをしたイギリスのインディ・レーベルのプラネットのコンピレーションがリリースされた。
ソフト・サイケだけでなくソフト・ロックとして聴いても傑作であるカメレオン・チャーチの唯一のアルバムが、初めてリイシューされた。
ボールルームからミレニウムまで、長くカート・ベッチャーと共に活動したリー・マロリー。その彼のカートがプロデュースしたシングル2枚に未発表曲、デモを加えたのが本CDだ。
昔からサンディ・サルスベリーは最もポップで、カート以上の曲を書けると押していただけに、サンディのCD『Sandy』はちょっと期待はずれ。というのも輝いていたのはシングル3枚の曲で、初めて聴く未発表曲のインパクトが薄かったからだが、『Sandy』より前の67年から69年に録音されたこの未発表曲集は、我々がサンディに期待していたとおりの素晴らしいものだった。
(佐野)
Sanctuary Record GroupのCastle Musicの中のSequelからリリースされたのが本CD。Immediateとあるが、実質はお馴染みのSequelが作っている。
Millennium:『The Millennium Again』(Poptones/5012)
Curt Boettcher:『Misty Mirage』(Poptones/5007)
Sandy Salisbury:『Sandy Salisbury』(Poptones/5008)
Poptonesレーベルからリリースされたものは、日本のTYOレーベルのものに収録されていない曲があるので要注意である。まず『The Millennium Again』では"Wearing Levis"のCMが初登場。カートのソロに入っていた同名の曲とはまったく別の曲で、こちらの方がカートの美しいファルセットやハーモニーが楽しめ出来がいい。『Misty Mirage』はTYOの全曲にさらにプラスして5曲が収められたお徳用。その5曲とはサンディ・サルスベリーが書きそうな明快な"Louise"、カチッとしたハーモニーが魅力のフォークロック・ナンバー"Rest In Peace"、オールドタイミーな"Bank Americard"、短いながらも華やかなハーモニーにひたれる"Crown Paper Towels"それに"Baby It's Real"のInst。歌の入ったものが4曲あり、それもミレニウムのデモのようにレベルの低いものではないので、これは買いだ。まだ購入していない人がいれば迷わずこちらのPoptonesの方を買いましょう。『Sandy Salisbury』は逆に"Sweet Sweet Cinnamon"、"Every Minute Of My Life"、"Spell On Me"(Demo)の3曲がカットされたがその代わり"Once I Knew A Little Dog"のInstが収められた。こちらはコレクターのみ注目。
(佐野)
サーフィン系はビーチ・ボーイズは別格としてブルース&テリー、リック・ヘン関係の第1グループ、ゲイリー・ゼクリー、ゲイリー・アッシャー、ジャン&ディーン関係の第2グループと、その両グループにいいものは集中しており、それぞれウェストコースト系の仲間といってもいい関係にあった。しかしこのファンタスティック・バギーズは彼らとは無関係のイースト・コーストのニューヨークのグループ、しかしメロディ、歌、ハーモニー、演奏は第1グループのレベルで、昔から熱心なファンを持っていた。
Pete Townshend:『Live/Sadler's Wells 2000』(Eelpie/008)
Pete Townshend:『Live/The Empire 1998』(Eelpie/009)
Pete Townshend:『Live The Fillmore 1996』(Eel Pie/010-2)
すっかりネット販売が主流となったサイバーアイティストのピート・タウンゼンドだが、またもやピートのサイトpetetownshend.comから2枚組のライブCDが3セットネット販売された。
最近現れはじめたCDに映像の入ったCD-ROMがセットされたアルバムだが、この手にはパッとしたものがなかったので手を伸ばさないままだった。ところがこのアルバムは凄い。初登場のライブ音源に、さらにそのライブ映像まで見られるのだからもう言うことはない。
このCDは本当に素晴らしい。その価値といい、内容といい、ブリティッシュ・ポップ/ロックのベスト・リイシューの1枚だ。
海の環境問題の基金集めを目的ととしたこのシリーズ、前作より2年ぶりに3作目が登場した。もちろんお目当てはBrian Setzer with Brian Wilsonの「Little Deuce Coupe」。
このCDはブルース・ジョンストンの才能を愛する私や、多くのビーチ・ボーイズ・コレクターのマスト・アイテムになることは間違いない。現在Del-Fiレーベルのリイシューを一手に手掛けているElliot Kendall氏が、数多いマスター・テープの中からいくつもの未発表トラックを捜しだし、はたまたあの『Surf's Up』にも載っていないブルースが書いたシングル曲などを見つけだした。Elliotの努力に本当に感謝したい。
