2007年11月24日土曜日

Radio VANDA第92回選曲リスト(2007/12/6)

Radio VANDA は、VANDA で紹介している素敵なポップ・ミュージックを実際にオンエアーするラジオ番組です。

Radio VANDA は、Sky PerfecTV! (スカパー) STAR digio の総合放送400ch.でオンエアーしています。

日時ですが 木曜夜 22:00-23:00 1時間が本放送。
再放送は その後の日曜朝 10:00-11:00 (変更・特番で休止の可能性あり) です。

佐野が DJ をしながら、毎回他では聴けない貴重なレア音源を交えてお届けします。


特集:Spanky & Our Gang
 

1. Sunday Will Never Be The Same('67)  

2. And Your Bird Can Sing('66)  

3. Lazy Day('6)  

4. It Ain't Necessarily)Byrd Avenue('67)

5. If You Could Only Be Me('67)

6. Makin' Every Minute Count('67) 

7. Sunday Mornin'('68)  

8. Like To Get To Know You('68)

9. Stardust('68)

10. Yesterday's Rain('69)

11. Give A Damn('69)

12. Without Rhyme Or Reason('69)

13. Leopard Skin Phones('69)

14. Crying...Unreleased

15. And She's Mine('69)

2007年11月22日木曜日

IRIS:『雪模様』 (RHYTHM TRACKS/TRACK-011)












IRIS(イリス)は以前、定期誌VANDA29号でも紹介したギターポップ・バンドのJET LAGを母体としたニュー・バンドである。

そもそもこのバンドは、ヴォーカリストの藤井美智代が2004年のJET LAG解散後に始めたソロプロジェクトjoyから発展しスタートさせたという経緯らしい。
今回のミニアルバムが彼らのデビュー作となる訳だ。
彼らの基本的なスタイルは、藤井の作る楽曲のポテンシャルを、メンバーの演奏表現力やアレンジから、エンジニアリングやミキシングに至るまで深く追求していることである。
岡本のテクニカルなドラム・ワークが光る「夕凪につつまれて」と「雪模様」は、J・マッケンタイヤが作り出すシカゴ音響系サウンドに通じ、「浮雲のように」は『English Settlement』や『Mummer』の頃のXTCサウンドを彷彿させる、大陸的なアコーステック・サウンドにファンキーなインタープレイが絡むというもの。 ジャズワルツ風の「あいの風」にはジョニ・ミッチェルやスティーリー・ダンの匂いまで感じる。 ともかく筆者のツボをよく突いてくれる楽曲が揃っているのだ。
ラストナンバーは昨年筆者が共同プロデュースしたコンピレーションアルバム『Easy Living Vol.1』に、joy名義で提供した「ゆるやかな午後」のニューヴァージョン。 ゆるいラテン・フレイバー漂うリズムセクションと、内田のワウギターがアクセントになった新たなアレンジで、アルバム中最もストレートなサウンドかも知れないが、普遍的なメロディーはシュガーベイブや大貫妙子のファンに強くアピールしそうだ。
今後の活動も期待出来る面白いバンドの登場を心より喜びたい。
(ウチタカヒデ)

2007年11月10日土曜日

☆Paul McCartney:『The McCartney Years』(ワーナー90670/2)DVD


これは夢だ。こんな凄いDVD集は他に見たことが無い。DVD1枚目は1970年の『McCartney』から「Maybe I’m Amazed」のPVから1983年のマイケル・ジャクソンとの共演の「Say Say Say」まで21曲のPVを収録。加えて「Junior’s Farm」など3曲の別PVも入っていた。、DVD2枚目は1983年の「Pipes Of Peace」から2005年の「Fine Line」までの21曲のPVが入り、やはりリンゴが参加した「So Bad」などのPVもプラスアルファされ、プラスアルファを除いても42曲ものPVを網羅したことは前代未聞、空前絶後だ。ポールのPVは「Pipes Of Peace」や「Say Say Say」など、演奏シーンはないかわりにPVの域を超え、まさに映画であり、見ごたえ十分で、見ていて飽きない。DVD3枚目は『Rock Show』のセレクトからスタート、MTVUnpluggedから4曲、ガストンベリーのコンサートから11曲、スーパーボウルから4曲、1985年のLIVE  AIDから1曲とライブ・コレクションになっていて、ビートルズ・ナンバーも半数近くと実に楽しめるものだった。これだけ集められるのなら、ビートルズのPVはいったいどうなっているんだと悲しいばかり。『The Beatles Anthology』で一部しか見られない。他のバンドも同じだ。このポールのDVDを倣って網羅した映像集を期待したい。(佐野)
ポール・マッカートニー・アンソロジー 1970-2005 [DVD]

