フィフス・ディメンションはこれほどのビッグ・ネームでありながら、何の解説もついていないベスト盤が1枚 CD 化されただけで、長い間きちんとしたリイシューが待ち望まれていた。本誌の19号のフィフスの大特集以来、日本でもフィフスの人気が盛り上がったようで、多くの中古盤店でフィフスのコーナーが作られるようになった。そしてリリースされたのがこの2枚組のベストである。
全36曲、何と言っても驚かされるのはその音質の良さだ。リズム・セクションがきれいに抜け、あまりのクリアーな音に唖然としてしまう。デジタル・リマスターとはここまでいかないと。そして紙で作られたジャケットの素晴らしさ。ブックレットが織り込まれ、詳細な解説と数多い写真がおしゃれにレイアウトされ、ジャケットの表裏の写真も抜群だ。選曲も納得で、名作「The Magic Garden」からは5曲も入っている。(惜しむらくは "The Magic Garden" を入れて欲しかった)ジム・ウェッブ、ローラ・ニーロなど、優秀な作曲家の書いた最高のナンバーが、ボーンズ・ハウ、ボブ・アルシヴァーらのプロデュース、アレンジによって文句なしの完成度を見せたフィフスのポップ・マジックにひたすら酔ってしまうアルバムだ。次はオリジナル・アルバムを期待したい。
(佐野)

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