2000年3月11日土曜日

☆Carnival:『The Carnival』(Vivid Sound/VSCD582)

世界初CD化を続けるVividは東芝EMIのライセンスでこのカーニヴァルの唯一のアルバムをCD化した。「Soft Rock A to Z」で既にご存じの方もいるだろうが、このカーニヴァルのアルバムのスタッフを見ると、プロデュースがボーンズ・ハウ、アレンジにボブ・アルシヴァー他と、おおこれはアソシエイションの『Birthday』やフィフス・ディメンションの『The Magic Garden』というソフト・ロックの理想が結実した超名盤を生み出したコンビなのだから、いいのは初めから決まったようなもの。そしてバッキングにはハル・ブレイン、ジョー・オズボーン、マイク・デジー、ラリー・ネクテルなどアメリカ最強のレッキングクルーの面々が受け持つのだから完璧だ。そして男女4人のメンバーはヴォーカルにセルジオ・メンデス&ブラジル'66のジャニス・ハンセンに、マーメイズのテリー・フィッチャーなどこれまた実力者揃いと、まさにプロの力が結集し、プロの実力を見せつけた傑作と言えるだろう。コーラス・ワークが実に素晴らしく、見事なアレンジの「Turn Turn Turn」、幾重にもからむハーモニーに心を奪われる「Laia Ladaia」、転調と流れるコーラスが心地よい「Hope」、徐々に盛り上がり至福のハーモニーを聴かせてくれる「A Famous Myth」と見事なナンバーが目白押しだ。聴いたことのない人は黙って買いましょう。(佐野)
Carnival

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