1999年2月21日日曜日

☆Magicians:「The Best Of The Magicians」(Sundazed/6133)




タートルズの“Happy Together”や、“Girls In Love”“Me About You”“Small Talk”“Kitty Doyle”など数多くの名曲を書いたアラン・ゴードン=ゲイリー・ボナーのソングライティング・チーム。彼らはマジシャンズ出身とプロフィールで書かれていたものの、その音源は聴いたことがなかった。それもそのはず、ヒットはなく、65~7 年の 3 年間にたった 4 枚のシングルしか残さなかったバンドだからだ。このCDはそのシングル4枚に未発表の 5 曲を加えた、アメリカのポップ・ミュージックを研究する人間にとって、貴重この上ない内容になっている。まだマジシャンズではボナー=ゴードンのコンビははっきりと組まれてなく、6 曲のグループのオリジナル・ナンバーの内、2 曲しかこのコンビで作られていない。マジシャンズはゴードンの“An Invitation To Cry”のような R&B 色の濃いバラードやビートの効いたロック・ナンバーあると思えば、同じくゴードンが“I'll Tell The World About You”のようなメロディアスな曲を書いたり、メンバーのアラン・ヤコブが見事なソフト・ロック・ナンバー“Angel On The Corner”を作ったりと、幅広い音楽性を持ったバンドということが分かる。ボナー=ゴードン作では、後にゲイリー・ルイス&ザ・プレイボーイズが取り上げたポップな“Double Good Feeling”があり、今後の活躍がこの 1 曲だけでも十分に感じさせてくれる。(佐野)

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