2007年11月1日木曜日

☆Brian Wilson,Neil Sedaka etc:『Blue Moo; 17 Jukebox Hits From Way Back Never』(Workman)

このCDは、絵本のような66Pに及ぶオールカラーのソングブックが付いていて、まさに副題の「Deluxe Illustrated Songbook」が云い得ている。作詞・作曲・イラストをみなSandra Boyntonが手がけており、彼女のプロジェクトに有名ミュージシャンが協力した形になっている。まずはブライアン・ウィルソンだが担当した「Speed Turtle」は『Surfin' Safari』か『Surfin' USA』といったごく初期のアルバム用曲といったB級クオリティのナンバー。たいした曲ではないが、何やら懐かしい気がする。ニール・セダカは作曲をニール・セダカ自身が共作していることもあってか、見事なセダカ流60年代のティーン・ポップになっていて、実に爽やかでよい。完全なブルース・ナンバー「One Shoe Blues」はBBキング、バーバーショップスタイルのドゥワップ「Gorilla Song」はシャナナ、ムードたっぷりのロッカバラード「Blue Moo」はスティーブ・ローレンス、ちょっとカントリー・タッチの「With You」はボビー・ヴィー、ドゥワップタッチながら牧歌的なメロディ・サウンドがそれらしいデイビー・ジョーンズの「Your Personal Penguin」、美しく情緒溢れるバラード「Mersey Lullaby」はジェリー&ザ・ペースメイカーズと、まさに適材適所に豪華な面々が配置され、これは聴きものだ。作者であるSandra Boyntonは曲を自在に書き分け、音楽的才能もかなりあると見た。ただ、本という色彩の濃いこのCDは、日本ではここまま知られずに終わってしまいそうで実にもったいない。今のうちに入手しておこう。(佐野)
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