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1998年4月24日金曜日

☆Small Faces : Me You And Us Too (Repertoire/4818)


ドイツでイミディエイトの権利を持っているRepertoireが、このベスト盤のトップにUKプロモ盤とイタリア盤のシングルにしか入っていなかった "Wham Bam Thank You Mum" の完全別ヴァージョンを収録、遂に念願の初 CD 化が実現した。
このテイクはテンポがかなり早く、歌はマリオットのソロではなくデュオでハモっているし、歌詞が違う上にアレンジも大きく異なり、エンディングのピアノはまるで "Street Fighting Man" 。このテイクも非常に魅力的で、ヘヴィさでは既存のヴァージョンだが、こちらの方がダンサブルでどちらもいい。Repertoireはこのテイクの価値に気づいていて、歌詞の中で印象的に繰り返される "Me You And Us Too" を曲名にし、それをアルバムタイトルにも持ってきていた。(佐野)
 















1998年4月21日火曜日

☆Ray Davies : The Storyteller (EMI-Konk/4941682)

 キンクスのレイ・デービスが書いた小説「X?レイ」。ノン・フィクションとフィクションが入り混ざったこの本は、いかにもレイらしい巧妙な構成が施されたキンクス・ファンの必読本と言えよう。レイはこの本の完成のプロモーションの一環として95年にギタリスト一人を連れて歌と語りによるアンプラグド・ライブを行い、12月には日本でもソロ・コンサートを開いたのは皆さんも覚えていることだろう。そしてこの CD は97年に録音したその「X?レイ」コンサートのライブ盤である。
 "Storyteller"  "London Song"  "That Old Black Magic"  "X-Ray"  "Back In The Front Room"  "Art School Babe"  "The Ballad Of Julie Finkel" といったレイの曲( "That Old~" のみカバー)はこれが初めてのディスク化であり、ファンなら必ず入手すべきアルバムだ。お馴染みのキンクス・ナンバーも多いが、レイの曲は奇麗なメロディを持つか、魅力的なリフを持っているので、アンプラグドでもその良さは十分に伝わってくる。すべてがライブという訳ではなく、アルバムの始めと終わりにはスタジオ録音の "Storyteller" "London Song" の各1曲が配されていた。その中でも "London Song" は、ライブでのヴァージョンとはまったく違い、「Phobia」の様なヘヴィなサウンドで同じ曲とは思えないほど。レイの曲はヘヴィ過ぎるサウンドだと、メロディの良さや洒脱な感覚が埋もれてしまうので、シンプルな方がいいと思うのだが。(佐野)
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1998年4月1日水曜日

☆Kinks : The Kinks(Essential/482)☆Kinda Kinks(Essential/483)☆Kink Kontroversy(Essential/507)☆Face To Face(Essential/479)☆Something Else By The Kinks(Essential/480)

遂にキンクスもパイ時代のオリジナル・アルバムがデジタル・リマスターの上、未発表トラック入りのボーナス・トラック満載で、すべてリイシューされることになった。まず半分のこの5タイトルがリイシューされたのだが、やはり注目はそのボーナス・トラックだ。多いもので12曲もプラスされているがその大半はアルバム未収録のシングル/ EP 曲。しかしアルバム1枚に付き必ず1or2曲、初登場の音源がある。「The Kinks」では異常に早いスピードで突っ走る "Too Much Monkey Business" の別テイクと強引な展開で持っていく未発表の "I Don't Need You Any More" 、「Kinda Kinks」には待望の "I Go To Sleep" のレイ自身のピアノによる弾き語りのデモ、「Kink Kontroversy」には "When I See That Girl Of Mine" のデモと "Dedicated Follower Of Fashion" のステレオ別テイク、「Face To Face」には単調なメロディを徐々に盛り上げて行くデイブの "Mr.Reporter" とインストの "Little Women" 、「Something Else」にはダブル・トラックのリード・ヴォーカルが一部ずれてしまう "Lazy Old Sun" のステレオ別テイクが収録されている。スリーブ内の写真も初めてのものばかりで、これも楽しい。(佐野)
Kinks Kinda Kinks (Reis) Kinks KontroversyFace to FaceSomething Else By