2016年9月8日木曜日

☆それぞれの回に未発表映像が入るという大改善が施されたDVD『クレイジージャーニー第3集』は買いだ。(よしもとアール・アンド・シー)

今、最も楽しみなTBSの深夜番組「クレイジージャーニー」。先日紹介したDVD12集が売れ行き大好評ですぐに第3集が出た。前の2枚では特典映像がたったの1か所ずつでひどいと書いたが、苦情が殺到したか第3集では5つあるエピソードそれぞれに未発表映像が入るという劇的な改善を遂げた。この文を読む人の関心が切れないよう一番面白い未発表映像から紹介しよう。それは深海探索のための深海艇にのって年間100日深海に潜り続ける研究者の高井研、彼はTVで大好評の奇妙な深海生物は「見てくれだけ」と興味が無く、深海から噴き出す熱水の奥に潜む酸素を必要としないメタン菌という地球で最初に生まれたであろう生物のみ関心がある。未発表部分は同じような生物は火星ではなく土星の第2衛星のエンセラダスが有力で、地表から熱水を噴き上げていてそれを採取して同じ菌がいれば、生物は一定の条件下で必然に生まれるという証明ができる。この探査にNASAや日本が動けば2030年でそのことが分かるという夢にかけていた。あの遠く離れた土星だが、エンセラダス内部は潮汐力で内部は熱水でありだから地表から熱水を吹き続けているのだそうだ。この未収録がベスト。最初の佐藤健寿の「世界奇界遺産×ペニス博物館&神の洞窟」の未収録はアイスランドにあるヨーロッパプレートと北アメリカプレートによる「地球の割れ目」があり、そこは常に2度の淡水で満たされ生物は生息できず抜群の透明度を持つのだそうだ。佐藤はそこをもぐるがいつも情けないクレイジージャーニーの同行ディレクター達は防水のカメラもなく佐藤にすべて託して佐藤が撮った写真だけ紹介していた。次の幻のカカオを求めてゲリラの地域であろうが、片道5時間の歩きなどまったく平気で、最高のチョコレートを作ろうとする「カカオハンター」小沢真弓の未発表は、見つけた貴重な白カカオを接ぎ木で増やす為に作った畑に行くシーンで、最初はバイクの後ろにまたがって行くがすぐに徒歩、その後はイカダで川を渡りさらに徒歩と山道だけでも数時間を一切休まず同行ディレクターが根をあげるそのタフぶりに舌を巻いた。畑に行くだけでこの強行軍、本当にカカオに命をかけた女性だと分かる。ディスク2の丸山ゴンザレスのアフリカのケニアにある東京ドーム50個分というスラム街を取材する「世界最大級規模のキベラスラムに潜入する」の未発表は、顔にモザイクをかけた、昔、銃やこん棒でバスを襲って現金や携帯電話を奪っていたという強盗団の人へのインタビューだ。これは悲惨でその男は15歳で親に捨てられ、15歳ではケニアで労働証明が取れず働けないので、生きるために犯罪に手を染めていたというもの。今は妻と子供がいて、自分の子供には自分ような人生を送らせないという言葉が救いだった。後編のアフリカ産大の湖であるビクトリア湖に浮かぶミギンゴ島へ行く「世界一危険&島まるごとスラムのミギンゴ島に潜入」だが、このビクトリア湖は琵琶湖の100倍の広さを持ち、漁獲したナイルパーチは「スズキ」として日本のファミレスや弁当の白身魚で輸入されお馴染みの人気魚なので儲かると、天候がしばしば急変し、粗末な船で救命胴衣も持たないため毎年5000人も命を落としているにもかかわらず、湖に浮かぶサッカー場の1/4しかないミギンゴ島になんと1000人が住んでいる。島全体がバラックの屋根で覆われ軍艦島以上のすし詰めの環境の中、男はみな漁業で暮らし他は女も含めサービス業、さぞや不潔な環境下と思いきやここからが未発表映像、トイレには鍵がかかっていて鍵を借りて用を足さないといけない。誰が使ったかははっきり分かるのでトイレは清潔そのもの、非常にきれいだった。まあ排泄物は海へ行くのだがそこは仕方がない。このように今回はすべてに興味深い未発表映像がありこれは私のように欠かさず録画保存しているファンも購入する価値がある。第4集以降も是非この調子で。この前は110m素潜りで一気に潜る日本人にも驚かされたし(水中の息止めをやってもらったら7分以上でこれも驚嘆した)、パラシュートとウィングスーツでアイガーにあるごくわずかなでっぱりから滑空しておりる(雪に覆われた中にロープがありそれを探して立ってから飛び立たないと即死する。足を滑らせても終わり…)というものすごい人が次々登場して世の中には未知の凄い人がいくらでもいるなあとますます楽しみになった。第10集を出しても終わらないよ。(佐野邦彦)

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