2007年11月1日木曜日

☆Brian Wilson,Neil Sedaka etc:『Blue Moo; 17 Jukebox Hits From Way Back Never』(Workman)

このCDは、絵本のような66Pに及ぶオールカラーのソングブックが付いていて、まさに副題の「Deluxe Illustrated Songbook」が云い得ている。作詞・作曲・イラストをみなSandra Boyntonが手がけており、彼女のプロジェクトに有名ミュージシャンが協力した形になっている。まずはブライアン・ウィルソンだが担当した「Speed Turtle」は『Surfin' Safari』か『Surfin' USA』といったごく初期のアルバム用曲といったB級クオリティのナンバー。たいした曲ではないが、何やら懐かしい気がする。ニール・セダカは作曲をニール・セダカ自身が共作していることもあってか、見事なセダカ流60年代のティーン・ポップになっていて、実に爽やかでよい。完全なブルース・ナンバー「One Shoe Blues」はBBキング、バーバーショップスタイルのドゥワップ「Gorilla Song」はシャナナ、ムードたっぷりのロッカバラード「Blue Moo」はスティーブ・ローレンス、ちょっとカントリー・タッチの「With You」はボビー・ヴィー、ドゥワップタッチながら牧歌的なメロディ・サウンドがそれらしいデイビー・ジョーンズの「Your Personal Penguin」、美しく情緒溢れるバラード「Mersey Lullaby」はジェリー&ザ・ペースメイカーズと、まさに適材適所に豪華な面々が配置され、これは聴きものだ。作者であるSandra Boyntonは曲を自在に書き分け、音楽的才能もかなりあると見た。ただ、本という色彩の濃いこのCDは、日本ではここまま知られずに終わってしまいそうで実にもったいない。今のうちに入手しておこう。(佐野)
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☆Roger Nichols & The Small Circle Of Friends:『Full Circle』(ビクター/VICP64023)

