2004年6月23日水曜日

日本盤のみボーナスディスク付!☆Who:『Then And Now』 (ユニヴァーサル/UICP9007/8)

 先に紹介したフーのベスト+新曲2曲のコンピ盤だが、この日本盤には素晴らしいオマケが付いていた。日本盤のみ2枚組になっていて、そのボーナス・ディスクに5曲のレア・テイクが収められたのだ。
まるでBest Buyのような嬉しい特典、それもこれもフーの初来日の副産物だろう。
ではまず、完全未発表の3曲から紹介しよう。
まず "Great Shakes" だ。
この短いジングル風の曲は、スバリその名の粉末飲料のラジオCM用に録音されたものである。 "Da Doo Ron Ron" のメロディを使ったいかにも即席の1曲ながら、歴史的価値は高い。67年の録音で、この飲料は他にハプニングス、トーケンズ、そしてヤードバーズなどもCM曲を録音していた。
そして発売中止になってしまった70 年の EP 用の録音である "Postcard" と "I Don't Even Know Myself" だ。
前者は『Odds And Sods』に再録ヴァージョンが収録されたが、こちらがオリジナル。
後者も "Won't Get Fooled Again" の B 面に収められたがそれも再録。再録の方が、アレンジが練られているし、サウンドも厚いし、出来はいいのだが、こういうオリジナルの原型を聴くのはファン冥利に尽きる。
その他ではベスト盤 LP 『Meaty Beaty And Bouncy』に収録されていた "Magic Bus" のモノ・ロング・ヴァージョンで、なぜか CD 化の際には通常版に戻されていた。お馴染みのヴァージョンより1分10秒近く長い。フェイド・アウトしないし、ロジャーのアドリブのヴォーカルも多いし、このヴァージョンこそベスト。
そして73年までイギリス盤『Tommy』に収録されていた "Eyesight To The Blind" の別テイク。お聴きになっていただければすぐに分かるが、ロジャーが1オクターヴ低く歌っている。このヴァージョンはMobil Fidelityが限定で作ったゴールド CD の『Tommy』に収録されていたが、少数しか出回っていなかったため、 LP の方が入手しやすい状態だった。
(佐野)


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