このCDの基本は、モーガン・テープであり、以前DCCからリリースされていた『Lost And Found』からの抜粋である。
いよいよ70年代以降のReprise,Caribouから出ていた音源がBrotherとして一本となって、Capitol/EMIからリリースされることになった。オリジナル・アルバムのリイシューが待ち望まれているが、その前にこのベストがリリースされた。全20曲、「ベスト」という名の通り、ヒット曲は大方収められ、無難な選曲だ。
*Vol.15『Good Vibrations』
タイトルのとおり、「Good Vibrations」のバッキング・トラックの製作過程を9つのセッションに分けた、CD3枚組計205分にも及ぶ重量感満点のボックスである。英Mojo誌が97年に行った139名の一流ミュージシャン、プロデューサーが選んだベスト・シングルでビートルズやストーンズを押さえ、栄えある1位を獲得したこの名曲がどれだけの努力ももとに生み出されたのかを知る格好の素材と言えよう。色々なパートを継ぎ合わせたこの曲は、やはりセッションで各パートごとに録音を行っていることがよく分かる。そしてアレンジが、ブライアンの指示のもと、どんどん良くなっていく様も分かるだろう。しかしこれらのバッキング・トラックの多くは使われなかったアレンジであり、ブライアンの際限のない試行錯誤が伝わってくる。実際に本人も「試行錯誤の繰り返しで、これというものを見極めようと思って試した」と言っているが、実際にはなんと90時間も録音を続け、完成テイクに至るのである。ヴォーカルの入ったものはブライアンの仮り歌の入った僅かなものしかない。このボックスの後に控える膨大なヴォーカル・セッションのマスターは見つからなかったという。ポール・マッカートニーが「今聴いても新鮮で、どうやって考えついたんだろうと思わずにいられない」と絶賛しているが、このバック・トラック・セッションを聴くだけでも、どうしてこれだけのアイデアが出てくるのか、まさに天才の所業と言えよう。
*Vol.16『Smile』
*Vol.17『Smile Sessions』
さて、待望の『Smile』だが、Vol.16はVol.17からの抜粋とも言えるオリジナル『Smile』予想ラインナップ。当然オフィシャル音源や今までのブートでお馴染みのものも多い。Vol.16は1枚ものなので、まず『Smile』を聴いてみたいという人におすすめだが、初心者向きかと言えばそうではない。ここでしか聴けない素晴らしいヴァージョンが幾つか含まれている。ドライな雰囲気のコーラスによるまったくはじめて聴くヴァージョンの「Child Is Father Of The Man」、そして「Wonderful」はカールの歌に被る形でマイクの"Rock With Henry"のコーラスが入るという驚きのテイク。エンディングのフレーズが異なる「The Old Master Painter/You Are My Sunshine」や「He Gives Speeches」もVol.17のものとは違う。
そして肝心なCD3枚組のVol.17『Smile Sessions』に移ろう。まずディスク1は「Heroes And Villains」が19トラック続く。ブートで既にだいぶ流出しているが、Sea Of Tunesのものは音質がとにかく素晴らしい。これを聴くと『Smile』用の同曲が制作されている過程がよく分かる。Part.2と書かれているセッションは「Barnyard」として知られていた部分だが、ピチカートのみの最初のテイクは違った曲に聴こえる。「Bicycle Rider」は3回のオーバーダブを収録。続く「Do You Like Worms」だが、初期テイクではあの「ウガガ」のコーラスの歌い方が違う。スティール・ギターの入ったテイクは、真面目にやっているのか分からないほど不気味なぶっ飛んだテイク。「The Old Master Painter/You Are My Sunshine」はデニスの歌入りのテイクはないかわりに、テイク1、2ではアップテンポで最初からドラムの入ったテイクを聴くことができる。「He Gives Speeches」は後の「She's Goin' Bald」で、いかにもデモといった雰囲気の3テイク。「Wonderful」はインストの制作過程から始まり、そしてマイクの「マママママ」と繰り返すとても「Wonderful」とは思えない摩訶不思議なバック・コーラス・セッションが登場する。ディスク2へ移ると、「Child Is Father Of The Man」はコーラス部分のバッキング作りの模様。「Look」はかつての「Holiday」で、20テイク入っている。そして残りはすべて「Vegetable」。Part.1はお馴染みのピアノのバッキングによるものだが、ピアノのみのバッキングから歌がどんどん重ねられ、SEが入る模様が分かる。そしてマリリンによるヴォーカル・リハーサルまで登場してしまう。Part.2とクレジットされているのは「Mama Says」の部分だが、初めて聴くバックの演奏が別の雰囲気を醸し出し、歌が入っても印象が違う。