2001年8月3日金曜日

☆Jefferson:『The Colour Of My Love』(Castle/288)

お待ちかね、ジェファーソンのコンプリート作品集がリリースされた。これはジェファーソンの唯一のアルバムとシングルのアルバム未収録曲、さらに録音されながらリリースされることのなかった幻のセカンド・アルバムの曲が入り、先週リリースされたビクターの日本盤よりシングル曲 5曲 (内2曲は『The Best Of The Rockin' Berries featuring Jefferson』のCD収録のもの)と、その幻のセカンドの 8 曲を加えた13 曲が多い無敵の仕様になっている。全27曲、これでジェファーソンのすべてが分かる。元 ロッキン・ベリーズのヴォーカリスト、ゲオフ・タートンがソロになった時にこの "ジェファーソン" の名前で売り出した。ハイトーンで声量があるジェファーソンの美声に、イギリスの名プロデューサー、ジョン・シュローダーのポップ・フィーリング溢れるプロダクションが施されたジェファーソンの楽曲は、まさに最高のブリティッシュ・ポップだ。特にヒットしたバリー・ライアン作の "The Colour Of My Love" と、トニー・マコウレイ作の "Baby Take Me In Your Arms" は、その力強さ、華麗さ、 キャッチーなプロダクションで、オリジナルを含むどのテイクをも寄せ付けない最強の仕上がりになっている。ジム・ウェッブ作 "Montage" 、アルバムの冒頭を飾った "City Girl" も素晴らしいの一言。また今回初めて聴いた曲では、最後のシングルとなった "Can't Get You Out Of My Mind" が転調が素敵な作品だったし、幻のセカンドではBonner=Gordon の "Me About You" に酷似している "(There Won't Be A Way)To Love You" 、高揚感のあるメロディとプロダクションが素晴らしい "I've Got The Best Of You" 、クレジットから見て Tony Romeo 作と思われる美しいバラード "One More Mile" 、Unknown になっていたがホワイト・プレインズなども歌っていたクック=グリーナウェイ作の "To Love You" こと "So Good To Love You" 、トニー・マコウレイ作とライナーには書かれていたキャッチーな "Girl You Are A Woman Now" 、伸びやかなブリッジが心地よい "Halfway To Where" と聴きどころが満載だった。このCDはとにかく迷わず買うべき。今年のベスト・リイシューの1枚である。(佐野)
The Colour of My Love

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