2006年9月1日金曜日

☆Tommy Roe:『It's Now Winter's Day』(Fallout/FOCD2016)


最近、というかここ何年かは、輸入盤を直接、店舗で買うことはほとんどなくなっている。というのも、インターネットがあるからだ。1500円以上は送料無料のネット通販は、いわば購入に費用も時間もまったくかからないことを意味している。仕事が忙しい中、時間をかけ、交通費をかけて大規模輸入盤店に行くメリットはほとんどない。Web VANDARadio VANDAのため(VANDA本誌もなかなか出せない状況だが、基本的にやりたいネタは全てやってしまったため、特に出す必要にかられていない事が大きい)に、リイシュー盤には目を光らせていないといけないのだが、どうしてもネットでは見落としが出てしまう。このトミー・ロウの名盤もその見落としのひとつだ。このアルバムが名盤だと書いたのは、間違いなくVANDAの「ソフト・ロック A to Z」が最初だったのだが、それから10年経ってようやくこのアルバムにもリイシューの手が及んだ。何度も何度も紹介文を書いているので、内容に関してくだくだとは書かないが、キモはヴォーカル・アレンジメントを担当したカート・ベッチャーのマッドなコーラス・ワークにある。コーラスはミレニウム、サジタリアス、ボールルームのメンバー達なので、その実力は折り紙つき。カートのコーラス・ワークは時にトミー・ロウのヴォーカルを食うくらいで、バックコーラスの域を超えてしまっている。しかしトミー・ロウも負けてはしない。トミー・ロウのソングライティグも頂点を迎えていて、ポップでソフトロック・タイプのものからアグレッシヴなロック・ナンバーまで自在に書き分けていた。この2人の才能の頂点で生まれたのが、この奇跡のようなポップ・サイケ・アルバムだったのだ。このアルバムを持っていない人は、購入する義務がある。持っていない人間はポップ・ファンとは言えないね。ただしこのレーベル、Micheleと、ハーフ・オフシャルかも(佐野)
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