そしてPart.2は別のアレンジに変わり『Smile』らしいというか、「ウムパー」という気味悪いコーラスをバックに重ねていく模様を聴くことが出来る。Part.3になるとさらにまったく別のアレンジのインストから始まる。これは『Smiley Smile』の「Wonderful」の中間部の原型だ。これらがすべて「Vegetable」ということは、この曲が「Heroes And Villains」に肉薄するような組曲になった可能性があり、今までおふざけソング程度にしか考えていなかったこの印象がまったく変わってしまった。ディスク3はまず「Wind Chimes」のバッキングの初期からの制作過程。使わなかった中間部のホーン・パートなどもある。そして「Mrs.O'leary's Cow」のストリングス・ヴァージョンをテイク1からをずっと綴る。ブライアンの"The Elements Part.1 Fire take 1"の声には、幻の「The Elements」の山の姿が雲の切れ目から僅かに見えたようで、それだけでも嬉しくなってしまったのは私だけではないだろう。「Friday Night」はかつて「Woodshop Song」と呼ばれていたもので、ジャズっぽい「I Wanna Be Around」や大工の音も入っていない。 「Water」は「Cool Cool Water」の中間部のコーラスを完成させていく模様。なんとも不気味な雰囲気が漂う、いかにも『Smile』らしい高度で、クールな雰囲気のセッションだ。
(佐野/Special thanks to ライムハウス)
*Vol.18『The Alternate "Smiley Smile" Album』
1967年に録音された『Smiley Smile』セッションからのセレクト。まず「Wonderful」だが、『Smiley Smile』の時のウィスパリングの歌い方と、中間部での「Heroes And Villains」のフレーズを使ったガヤガヤという基本的プロットは一緒だが、バッキングがオルガンではなくピアノで録音されていることが決定的に違う。パート別に録音されている「Wind Chimes」は、エンディングのアカペラの聖歌隊のようなコーラスが、ここではハープシコードのバッキングで録音されていて、その美しい響きがとても新鮮だった。「Vegetable」はベースのみ、ベースとピアノのみ、ヴォーカル入りと順に過程が分かる。「She's Going Bald」は3パートで分けて録音、「Gettin' Hungry」はコーラス部分のみ、「With Me Tonight」はイントロ部分のみのセッション風景が収録されている。
*Vol.19『The Alternate "Wild Honey" Album』
CD2枚組。ディスク1にはまず録音が67年ということで「Cool Cool Water」からスタート、ソロから徐々にコーラスが厚く付けられていく様がよく分かるセッション。当時は未発表だった「Can't Wait Too Long」はピアノから始まり、ギター、鉄きんが徐々に増えて歌も入っていく。「I Was Made To Love Her」は本チャンでは使われなかったドゥ・ワップ・コーラスの練習と、そのコーラスに乗せたカールのソウルフルなヴォーカルなどが聴きもの。ディスク2はまず「Here Comes The Night」、初めの頃のラフな演奏が面白い。「A Thing Or Two」は通しではなくロックンロールのパートと間を置きながら録音している。当時未発表の「The Letter」はかなり軽く歌ったテイクまで。「Darlin'」はピアノからスタート、歌、ホーン、バックコーラスと順に入り完成まで。「Wild Honey」も同様で順に完成までが味わえる。
*Vol.20『Friends,20/20 And Odds & Ends』
CD2枚組。
ディスク1の目玉はなんといっても「Friends」。今まで聴いたものとは全然違うテイクで、特徴的な上昇していくコーラス・パートがストリングスになっている。「Do It Again」は初期ヴァージョンで、『Endless Harmony』のテイクは中間のテイク。当時未発表だった「We're Together Again」と「Walk On By」は、中間の生々しいヴォーカルとハーモニーが付けられたばかりのテイクが新鮮。ディスク2の目玉は文句なしに「I Can Hear Music」。初期のテイクはカールの歌い方が違うし、バックコーラスも一部別のパターンで付けられている。アカペラ・パートもはじめはない。生ギター一本のバッキングでカールが歌うテイクなんて聴いてみたいでしょ。「Unknown Instrumental」は『Smile』の残骸のような簡単なインスト。「Time To Get Alone」はインストまで完成まで。「Sherry,She Needs Me」は既にお馴染みのテイク。「Break Away」は『Endless Harmony』収録のデモにたどり着くまでの3テイクも収録。以下の「Ode To Betty Joe」「It's Time」「America,I Know You」はビーチボーイズの録音ではない。
