2006年9月1日金曜日

☆Various:『Pete Anders & Vince Poncia Masterworks』(Brill Tone/APW888)

出ました!貴重な未発表音源をガンガン紹介してくれる我らがBrill Toneレーベルの最新作は、なんとアンダース&ポンシアだった。やったね!Radio VANDAで特集する前に入手しておきたかったが、収録が終わったあと、プロデューサー氏が「佐野さん、これもうお持ちですよね?」と見せてくれたのがこのCD、もう後の祭り...。このBrill Toneはかなり怪しげなのだが、大手の輸入盤店でも置いてくれるので助かる。久々、その足でショップまで買いに行ってしまった。曲は1961年から67年までのアンダース&ポンシアのワークスで、2枚組のCD64曲が収録されていた。すでにリイシュー済の音源は、Tradewinds,Inncence,Videls,Treasures,Pete Anders,Anders'n'Ponciaで、約半数が御馴染みの音源だ。ただRed Bird時代のTradewindsはアナログでリイシューされていたが、CD化は初めてかな?ディスク1で、まず耳に止まったのは、スローでとてもシンプルなアレンジの「New York's A Lonely Town」のデモだ。フィレス時代に、この曲を出して欲しいとフィル・スペクターに頼んで断られたというエピソードがあるが、これがその時のデモという可能性もあるな。そして圧巻はPete & Vinnie名義などで録音された未発表曲が14曲も入ったことだ。そして未CD化のVince Parelle名義(Poncia)名義のシングルとPete Anders名義のシングル4曲も収められた。62年から63年の録音は、いかにもオールディーズだが、64年の未発表曲「Summer In The South」はゴージャスなコード進行を持つ洒落た佳曲だったし、63年の未発表「Understand Me」は甘酸っぱいメロディが魅力的で、これも出来がいい。また62年のPete Andersのシングル「Remember Me」は流れるようなオールディーズ・ポップスで心地良く、いくつか収穫があった。そしてディスク2ではInnocenceの「I Don't Wanna Be Around」のデモを聴くことができた。シンプルなテイクだが貴重だ。さらに64年に録音されたTradewindsの未発表曲4曲が入ったが、これはいかにもボツというレベル。それよりも64年のLovelitesに書いた未発表曲「He's My Eddie Baby」の方が、サビに工夫があり、愛らしい出来だった。(佐野 

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