シンディ浅田...そうあのスプリングスの初代ヴォーカリストであるCindyのソロ・アルバムである。スプリングスのファースト・アルバムでの彼女の艶やかなリード・ヴォーカルにまた出会えると、わくわくしながらプレイボタンを押した。
嬉しいことにレコーディングはヴォーカル・アレンジ、コーラスに渡辺博之、キーボードとアレンジが土屋剛とスプリングスのメンバーが全面的にバックアップ、再結成されたばかりのスプリングスそのもので作り上げたアルバムとなったのだ。このアルバムは1年前に亡くなったシンディの母親であるジャズ・ヴォーカリストのローラ浅田の追悼のために作ったアルバムで、30年くらい前に録音されたローラ浅田のシングル曲まで収録されていた。もちろんメインの5曲はスプリングスで録音された5曲で、全てはローラ浅田の愛聴曲などでスプリングスの書き下ろしは存在しない。しかしサウンドはスプリングスそのものだ。冒頭の「黒いオルフェ」はボサタッチのリズムに乗って風に舞うようなハーモニーが現れ、そしてシンディの艶やかなヴォーカルが始まる。この心地よさはスプリングスそのものだ!ローラの音楽仲間だったミュージシャンのクラリネットの音色も素晴らしい。土屋剛のピアノも見事。ふくよかなイーグルスの「Desperrado」、ローラの自作曲の改題曲、ボサタッチの「ローラのテーマ」、ディーン・マーティンの大ヒット曲でお馴染みの「Everybody Loves Somebody」、そしてボサにアレンジされたジュリー・ロンドンの「I Remember You」と繋がっていく。シンディの奥深いヴォーカルは、極上のハーモニーに包まれてその輝きを増している。そしてピアノを中心にしたサウンドはしっとりとヴォーカルを支え、ここにソフトロック+ジャズのコラボが最高の形で結実していた。ボーナストラックには4年前にシンディがロスでリチャード・ルドルフのプロデュースで録音した「Earth Angle」も収められていたが、ピアノのバックでシンプルなアレンジだけにシンディの歌の上手さを堪能できるだろう。このCDは1月21日に石川県先行で発売されている。次はスプリングスとしての新作を楽しみに待とう。
(佐野)
http://www.cindyasada.com/

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