*『Today & Summer Days Stereo Version With Bonus Track』
これは『Today』と『Summer Days』の正規ヴァージョンのステレオ・ミックスではなく、Unsurpassed MastersのVol.7からVol.9に収録された膨大なテイクの中から、より完成に近いステレオのテイクを集めたものだ。よって歌なしのものもあるし、別テイクのものもある。そして2イン1シリーズにも収められた別テイクなどがボーナス・トラックになった。既に他のブートでは有名な「Three Blind Mice」がこのシリーズでは初登場ということくらい。無理して買う必要のないディスクだ。
(佐野)
今までサイモン&ガーファンクルになる以前のTom&Jerry(S&G)、Jerry Landis(サイモン)、True Taylor(サイモン)、Tico & The Triumphs(サイモン)、Artie Garr(ガーファンクル)などの音源は、ブートの『Tom & Jerry:Their Greatest Hits Vol.1~2』『Early Simon & Garfunkel』で相当数を聴くことができたが、まだ聴けない曲も残されていた。しかしこのCDでその「抜け」だったArtie Garrの"Baet Love/Dream Alone"、Jerry Landisの"Play Me A Sad Song/It Meant A Lot To Them"とB面曲の"Shy"が収められ、上記のアーティストは完璧になった。
Pyeレーベルのポップ・ソングを集めたこの良質のコンピシリーズも、今回はいつもの2枚まとめてではなく1枚のみと、いよいよネタが尽きてきたようだ。しかし内容は個人的には7枚全ての中で最も収穫の多い充実した選曲だった。
バリー・マンの『Survivor』と並ぶ傑作『Lay It All Out』が遂にCD化された。数年前ならバリー・マンって誰?という音楽ファンが大半だったが、今では「好きな作曲家はバリー・マン」なんて人がぐっと増え、このアルバムを待ち望んでいた人も多かったはず。
既に2集まで出ているトニー・リヴァース・コレクションの第3集がリリースされた。それまでのハーモニー・グラスとトニー・リヴァース&ザ・キャスタウェイズのセレクションがEMレコードのそれと比べてやや見劣りしていて、RPM盤でしか聴けなかった曲は1曲づつしかなかった。
5th Dimension:『Up,Up And Away』(Buddha/99665)
5th Dimension:『The Magic Garden』(Buddha/99667)
5th Dimension:『Stoned Soul Picnic』(Buddha/99663)
5th Dimension:『The Age Of Aquarius』(Buddha/99666)
5th Dimension:『Portrait』(Buddha/99665)
遂に、待望久しいフィフス・ディメンションのオリジナル・アルバムが、1枚目から5枚目まで一気にリリースされた。フィフス・ディメンションと言えば2曲のナンバー1ヒット、加えて5曲のトップ10、13曲のトップ40という素晴らしい実績を持つアメリカを代表するソウル・コーラス・グループ。
テリー・メルチャーのソロ・アルバムは第1作の『Terry Melcher』が既にワーナーからリリースされているので、このセカンドのリリースで、日本のみリイシューが完成した。
カート・ベッチャーのソロ・ワークに続き、今回はいよいよミレニウムのデモ・テープ集が登場した。全14曲中、ミレニウムのアルバムに実際入った曲は2曲だけで、前述のカートのソロに入っていた曲が1曲あったが、残りの11曲は、初お目見えの曲ばかり。
先のピート・タウンゼンドの『Lifehouse』『Avatar』に続き、フーの昨年のライブもインターネットのみで販売された。このアルバムは有料ダウンロード、もしくはこのCDRを購入する形だ。CDRというのが何ともセコいが、ジャケットなどの紙素材は印刷されたもの。
ロン・ダンテが在籍していたデタージェンツは、"Leader Of The Pack"のアンサーソング、"Leader Of The Landromat"を64年に全米19位にランキングさせたワン・ヒット・ワンダー。実はもう1曲小ヒットがあるのだが、印象があるのはこの1曲だけだろう。そしてこのCDは唯一のアルバムを丸ごと復刻したもの。大半が有名曲のパロディでコミカルな歌が多く、はっきりいって私のようなロン・ダンテ・コレクターでないとおすすめは出来ない。ダンテのソロのリード・ヴォーカルすらなかなか聴けないのだが、この中の"Jimmy's Girl"は、愛らしいメロディをダンテがソロで爽やかに歌い、これは収穫だった。
(佐野)
バッファロー・スプリングフィールド結成前のスティーブ・スティルスとリッチー・フューレイがいたことで知られる9人組のオウ・ゴー・ゴー・シンガーズのアルバムがひっそりとCD化された。
イギリスのポップの宝庫、Pyeレーベル関連の女性ヴォーカルものを集めたこの名シリーズもこの2枚組のVol.10でついに終了となった。