何年に一度出会えるかどうかの奇跡のアルバム、そういうアルバムを紹介する時が音楽を紹介する仕事をしていて幸せを感じる時だ。そしてこのロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズのほぼ40年ぶりのセカンド・アルバムが、その奇跡の1枚になった。
 ただ新録と聴いて、ほとんどの方が警戒するだろう。そう、今まで再結成ものでいいアルバムはひとつもなかった。ハーパース・ビザール、ゾンビーズしかり、このロジャー・ニコルズでさえ10年前の新録のソロアルバムは期待を大きく裏切っていた。メロディのクオリティが達していない、アレンジが今風、逆にただレトロなだけ、そしてヴォーカルの声質が変わってしまう、歌い方も違う、そんな要因で新録音ものには常にガッカリさせられてきた。
しかしこのアルバムだけは違う。60年代後半から70年代にかけて作られた、ロジャー・ニコルズの素晴らしい楽曲のセルフカバーから、ポール・ウィリアムスとのコンビで書き下ろされた新曲まであるが、そのメロディのクオリティは同じレベルで保たれている。さらに驚かされたのが、25年ぶりに出会ったというロジャーとマレイ&メリンダのマクレオド兄妹の3人によるソフトで暖かく、ジェントルな歌声だ。1曲目を聴いた瞬間、1968年のファースト・アルバムとまったく変わらない3人のユニゾンのハーモニーに一気に引き込まれてしまった。そして素直でシンプルで計算されつくしたそのアレンジ、「え?これって当時の未発表テイクが見つかったってこと?」と誰もが思うだろう。初めてスモール・サークル・オブ・フレンズのアルバムを聴いた時の心のときめきが、そのまま蘇ってきた。まさにこのアルバムは彼らのセカンド・アルバムなのだ。時空が連続している。さらに楽曲のクオリティはファースト・アルバムをずっと上回っている。まさに奇跡。眩暈がするほどの感動だ。このレビューは決して知り合いだから、ファンだからというおせいじまじりのものではない。このアルバムを聴いてみれば分かる。小西康陽さんの「21世紀に入って最初に好きになったアルバム。」というとてつもない賛辞が実感できるはず。このアルバムを好きにならない人とは私は永遠に音楽の話をしたくない、それほどのアルバムなのだ。
では全曲を紹介しよう。冒頭はシロー・モーニングのテイクで熱心なファンの方の間で人気が高い「Talk It Over In The Morning」だ。イントロのコード感、ユニゾンのコーラスで一撃で打ちのめされてしまう最高のオープニング。ロジャー本人の自信作であり、実にキャッチーな仕上がりだ。続いて名曲中の名曲「The Drifter」。当時のシングルはロジャーとセッション・シンガーで録音していたため、スモール・サークル・オブ・フレンズでのヴァージョンはこれが初めてになる。この曲を聴くと浮き浮きしてしまうような高揚感に包まれるが、この忠実なセルフ・カバーもとてもいい。ロジャー自信のテイクである。カーペンターズのテイクで知られる「Let Me Be The One」が素晴らしい。この曲は当時の録音と言えば誰もが信じるだろう。なぜ、同じ歌声が、なぜ同じ空気感のアレンジができたのだろう。何度聴いても新録とは信じられない。名曲中の名曲「Out In The Country」が続く。スリー・ドッグ・ナイトの歌声よりも、ジェントルで気品があるスモール・サークル・オブ・フレンズの歌声の方がもっと魅力的だ。ポール・ウィリアムスというより私にとってはヘブン・バウンドのヴァージョンが特別に好きな「I Kept On Loving You」もいい。アコースティックでシンプルで、ソフトでジェントルで、実に心地いい。こんなサウンドにずっと包まれていたい。「The Winner's Theme」はロス五輪のために作られたものの未使用で終わったインストだ。金管がリードを取るエキゾチックなナンバーで、ハープ・アルバートのために作った「Treasure Of San Miguel」を彷彿させる。当時に書いて譜面だけ残っていたという初披露の「You're Foolin' Nobody」には本当に驚かされた。メロディ、サウンド、これってパレードそのものだ。あのパレードのサウンドが40年後に再現されるなんて夢のよう。この感激はファンなら誰もが共有できるだろう。本当におすすめ。当時マリアン・ラブというシンガーのカバーがあったという、私にとっては初めて聴く「Watching You」が大好きだ。美しいバラードなんて山ほどあるが、このコード展開、このメロディ、ロジャー・ニコルズしか書けない、気品溢れる極上のナンバーだ。このアルバムの最高の収穫と言っていいだろう。ため息しか出てこない。そして前奏があり、ベースのリフから入る「Always You」の登場だ。アレンジ的にはサンダウナーズのカバーにとても近く、サンダウナーズのカバーが大好きな私としてはとても気に入っているテイクだ。当時のスモール・サークル・オブ・フレンズの楽曲リストにこの曲があり、我々ファンの間ではスモール・サークル・オブ・フレンズの「Always You」を聴くことが夢だった。これで夢が本当にかなった。次はこのアルバムの中ではちょっと意外なキャス・エリオットの「I'm Comin' To The Best Part Of My Life」だ。ママ・キャスの粘っこい歌声に比べ爽やかで、別の魅力を見せてくれた。そしてスティーブ・ローレンスの「I'm Gonna Find Her」。このアルバムを全面的にコーディネイトしたのは濱田高志さんだが、その濱田さんが数年前、このスティーブ・ローレンスのカバーを見つけた時に私の家へ電話をかけてきて、電話越しで聴かせてくれた時のことを今でも思い出す。私はあまりの素晴らしさに絶句してしまったのだが、ゲイリー芦屋さんも電話越しで聴いて「泣いた」と言っていた。まさに隠れた名曲なのだが、こんな曲を歌ってくれるなんて、感動以外ない。エンディングは新曲の「Look Around」だ。実に美しい、気品のあるバラードで、こういったバラードは往々にして朗々としてしまう事が多いのだが、ライトなスモール・サークル・オブ・フレンズの歌声だから曲の良さがさらに引き立った。全12曲、全ての曲が素晴らしく、こんなアルバムに出会えて本当に幸せだ。長くこのアルバムが世に出るよう、ロジャー・ニコルズと連絡を取り合い、プロデュースしてくれた濱田高志さんにも本当に感謝したい。(佐野)
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