Free Design:『There Is A Song』(徳間ジャパン/TKCB71827)


  待望久しいフリー・デザインのラスト・アルバム『There Is A Song』がCD化された。このアルバムは、昨年テイチクよりリイシューが完成したプロジェクト3レーベルの6枚のアルバムの後の1973年、クリス・デドリック他サンディ、エレン、ステファニーの3姉妹が一緒にカナダのオンタリオの移住して制作したもの。レーベルがニューヨークのアンブロタイプというマイナー・レーベルだったので、ほとんど知られることもなく、長くファンにとってコレクターズ・アイテムになっていた。ショップでは数万はするというウルトラ・レア盤だったので、多くのフリー・デザインのファンにとって待望のリイシューと言えるだろう。
内容はよりアコースティック、よりシンプルなバッキングと、ナチュラルなハーモニーにより、非常に聴きやすいメロディアスな好盤に仕上がっている。ノン・エコーのアカペラが3曲入っているのが特徴で、それはクリスらフリー・デザインのメンバーがこの後に、ノン・マイクのアカペラ・グループ、スター・スケイプ・シンガーズに参加していったことへとつながってくる。もちろんアルバムには管楽器をフィーチャーし、コーラスがからみあうクールな従来のフリー・デザインらしいメンバーもあるのだが、アコースティック・ギターとピアノの比率がかなり大きくなっているのに気づくだろう。ベスト・ナンバーは新天地カナダでの生活に大きな希望を抱いている姿が目に浮かぶ、弾むような「Canada In Spingtime」。そして「There Is A Song」は、数あるフリー・デザインのナンバーの中でクリス自身が最も好きなナンバーとして揚げた自信作で、スピリチュアルな歌詞が感動的だ。ピアノに美しいメロディが生える「Kum Ba Yah」もいい。このアルバムは早いうちに買くべき、価値ある1枚だ。歌詞だけではなく、対訳まで付いているのも嬉しい。
(佐野)

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このページは、Kunihiko Sanoが1999年6月17日 18:40に書いたブログ記事です。

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