作曲・プロデュースのクレジットもなく作りは怪しげだが、音質は良く、盤おこしもないようなので、新たな編集のベスト盤と思われる。
言わずとしれたビートルズの名作アニメーションだが、今まで日本では見ることができなかった「Hey Bulldog」のシーンが入ったUKヴァージョンがDVD化された。その部分だけが追加されただけかと思っていたら、手持ちのUSヴァージョンのLDを見比べて大幅にその前後のシーンも変わっていたのでどう違っているかここで紹介しておきたい。
最近、Rev-Ola、Sequelと並びUSのリイシュー・レーベルを圧倒するクオリティのコンピレーションを作っているのがこのWest Side。Colpix,Roulette,Jubilee,DimensionなどEMI系のレーベルから女性シンガー、グループの曲を選び抜いたものだが、この選曲が素晴らしい。
ニノ・テンポとエイプリル・スティーヴンスの姉弟デュオ、ニノ&エイプリルの4枚目のアルバムで、最高傑作の『All Strung Out』がCD化された。
VANDAは長くテディ・ランダッツォを一押しでやってきたが、最近、山下達郎氏がFMで特集したこともあってその人気は急上昇しているらしい。嬉しいの一言だが、その波に合わせたかのように、テディ・ランダッツォのベスト・ワーク、リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズの待望の未CD化のアルバムがCD化された。
お待ちかね、待望のエム・レコードの第5弾は60年代のイギリスのハーモニー・ミュージック・シーンをハーモニー・グラスと共に飾るシンボルズの登場だ。
クリス・ホワイトは60年代から目立たない音楽活動を続け、76年の「Spanish Wine」が全英28位とようやくヒットしたものの、どんなに素晴らしいハーモニー・ミュージックを生み出していてもその後のパンク・ロックの嵐の中ではヒットを生み出すことは出来ず、70年代の終わりには自信をなくして音楽業界から引退してしまった幻のミュージシャン。
このサンシャイン・カンパニーはカリフォルニア出身の女1人、男4人のフォーク系のグループで、67~68年の間に『Happy Is』、『The Sunshine Company』、『Sunshine And Shadows』の3枚のアルバムと「Happy」(50位)、「Back On The Street Again」(36位)、「Look Here Comes The Sun」(56位)と3曲のスマッシュ・ヒットがあり、本来ならソフト・ロックの代表的なグループになっても不思議はなかったが、いかんせんプロデューサーのジョー・サラセーノのセンスがあか抜けなかったので、爽やかではあるが「抜けた」雰囲気がなく、洗練されていなかった。それまでの古いフォークのスタイルから脱却できなかったのだ。この中に収録されたカート・ベッチャー作の「If You Only Knew」、「I Just Want To Be Your Friend」やロジャー・ニコルスの「Just Beyond Your Smile」といった比較しやすい曲は他に比べ出来はよくない。ただヒット曲や、レス・バクスターの「It's Sunday」と美しいボサ・ノヴァ・スタイルの「Way & Means」は十分に聴く価値がある。CDは23曲入りで、ファーストから8曲、セカンドから7曲、サードから8曲選曲されている。ロジャー・ニコルスの「To Put Up With You」が入らないなど残念なところもあるが、サンシャシン・カンパニーはこのCD1枚だけあれば十分だ。
(佐野/Special thanks to Joe Foster & Creation Records)
Various:『The Autumn Almanac』(Sequel/454)
Various:『Uptown Girls And Big City Boys』(Sequel/455)
以前紹介したSequelの「RIPPLES」と名付けられたコンピレーション・シリーズの第3弾、第4弾がリリースされた。前の2枚はハーモニー・ポップ中心の選曲だったが、今回はコンセプトが違う。
CD時代になってリイシューが進むジェリー・ロスのワークスだが、残された数少ない未CD化のアルバムの中でも待望の傑作がリリースされた。
Marmalade:『I See The Rain』(Sequel/463)
Marmalade:『Rainbow the Decca Years』(Sequel/335)
この作品集は前者が66~69年のCBS時代、後者が69~72年のDecca時代を集めたもので、どちらも未発表曲まで含むコンプリート仕様。さすがSequelだ。
このアルバムはドイツのジャズ・レーベルMPSから70年にリリースされたジャズ・コーラスのアルバムで、プロデューサーはマザース・オブ・インヴェンションにも参加した経歴を持つウェスト・コースト出身のジャズ/フュージョン系のミュージシャンのジョージ・デューク。そして歌うはフィリピン系の13歳から19歳までのエンテ5姉妹。これだけではただのジャズ・コーラスものと