2002年10月8日火曜日

saigenji : 『SAIGENJI』 (HRCD-014)

 

ブラジリアン・ミュージックをベースにした、全く新しいタイプの天才アーティストの登場である。 サイゲンジ(アーティスト表記:saigenji)はここ2年の活動において、その極めて個性的なステージで多くの観客を虜にしてきた唯一無二のパフォーマーだ。 そんな彼がライブの集大成として発表したのが今回の作品『SAIGENJI』である。 

文頭でブラジリアン云々と書いたが、実はそれが彼のサウンドのファクターの一つに過ぎず、多用なスタイルで繰り広げられる曲の完成度には新人離れしたスケールを感じさせられるのだ。 原曲を超越してしまった感のあるキャロル・キングのカバー曲「It's too late」の他は全てオリジナル曲で構成されているのだが、それもアーティストとしての彼の強みであろう。
その巧みなソング・ライティングには、一過性のシーンとの決別宣言ともとれる練熟さにより、一切の排他性を感じさせる事無く、ごく自然に聴く者の心を揺さぶるのである。 そしてこの "ごく自然に" という事の重要性が聴く毎に深く浸透していく。 正にそんな作品なのだ。 あえてここでは曲毎の解説はしない方がいいだろう。 聴いた者一人一人がそれがどんなに無意味な事か気付くからだ。

最後にブラジル音楽界の至宝とも称された最高のベーシストで筆者とも親交がある、ルイザォン・マイア氏から本作へのコメントをもらっているので掲載させて頂く。

Me lembra muito do Joao Bosco. Esta muito bom! Tem swing!
 (ジョアン・ボスコを思い出すよ。とても良い!スイングがある!)
 Luiza o maia (bassist,composer,exELIS REGINA BAND)

 (ウチタカヒデ)

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