Dumb Angelがリリースを開始したブートの新シリーズ。まずVol.1はデビュー当時の音源から68年まで収録しているが、初期音源はオフィシャルものばかり。
ブライアンが歌う63年『Surfer Girl』のアウトテイク"Back Home"が聴きもの。そして『Smile』音源だが、かつてVigotoneでリリースされ、Unsurpassedに入らなかったものをここで追補としたいう印象。あとオフィシャルの『Rarities』に入った曲などでは辛い。Vol.2は『Landlocked』丸ごとと、『Sunflower』の初期テイクが中心で珍しいものはない。これは買わなくてもOK。Vol.3でもCalifornia Musicやソニーの『M.I U.Album』に入っていた別テイク、『Love You』のデモなど、相変わらず珍しくもないものが多い。"Carl & The Passions/Pet Sounds"のRadio Spotやアナログで出ていた72年の大統領選挙人登録を呼びかける"Register Vote"、カールが呼びかける麻薬撲滅メッセージ"Get Off"は珍しいが、曲ではない。72年に録音された荘厳なオルガンをバックにマイクがリードを取る『Holland』のアウトテイク"Out In The Country"(Three Dog Nightの曲じゃない)は貴重だ。そして重大な疑義をはらんだのがVol.4。冒頭の『Adult Child』は、ファンが勝手にリミックスした「Millennium Edition」と同一のものだった。そしてその事は何も記述されていない。私はこの「Millennium Edition」シリーズは、いくら出来がよくても作者への冒涜であり、無料サイトでダウンロードするならともかく、こうやって売りものにするのは許せないと思っているひとり。こんなものを入れてしまうとシリーズ全体の価値がなくなってしまう。残念なことだ。しかしこのVol.4も聴きどころは少しある。ビリーヒンチが歌う"Honkin' Down The Highway"の別ヴァージョン、針飛びがなく音質が向上した"Go And Get That Girl"、でもこれくらいだ。
(佐野)

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